学びのシェアNo.3~当たり前を考え直す~
Moi!
ようやくこちらでは木々が紅葉し始め、町に赤・黄・茶・オレンジのグラデーションが見え始めました!秋ですねえ。。。
とか言いつつ、気温は完全に冬。寒い笑
ところで、昨日は街中で、たくさんのフィンランド国旗がポールの半分の高さまで掲揚されていました。
最初は、今日って祝日か何かなのかな~とぼんやり思っていたのですが、現地の人に聞いてみたところ、「国旗がポールの半分の高さまで上がっているのは、誰かが亡くなったっていうサインだよ。弔意を示すためのね。」と。
実はついこの前、2019年10月1日、フィンランドにある職業学校が刀をもった男に襲撃される事件があったのです。まだ詳しいことはわかってないようですが、1人が死亡、10人が負傷したとのことです。
国旗の掲揚は、どうやらこの事件の犠牲者を悼むためのようです。
この事件はフィンランド中を驚かせ、Newsでも話題になっています。
自分の小学校でも、この事件を受けて話し合いが行われ、セキュリティを強化することになりました。
最近は、日本でも、外部の企業やNPO、地域の人々などと積極的に連携をとっていこうという風潮がありますが、いつもそこに立ちはだかるのはセキュリティの話です。
どう折り合いをつけていくのか、まだまだこれからも考えていく必要がありそうですね。
と、前置きが長くなりましたが、これも大事な話だと思うので。
ではでは、ここからが本題です!
読書の時間!
先日、小学校に移動図書館がやってきました!
自分の学校には図書室はないのですが、2週に1回のペースでこの移動図書館がやってくるので、そのタイミングで本を借りたり返したりするそうです。
そこで本を借りて、いざ読書の時間です。
すると、
「おいおい、なにそんなゴロゴロしながら読んでるの?笑
ちゃんと席に座って読みなさいよ~」
と、言いたくなりますが、先生は
「いいと思う」
だそうです。笑
今日はこの2人以外は、みんな ”きちんと” 席に座って読書をしていましたが、誰一人として、寝っ転がっている彼らのことは気に留めません。
日本でこれを見たら、子どもたちはみんな真似しだすか、逆にちゃんと座るように促したりしますよね。先生ならきっと注意します。
先生いわく、これはフィンランドでは一般的な光景らしいです。
学校でのルール
読書とは直接は関係ありませんが、こちらも気になったことです。
実は、初日に5年生の教室に入った時点でびっくりしたことがありました。
え、イヤリングつけてる子めっちゃいるじゃん。
え、学校にギター持ちこんでる子いるじゃん。
え、髪の毛エメラルドグリーンに染めてる子までいるじゃん。
イマドキの小学生の流行事情はよく分かりませんし、そのこと自体を否定するつもりはありませんが、とはいえここは学校。
「え、それって学校としては大丈夫なの?」と思ってしまいました。
日本なら、先生たちが何かしらの指導することを考えるのではないでしょうか。
そこで、身だしなみに関する校則とか「必要ないものはもちこまない」的なルールはあるのか、先生に聞いてみました。
先生いわく
「校則はもちろんあるけど、服装に関してはほとんどないね。しいて言うなら、”もしイヤリングとかを学校にもちこんで、それが壊れたとしても学校は保証できません”とかくらいかな。笑」
あ、いいんだ。笑
どうやらこのような校則は、日本でいう中学校にあたる学年でも同様で、
また、この学校に限らず、フィンランドでは一般的なことのようです。
もちろん、校内での生活においてルールがないわけではないです。”校舎内は走らずにゆっくり歩く”とか、”教室に入るときは靴を脱ぐ”とか。
それでも、日本に比べたら、校内でのルールはかなりゆるいように感じます。
当たり前を考え直す
ここまで、”読書での姿勢 ”と ”学校でのルール” について話してきましたが、
これらはフィンランド特有のことというよりは、むしろ日本特有のことなのではないかと思います。
つまり、日本人がやたら気にしすぎなのではないか?という感覚です。
「本を読むときは、きちんと正しい姿勢で読みましょう。」
それが悪いことではないのですが、だからと言ってそれを徹底するほどの強い理由があるのでしょうか。
大人である自分たちは、必ずしも正しい姿勢で本を読んでいるわけではないはず。少なくとも自分は、なるべくリラックスできるように、姿勢をいろいろと変えながら本を読みます。
学校で読書の時間を設ける目的は、正しい姿勢を保ち、きちんとした骨格に育つようにするためなのか。
それとも、文章を読み、情緒や感性を育んだり、知識や読解力を手に入れたりすることなのか。
どれが正しくてどれが間違っているというわけではありませんが、
もし本を読む姿勢について注意するのだとすれば、そこにはどんな理由があるのか、考える必要があると思います。
はたまた、学校でのルールについても同様です。
なぜイヤリングをつけない方がいいのか、なぜ学校に関係ないものはもちこんじゃいけないのか、なぜ髪の毛を染めてはいけないのか。
なんとなく、”普通それはだめでしょ” という感覚で物事を判断してしまっている気がします。
社会は今すごいスピードで変化を続けていて、その中で私たちも柔軟に変わっていかなければいけない。
学校は治外法権、というわけではないはず。
そのためには、”当たり前” と思うようなことであっても、一度考え直してみる必要があると思うんです。
それでも、やはり必要であると判断したのなら維持すればいいし、今はもう必要ないなと思えば、より良いものに変えればいい。
私はそんな風に感じます。
今日の「当たり前を考え直す」
今自分は、慣れない土地で、毎日毎日、「え、それいいの?」って思うことに出会っては、当たり前を考え直す機会を頂いています。
ありがたいことこの上ありません。
今日はお昼休みにスパークリングワインを頂きました。
先生のうちの一人が結婚なさったということで、そのお祝いだそうです。
まだ午後の授業が残ってるのに、アルコール?、、、、え、それいいの?
当たり前を考え直した結果、少なくともお酒に弱い自分にとっては、これはやっぱり良くないという結論に至りました。笑笑笑
以上、学びのシェアNo.3でした!!
ということで、よい週末を~!
Hyvää viikonloppua!