安達裕哉
ビジネスマガジン「Books&Apps」の創設者兼ライターの安達裕哉が、生成AIの利用、webメディア運営、マーケティング、SNS利活用の具体例を詳細にお伝えします。 更新頻度:一月に3回程度
ChatGPTは、強力な文書生成ツールです。しかしChatGPTは道具であり、道具である以上は「使い方」の巧拙に、そのアウトプットの質が大きく左右されます。 ではChatGPTはどのように使うと良いのでしょう。 世間では様々なAIの(自称)専門家や、DXコンサルタント、インフルエンサーなどが独自のノウハウを開陳していますが、まだChatGPTについての本当のところは、検証中であり、正確なところは誰一人わかっていない、というのが実際のところではないかと思います。 そこで私
「中学生にもわかるように書きなさい」 コンサルティング会社に勤めていた時、私は、上司からそのように言われました。 社会人にもなって、中学生にもわかるように書けとは、また極端な話だな、と思ったのですが、現場に行くとその理由はすぐにわかりました。 現場には文章を読むのが得意な人ばかりがいるわけではありません。 加えて、読むのが得意な人であっても、忙しいと「ちゃんと読まない」ことは日常茶飯事です。 結局「伝わらない」「読まれない」文章は、自己満足にすぎず、ビジネスにおいてはそ
「生成AIにライターの仕事が奪われている」話を書きました。 その中に、こんな話がありました。 面白いことに、ChatGPTのテキストを編集して、「より人間味のあるものにする」作業があるというのです。 英BBCの報道ですから、おそらく実際にこのようなことが行われていたのだと思いますが、なるほど、と思いました。 要は、これは「ChatGPTの執筆する文章」と「人間の書く文章」には隔たりがあり、また、文章においては人間のほうが優れているという主張なのです。 では、本当に人間
ついに影響が顕著に出始めましたね。 かねてから懸念されていた、記事のライティングにおいて、生成AIの影響により多くのライターが仕事を失う事例が報告されてきました。 思ったよりも早かったな、という印象です。 主たる理由は「コスト削減」。 Googleの検索上位にページを表示させるための、コンテンツ制作には、かつて大量のライターが投入されてきました。 しかし単なる「SEO記事」であれば、AIによる執筆でも十分に間に合ってしまう。というより、請け負ったライター側もAIで書いて
最近、学生の方から「コンサルタントはどんな仕事なのか」と聞かれることが複数回あった。 こうした状況を見ると、最近は学生に人気の就職先だと聞いていたが、たしかにそうなのかもしれない。 下の記事では「とりあえずコンサルティング会社」という言葉があると書かれているが、そんなものかな、とも思う。 ただ、実際のところコンサルティング会社というのは、非常に労働集約的な仕事であり、最近では多少緩和されたとも聞いたが、本質的には肉体的・精神的にきつい仕事なので、一部の適性のある人間を除い
現代において、AIライティングツールの活用を視野に入れない物書きは、まずいないでしょう。最近では芥川賞作家ですら、AIの利用を宣言しているくらいです。 「AIを使うまでもないよ」という方もいるかもしれません。 しかし、特にフリーランスやスタートアップなど、リソースの少ないコンテンツクリエイターにとって、AIとの分業は時間と労力の効率化を図るための強力な手段です。 そこで本稿では、AIとライターがどのように分業すると最適なコンテンツが生み出せるのか、また、高品質な仕事ができ
2024年9月12日、OpenAI社の最新モデルとして、OpenAI o1が発表されました。 このモデルは、強化学習を用いてトレーニングされ、複雑な推論を実行する能力に優れていると、OpenAI社が公式に発表しています。 実際、科学的推論や競技プログラミング、数学オリンピックなどの高度な問題解決において、性能を発揮するということですが、果たしてこのモデルはGPT-4、およびGPT-4oにどこまで勝っているのか、また欠点はなにか。 今回はそれを検証しました。 2. Op
