#9 上級国民/下級国民を読んだ話

先に上級国民の言葉が生まれたのは、3年前の池袋での交通事故が発端となる。そもそもこの言葉自体を本読んで知った。この本で事実ベースで日本の課題として挙げられていたのは、3点あった。

①人口動態

②製造業からサービス業への転換によるGDPの低迷

③団塊、団塊ジュニアのポピュリズム

この3点から得られた結論が、人間は分断することが好きな生き物であり、今後もそれは続いていく。現代は産業革命から知識レベルによる分断があり、経済格差が広がっている。こちらは筆者の見解だとテクノロジーの進化によって、その差は埋まっていく模様。このテクノロジーを使用できる者もしくは使役される者での格差は顕著になるが、一定の臨界点にまで達すると知識格差は無くなるとのこと。またその背景でも継続されている分断が、アイデンティティによる分断である。たしかに、この分断方法はわかるし、切っても切り離せないものかと思う。特に企業の労働に関しても、正規、非正規、外国人で発生しているので、なかなか実力(生産量)の分だけ対価を支払うという転換にはできないとしていた。豊田章夫は課題提起していたが・・・。最近では、保守派政権が与党になるなど発生しているのも見ても、転換にはその時々のバランスを取り合って徐々に変わる必要があるのだと感じた。

未だに、課題提起から結論までのロジックが難解というかつながりが見えない?すぎた本だったが、著者が言いたいことは「事実を直視して危機感をもって行動し、必要とされる技術を磨いて希少価値が高い人間になれ」と警鐘をならされた気がした。

以上

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