#8 ミクロ経済学入門の入門
こんにちは。
ミクロ経済学の入門の入門を読みましたのでこちらに感想を記したいと思います。
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そもそもミクロ経済学とはwikipediaにて調べると、
ミクロ経済学(ミクロけいざいがく、英: microeconomics)は、消費者(家計)、生産者(企業)が経済的な取引を行う市場をその分析対象とし、資源配分について研究する経済学の分野である。最小単位の経済主体の行動から経済を分析するためミクロ経済学と呼ばれる。微視経済学あるいは微視的経済学とも訳される。
の通り、ある対象者が行う市場取引における配分の研究分野であることがわかる。一方、マクロ経済とは、一国経済全体に着目するものであるため、それぞれを微視的経済学、巨視的経済学とも呼ばれる。
今回この本を取った目的は様々の題目があったのだが、「ゲーム理論」について学ぼうと思い、そもそものミクロ経済学とは?を知りたかったからである。ただなかなか頭に入ってこず、自分で調べたほうがよさそう。
そして、「ゲーム理論」については簡単に触れられていたため、今回は別の入門本を手に取った。
まず、ナッシュ、ジョンノイマンの天才数学者が経済を数式で読み解いた論文(1950くらい?)から始まり、今もなおその研究が多方で進められている分野であり、もはや今の研究領域だと数学の研究ではないか?と思うほど数式が扱われていた(まあ簡単なものは文と図で構成されていたが)。ここで私の解釈を用いて一言でゲーム理論を表すと、「意思決定を、対象者の行動を確率から導く理論」である。今回、学んだことを3点あげる。
1点目は、完全情報ゲームでは、後ろ向き帰納法を用いて、合理的選択をすることが可能である。後ろ向き帰納法とは、気着点から考えた時の対象者それぞれの行動を論理的に推察する方法。情報がそろってさえいれば、合理的な選択(ナッシュ均衡)は取ることができるということだ。これは市場参入するかどうか、した場合にどう行動すればよいかなどの意思決定を導く、ある種の合理的な判断になるので、抑えておくべき整理方法である。情報が歯抜けの場合は、不完全情報ゲームとなるだけである。また、対象者全員が「ゲーム理論」を知っていて、情報共有がなされているのにも関わらず、逸脱する行動に出る場合は、「何がそうさせたのか」を熟考する論点となるので、意思決定前には完全情報ゲームに当てはめて考えるのが吉と学んだ。
2点目は、不完全情報ゲームは、プレイするのに必要な情報がプレイヤー間で共有されていないゲームのこと。日常で起こる意思決定はほとんどがこれに当てはまる。私はビジネスシーンでこれまでパターン化をして、提案を行っている。それだけでなく、転職とか将来のこともパターン化して考える癖がある。但し、全パターンを考えたうえで判断するのがゲーム理論ともいえるので、自分の甘さを痛感した。この本を読んで、やってみようと思ったことは、意思決定に対して、一度ゲームの木を作ってみて、情報のパズルを構築する。そのうえでナッシュ均衡が成立するような妥協点をみつけて提案するような行動をすること。なんか使えそうだなと単純ながら思ってしまった。但し、対象者が一人の場合(個人の意思決定)は、パラメータの閾値を決めて数を数えるゲームになるのであろう。もしくは対象が、未来、自身になるのかな?
3点目は、世の中で起きている事象は未来の予測が発生するため、必ず不完全情報ゲームとなる。これをゲーム理論に基づいて証明するためには、情報から仮説を立てて、確からしい完全な情報に仕上げなければならない。そのために、正しい情報を選択し仮説を立て、検証をしなければならない。いわれてみれば、自動車会社での意思決定も確かにこのプロセスに基づいている。じゃあ情報はどうやって選択するのか。それは私の中で3つある。1つは過去事例から推測する。2つは裏切らないものを決めてそれに従う(ぱっと思いつくのは資金流動)。3つ目は、普遍的な物理法則。今のところこれ以外は、正しい情報とは思えないので、怪しい情報に対しては仮説検証を上記3つに当てはめながら進めてみるのが私の暫定の答えであり、将来の動向を推察するに足るものと考える。正直、もっと選択肢が欲しいところではあるが、この3つだけでもお腹いっぱい。あとは、情報が足りない場合の判断にどれだけ勇気をもって下せるか。これは精神を鍛える必要があるので、これは個人的な課題。
個人的には、面白い分野だなと思ったし、賢い人はみんなこの通りにしているんじゃないかとも思った。。読み進めてみて、最後には参考図書も掲載されていた。もっと深く知りたいので、一冊買ってみようと思う。とくに今は何が研究されているのか、どういうゲームがあるのかなどを深堀りしてみたい。
以上
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