少し前に「言語化能力」について書きました。 10万回以上見られた好評の記事でした。 しかし実はこの記事、「言語化は大事」、「習慣として鍛えないと言語化能力は上がらない」と述べていますが、ではどうする、つまり「言語化能力を身につけるにはどうしたらいいのか」を深堀りしているわけではありません。 下も、前に書いた「言語化が素晴らしい」と評価していただいた記事です。 評価はとてもありがたいですが、では、この記事で述べられているような言語化を、どうやって再現するのか。 これは結
今回は生成AIを使って、セミナーを企画する方法をお伝えします。 マーケティングの手段としてセミナーなどを使うことは常とう手段ですが、セミナーの企画はそれなりに労力がかかります。 ターゲットはどうする? セミナーのタイトルは何にする? セミナーのコンテンツは? 章立ては? など、様々な情報を加味してセミナーを作らねばなりません。 セミナーのベテランであれば、資料を作ることなど造作もない、と思うかもしれませんが、私のようにもう20年以上セミナーを作り続けても、相変わ
1.Perplexity AIとは?生成AIはその登場時から、「検索エンジン代わりに使えるのではないか」と言われ続けてきた。 しかし、実際にChatGPTを調べものなどに使ってみると などの諸問題から、検索エンジンとして使うのは難しいと感じる人が多いのが現実だ。 そんな中、2023年に登場したのが、生成AI検索エンジン「Perplexity AI」。この新しいタイプの検索エンジンは、Google検索に代わる新たな選択肢として注目を集めている。 例えば、特定の歴史的な
1. 生成AIにスライドを作らせるのは難しい生成AIを用いてスライドを作りたい場合、問題があります。 生成AIはテキストを扱うことに長けていますが、パワーポイントなどのスライドファイルの操作はあまり得意ではないのです。 ではどうすれば生成AIを用いてスライドを作成できるか。 そこで最近注目されているのが、Markdownを用いたスライドの記法である、Marpです。生成AIは自然言語処理に優れており、Markdown形式でのテキスト生成も可能です。このため、生成AIを使って
「質問力」は、自己成長やキャリアアップにおいて非常に重要なスキルです。 良い質問は、単に疑問を投げかけるだけではありません。効果的な質問は、相手の考えを引き出し、深い理解を促すものです。 例えば、ソクラテス式対話(産婆術)のように、相手の答えを引き出しながら自分の考えを深める方法があります。これにより、自己反省やメタ認知が促進され、自己成長につながります。 あるいは、質問力はコミュニケーションスキルの一部としても重要です。良い質問をすることで、相手との信頼関係を築き、共感
自己成長とキャリアアップは多くの若手ビジネスパーソンにとって重要なテーマですが、その方法は多彩です。 その中で、私が特に推すのが「自分の考え方についての考え方」を学ぶこと、つまりメタ認知について学ぶことです。 ここでのメタ認知とは、自分の思考や学習プロセスを俯瞰的に捉え 「自分は正しいのか?」 「どのように自分を方向付けすべきか?」 を調整する能力のことを指します。 平たく言えば、タイトルにあるように「頭の使い方についての技術・知恵」といっても良いでしょう。 そこで本
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1.はじめにビジネスの現場では、プレゼンテーションや報告書の作成が日常的に求められます。 しかし、これらの文書を効果的に作成するための具体的な方法を知らない方も多いかもしれません。 そのため、多くの文章術が世の中に出ています。 その中で最も有名なものの一つが、バーバラ・ミントの「ピラミッド原則」です。 バーバラ・ミントは、ビジネスコミュニケーションと問題解決の分野で大きな影響を与えたアメリカの作家兼コンサルタントです。 ハーバード・ビジネス・スクールを卒業し、マッキンゼ
日進月歩のLLMだが、つい先日発表された、Claude3.5 sonnetの性能を検証した。 長文に強いという話だが、本当だろうか。 例によって、実力を検証する方法については、以下の記事に示したものと同様の方法で行った。 【性能比較シリーズ】 1.ChatGPTと、Claude3に仕事を与えて、性能比較をしてみたら、長所と短所がはっきりと分かった。 2.X(Twitter)の生成AI「Grok」の実力はどれほどかを「ChatGPT」「Claude」と比較して検証した。