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核戦争に怯える日々〜*落書きnote

 読んでいただくご縁を得たあなたに敬意を表します。

 全世界で澱のように広がるプーチンショック。
 「重なる子の遺体。絶望のマリウポリ」などというニュースを読むと、心が無残に引き裂かれてしまう。この時代に出現した旧ソ連のようなデビルプーチン。
 ネットには「プーチン大統領、戦争が長引けば核威嚇の公算大」(ブルームバーグ)などと戦慄するようなニュースが躍る。
 「まさか。そんなことはあるまい」という「希望的観測」など、東西に渡された線上の弥次郎兵衛みたいなものだ。西側は「プーチンならやるかもしれない」と疑心暗鬼なのだ。

 それは正気の沙汰ではない。国際ルールの破棄である。

 日本は第二次世界大戦の敗戦国だ。二回も核による大量虐殺にさらされた。1945年(昭和20年)終戦。
 今は平和憲法の旗印のもと、世界第三位の経済大国として表面上は「繁栄?」しているかにみえる。
 そこに広がる風景は一見、自由で泰平楽な世だ。

 しかし今回の、ロシアによるウクライナ侵略は、国際社会の平和と安定、常識と秩序を根底から覆し、日本にとっても「まさか?」の激震だった。
 アメリカ、EU、NATO、日本などG7も、プーチンの「核の脅し」に容易ならざるものを感じ、軍事衝突など直接介入は避けつつ、経済制裁や軍事支援を継続している。
 たとえばスイフト(国際銀行間通信協会)の枠組みからのロシア排除。これは、まるでボディブローのように奏功し、ロシア経済を半年で「呼吸困難」にさせてしまうとマスコミやSNSは専門家の情報を流す。
 軍事的独裁でウクライナを侵略したツケは、穀倉とエネルギーを根幹としたロシア経済という国益と国力を自ら毀損し、そのうち「プーチン政権の内部崩壊、国民の蜂起で自壊を招く」とみる軍事、経済専門家は多い。おいらもそう思う。
 
 問題は、その間も無差別攻撃で老人や女性、子供ら罪のない民間人が大量に犠牲になっていることだ。痛ましいことである。
 おいらのような旧い人間は単純に性善説を信じ込んでしまうが、こういう甘っちょろい人間観はプーチンによって木っ端微塵に打ち砕かれた。
 戦後七十七年。昭和、平成、令和と続いた日本の爛熟。乱熟と言っても良いかも知れぬ。何でもあり、ノーブレーキの自由、張りぼての平和。
 国際条約も法の支配もないプーチンの前に、西側世界は固唾を飲むよりほかなく、まんまとロシアの術中にはまった。


 おいらは、ロシアがウクライナを侵略するまで、核の軍事的バランスで核戦争は起こりえないとする相互確証破壊(MAD)という戦略を信じ込んでいた。
 米ソ冷戦期以降、この理論が核抑止に大きな影響を与えていて、MADは成立していたかに見えた。
 おいらだって、この難しい戦略の概要を知って「局地戦はあっても、核戦争は起きまい」とタカをくくっていたんだ。

 だが、プーチンが「下手に手出しすれば核も使う」と「最悪の牽制」を行ったことで、MAD理論は揺らぎだしている。
  「プーチンの狂気」は「核戦争など起こりえない」とする世界中の理性を否定する。恐ろしいことだ。

 内なる私は、おいらに「その平和ボケしたツラを洗って覚醒せよ」と迫る。
 ロシア、中国情勢がここまで緊迫すると、日本もこれに十分対応する「覚悟」が必要だろう。
 日本国憲法は戦争放棄をうたっている。世界に誇る平和憲法だ。問題は自衛隊の位置づけだ。今のままでは自衛隊は「人格」がなく幽霊のような存在?
 憲法13条には、政府は「国家の平和、国民の幸福・生存権を尊重する義務」が課せられている。
 おいらは、軍事組織なき平和は張り子の虎と同じと思う。現在のようなややこしい国際情勢では、前段のMADではないが、武力というバックボーンがないと「平和の構築」は難しい。
 そういう意味で、憲法13条を保障するためにも
憲法9条に自衛隊の保有を明記する必要があると、おいらは強く思う。
 また、日米安全保障条約についても、プーチンのように異常な帝国主義者を目の当たりにしたアメリカの及び腰で、日本は本当にアメリカを信じ、頼っても良いのだろうか?と不安になってくる。
 「核は保有しない、製造しない、持ち込まない」という非核三原則だって、時代の間尺に合わない。保有、製造はとんでもないが、日米安保でアメリカの原子力空母や原潜が入ってきているなどを考えれば、見直すべきだろう。
 日本政府の安全保障は硬直している。緊急課題として国を挙げ取り組むべきテーマだろう。議論は必要だ。政府は緊急事態として論議すべきだ。

 これら一連のウクライナ情勢についてマスコミ、特に特定のテレビは、愚にもつかぬコメンテーターを連日のように起用、SNSで炎上、嘲笑を買っている。
 放送界には放送倫理上の問題に対して、第三者の立場から対応する自律機関、放送倫理・番組向上機構(BPO)がある。
 こういうコメンテーターが未だに大手を振ってテレビに登場してくるということは、BPOが正常に機能していないか、機能不全に陥っている証しだ。

 困ったことである。

 それでも花は咲く。美しい日本を守りたい。
 さて、あすは晴れるのか?曇るのか?

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