学びのシェアNo.2 ~1人1台ipadの時代~
Moi!
今日の朝は霧がめちゃくちゃ濃かったので、ヘッダーにはその様子を使ってみました(写真じゃ伝わらない...)
それに、寒い。笑
まだ9月なのに、朝はもう氷点下。学校の先生も、「冬が来た....」と、どこかさみしそうに言っていました。
今日は、タイトルの通り、ipadについて話します。
というのも、前回のnoteでも書いたように、この学校では、あっちこっちでipadが登場します。なので、他にもシェアしたい学びはたくさんあるんですが、まずはipadの現状を先にお伝えしたほうが、後々らくになるかなあと思って、今回はこのテーマにしました。笑
日本の現状
日本でも、近年、小学校中学校でのICT活用が文科省によって推進されてますね。
ICTっていうのは、Information and Communication Technologyの頭文字で、通信技術そのもの、そして通信技術を利用した人対人をつなげる技術のことを言うそうです。
ipadもその技術の一つと言っていいと思います。
文科省によると、学校でのICT活用の目的は、
・情報活用能力を育成するため。
・教科の学習目標を達成するため。
の大きく2つに分けられるそうです。
要は、ICTそのものを学ぶか、ICTをツールとして使うかっていう認識ですね。
日本の学校の現状としては、実物投影機だったり、プロジェクターだったり、インターネットを使った学習だったり、地域や学校によって差はあるものの、少しずつ導入されてきているように思います。
(そういえば、うちの妹が中学生のころ、妹の学校では市から1人に1台タブレット端末が支給されてました。まあ、自分はそのタブレット使ってゲームしてた記憶しかありませんが、、、笑)
けれど、トゥルクの学校にきて、今まで見てきた日本の学校でのICT ”活用” とは異なる実態を目にしました。
フィンランドの現状
実は、そもそもフィンランドって、かなりITが発達してる国なんです。
法律で、インターネットにアクセスできる権利が全国民に認められていたりとか。
だからなのか、ネット環境については、こっちに来てから一度も困っていません笑
では学校ではどうなのかというと、、、
とりあえず、設備とかモノっていう視点でまとめてみます。(※自分が通っている学校のあるトゥルク市について)
・トゥルク市では、2年前から各学校にipadが支給されている。
・自分のいる学校では、3年生になると児童に1人1台ipadが支給される。また、7年生(日本でいう中学1年生)になると1人1台ノートパソコンが支給される。1~2年生はipadは支給されないが、必要に応じてクラス全員が使えるだけの数の貸し出し用ipadがある。
・各教室にプロジェクター・実物投影機・apple TV・教師用PCがある。(美術室・音楽室などにも)
・各教室に8か所前後、ipadを充電できるコンセントがある。
・校内はWi-Fi完備、先生はもちろん生徒も利用できる。
(2019年9月現在)
こんな感じ。
日本でも、タブレットが支給されてたり、プロジェクターがあったり、っていう学校はよく耳にするけれど、Wi-Fi、コンセント、apple TV完備といったことは、少なくとも公立の学校ではあまり聞きません。
でも実は、ipadを ”活用” するとなったら、これらの設備が必要なのは、容易に想像がつきますよね。
では、どのように ”活用” されているのか、その例を挙げていきますね!
活用例①:Keynoteを利用したプレゼンテーション
自分が入っているクラスでは、スライドショーを作ってプレゼンテーションをする機会が多いです。
例えば、宗教・倫理の授業では、「宗教が生まれる前、人類は何を信じていたのか」というテーマで、Keynoteというアプリをつかってプレゼンを作っていました。
(keynoteはアップルが出している、ios, macos用のプレゼンテーションアプリ)
準備の時間では、ipadの持ち運びやすさを存分に活用して、子供たちは相変わらずあっちこっちに散らばってスライドを作成します。
(そこほんとにやりやすいの??笑)
そして、いざ発表。
ここではappleTVが登場します。
ipadとapple TVなので互換性はばっちり。ワイヤレスで簡単に接続できて、ipadの画面がすぐスクリーンに写ります。コードを切り替えたりという手間が全然かからない。
活用例②:OneNoteを利用した調べ学習
こちらは、先生がうまく活用している例です。
先生はプリントを作る代わりに、OneNoteに問題を作ります。
(これは先生が作った問題をスクリーンに投影したもの)
子どもたちはOneNoteからアクセスして問題を見ます。
そして教科書やインターネットなどを利用して解答を考えます。答えはOneNoteにそのまま書き込む子もいれば、ノートに問題を書き映して、そこに手書きで答える子もいます。
このやり方、機械が得意な先生にとっては、プリントを印刷する手間も省けるので、かなり便利。
活用例③:ゲーム感覚の反復練習教材
この学校では、使っている教科書に完全に対応したインターネット教材があります。
自分の入っているクラスの算数や英語では、ほぼ毎回の授業で利用しています。
中でも、子どもたちの反復練習用の教材は面白い。
例えば、英単語の暗記の時に使えるもの。
クロスワードや3択クイズ、さらにはスーパーマリオブラザーズみたいなものとか、シューティングゲームみたいなものとか、とにかくラインナップが豊富。見てるだけでも楽しい。
子どもたちはそれらから好きなものを選んで取り組んでいます。
活用例④:アンケート感覚で小テスト
なんと、テストもipadでやっちゃいます。笑
例えば美術の時間。
今回のテーマは「色の合成の理論について」です。もちろん美術なので、メインの活動は実際に絵を描くことなのですが、かといって知識を置いてけぼりにするわけにはいきません。
そこでipadを使って10分くらい、簡単に理解の程度をチェックします。
子どもたちは、まるでGoogle formのアンケートに答えるかのように、先生がつくった問題に答えていきます。
紙を使わずipadを利用することのメリットは、プリントの印刷の手間が省けるだけでなく、子どもたちがすべて解答し終えると、自動的に採点されるため、その場で正誤の確認や復習ができるところにもあると思います。
軽くおさらいしたいときにはかなり便利です。
(もちろん、毎回毎回、すべてのテストをipadでやっているわけではないですが、、、)
ICTが浸透した未来の学校のかたち
今回は、トゥルク市の学校におけるICTに関する設備と、それらの活用例についてまとめました。
やはりICT導入は、学校での学びの幅を広げたり、業務の効率をあげたりするのには効果がありそうですが、
”仮に1人1台ipadが支給されたとしても、それを活用するためには、Wi-Fiや充電、ソフトウェア、現行の教科書などとの接続、さらにはセキュリティ面での環境整備も必要になってくるなあ。”
と日本で実践する上での課題も痛感しました。
このように、学校でのICT活用という意味では、日本よりも一歩先をいくトゥルクの学校は、良い面についても課題についても、日本がこれから向かうであろう未来の学校のかたちを示しているのではないでしょうか。
ということで、今回は ”ざっくり概要を” という感じでしたが、今後はICTが絡んだ実践をもっとくわしくシェアしていく予定です。
コメント・意見・感想・見てきてほしいことなどなどあれば、お気軽にご連絡ください!
ということで、次回もお楽しみに~!
Moi moi!