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熱々のハンバーグ定食
飲食店で見かける配膳ロボットが結構好きだ。
特に好きなのは、LEDパネルに猫みたいなデザインで表情を表してるタイプのそれ。あいつがいるだけでなんか愛おしい気持ちが生まれる。
冷静に人件費削減とか効率化とか色々目的があって作られて最終的には半分無人みたいなことも起きる気もするから笑える話じゃないんだろうけど、とにかくあいつら可愛い。
席からでも聴こえるなんとも陽気な音楽と共にジワジワと近付いてくる。
おっ、飯が来るーって思ってからのラグがすごくて、遠くから大層丁寧に且つゆるりとこちらに来る。一直線に来るもんだからなんだかこっちもジッと見つめてしまうじゃないか。
到着したら声をかけてくるやつもいるし、音で言ってくるやつもいる、無言な猫もいる。
どんなやつらもそのあとは黙って待ってくれる訳だけど、その無言の圧にこちらは何となくせかせかと気を遣いながら料理を手に取る。
そんで極めつけはボタンを押さないと帰ってくれない、一緒に飯食うか?
帰り際はあざすみたいなこと言ってまたゆっくりと進み出して、またその小さくなっていく背中と陽気な音楽に耳を傾けながら小さな嵐がおさまるのであった。毎度見つめてしまう。なんか可愛くない?ってなってしまう。
お気付きのようにこれは飲食店のああいったロボを例にした何かの話でもなく、あのロボットなんか可愛いんだけど、今日見たから書いただけの話。
一家に一台欲しいとも思わないし、ペットとしても欲しいとも思わない。ましてや人間が接客してくれる方が好きだ。
きっと俺の中のモノ珍しい体験なのだと思う。まじであいつら可愛いほっとけない飯食うの遅れるでもなんか愛おしいのなんで?
おしまい。あ、肉が冷めた。
(2024/06/08)