いきものもけものももののうち Vol.12
「出動せよ、心の中のチワワ」
『匂わせ』と云う言葉が好きではない。
『匂わせ』の対義語は『嗅ぎつけ』だと思っている。
『匂わせ』の言葉がもついやらしい感じより
其の言葉を使うひとのじわじわと感じるニンゲン的いやらしさの方が
なんとなく匂ってくるからだと思う。
そもそも、
なにやら匂ってくる感じの
滲み出るようにあふれてしまうしあわせ感ってある。
隠しきれないうれしさとかハッピーなものって
仕方なくない?
と思うのだ。
「出しましょう親密感」「かもしましょう新婚感」
某人気ドラマでは新婚感があって当たり前であって、
其れがないと疑われるのでハグの日を作ったぐらいなのだ。
応援してるひとの気持ちを考えろ とか
しあわせをアピールするな とかって、
好きだから敏感になるし
気になるのはわかるけど
有名人も生きてるひとりの人間なんだから
それは気づいても目をつぶってあげるような気持ちを持って黙ってる
って云う方が奥ゆかしくて可愛いのになあ
と思うのだけどどうだろう。
鼻につく匂いってのはそのものが悪いのだろうか。
ドリアンみたいにめちゃくちゃクセがあるけど
食べてみたらほんとは美味しいだったり、
ツンとくる其の感じは
ほんとはワサビみたく心にやけにしゅんでるだけの状態だったりしない?
どうよどうよと『匂わせ』ているのだとしても
其れをまんまと『嗅ぎつけ』てしまっている構図は
どう考えても『嗅ぎつけ』た方が動物っぽいし
品があるとはあまり思えないなーと思う。
然し、
SNSなどで発言するのは自由だし
友達と楽しくわいわいする分には
ちょっとくらい毒吐いてもいいけどな、
とも思ってる。
ただ、
相手に直接云うのは違うし、
其れはちゃんとマナーが必要だと思う。
SNSにあるものを
エゴサーチするのも或る意味『嗅ぎつけ』だと思うし、
エゴサーチすらしてないひとに
SNSで拾い集めてニュースにして多くに晒すのも
同等だと思う。
ネット社会に「パトロール」的な言葉ってあるけど
正義ってそう云うことに使われるもんじゃないし
ひとを助ける為に正義って本来あるべきものだと思う。
「出動せよ!心の中のシェパード!」
そんな可愛い感じで考えてみたけれど
優秀な警察犬と云ったとて犬なのである。
犬となるか人間でいるか。
動物界で云えばどちらがしあわせなのか
本当の意味ではわからないけれど
出来れば人間で生まれたからには
しあわせに微笑むような
可愛さが芳しい生き物でいたいなと
なんとなく思う今日この頃である。