清潔さの度をこす抗菌信仰〜*落書きnote
こんにちは。お立ち寄りいただきありがとうございます。
世は挙げて無菌・抗菌時代だそうである。プラス香りの時代でもあるらしい。
いったい、抗菌とは何か。どうも抗菌イコール健康という誤ったメッセージがあるのではないか。
最近ではエアコン、便座、ボールペン、自動車のシートなど、ありとあらゆる商品が抗菌と銘打っている。
化学の力で抗菌した結果、逆にアレルギーが増えているという現実から目を背け右べきではない。
掛かりつけ医によると、人類は菌類、ウイルスとの戦いで、外界から体に入ってくるそれらに対して「免疫」という防御システムを持っていた。
しかし化学的な抗菌力の出現で免疫機能が「暇をもてあました」結果、ヒトの免疫力は低下したという。
代わりにアレルギーが発現した。
コマーシャルベースの「抗菌というマジック」に踊らされ、その結果、アレルギー性アトピーに悩むというのは、現代の皮肉だ。
公衆医学的に、人類の免疫力は、まだ発展途上だといわれている。だが抗菌信仰は確実に免疫力低下をもたらしている。
医学的にもそれが証明されているようだ。
素人考えだが、少々ばばちくても人間は死なない。
さて、あすは晴れるのか?曇るのか?
*フォト ▽風雪にみがかれた社殿
*俳句巡礼 紙魚ならば棲みても見たき一書あり(能村登四郎)
季語は紙魚(しみ)で夏。原始的な昆虫の総称。紙や繊維に棲みつき文字通りシミになる。最近見かけなくなった。しみむし、きららむし、とも。
作者は無類の本好き。私が紙魚なら、フランスの名登山家ガストン・レビファ(故人)の名著「星と嵐」に棲みたかった。
【能村登四郎=のむら・としろう】東京都下谷生まれ、学校教員のあと俳句専業、「沖」創刊主宰、「馬酔木」同人、1911年(明治44年)~2001年(平成13年)
【俳句手控え】一つの俳句に季語が二つあるものを「季重なり」といい、普通は好ましくないとされる。
だが「啄木鳥や落ち葉をいそぐ牧の木々」(水原秋桜子)のように、啄木鳥(キツツキ)は秋の季語、落ち葉は冬の季語という季重なりの句も多い。
要は互いの季語が句の情景や情趣を盛り上げている場合はOKだろう。