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もえぽっぷ!を終えて。後編『イベント当日』

前編はコチラから

2020年2月2日(日)、この日は一生忘れられない日となりました。
スペシャルゲストに桃井はるこ、ゲストバンドに湯毛BAND、出演者にはたくさんの大切な仲間たち、そしてフロアには溢れんばかりのお客様。

もえぽっぷ!フライヤー

この投稿では、イベント当日に起こったことを中心に、その時の僕の心境を時系列順に記そうと思います。

ただ文の長さがいつもの倍以上(5000字超え)でエモさは10倍以上なので、読むときはぜひ猫が膝の上からなかなか退いてくれないときや、仕事でまぁまぁデカめのミスをして長めの現実逃避をしたい時などをお勧めします。

(※すべて僕の記憶と主観によるものであり、メンバーのそれを含みません。また僕の記憶違いにより事実と齟齬がある可能性がありますのでご了承ください)

リハーサル

子供のころから寝つきがよく、遠足の前日でも爆睡できた田口くんは、この日も二度寝もかまして8時起き。そこから急ぎ足で準備をして、11時にライブ会場であるTHE LIVEHOUSE somaに到着。

すでにバンドメンバーと、カメラマンのこうたろうさん、湯毛BANDさん、そして最初にリハーサルをしていただくコドモロジックさんが到着して準備を始めていた。
(なお、今回使っている写真はすべてこうたろうさんが撮影してくださったのものです。サンキュー機材ヤ○ザ

挨拶もそこそこにスイッチを切り替え、ライブハウスの方とイベントの最終確認を進め、楽屋や会場のセッティングをメンバーや出演者様にお手伝いいただき、桃井はるこさんのアテンドに向かっているスタッフの岡本君と連絡を取り合う。

もう気をピンピンに張って会場中を右往左往していたので湯毛さんから「なんかこっちまで緊張するわw」と言われる始末。何かやり忘れてることがあるような、またもっと良くできるようなことがある気がして、落ち着かずソワソワしっぱなしだった。

僕らのリハーサル直前にスタッフ岡本君から連絡が入り、桃井はるこさんが会場に到着。僕の「桃井さん到着されました~」の声に、他の出演者全員も一気にソワソワし始める。

「オハヨ-ゴザイマス、キョウハ ヨロシクオネガイシマス」と自分でも信じられない緊張した声と引きつった笑顔で挨拶しながら楽屋に誘導し、自身のリハーサルに臨む。

2曲ほど確認したあと、ふとフロアを見たら桃井さんが僕らのリハを見てるではないか。緊張が増した結果、身体がガチガチになり、同じくフロアにいた湯毛さんから「ドラムの音めっちゃ硬いな!w」とツッコまれる始末。そらそうなるて。

僕らのリハ後、桃井さんのリハを出演者全員で取り囲むように観てから、コラボのリハーサル。この日は本編最後に桃井はるこさんとスペシャルコラボをさせていただけることになっていた。大感謝。

メンバーとともに鼻息荒くステージに上がり、演奏前に立ち位置や歌い分け、曲の入り方の確認。ドラムである僕の目の前にはバンドメンバーと、桃井はるこ。マジかよ。

「夢オチじゃねぇよな」と思いながらリハーサルの演奏を始める。異常にミスりまくる。やっぱり夢であってほしいと思った

すべてのリハを終えた後に、出演者の顔合わせを猛ダッシュで行い、ついにオープン時間。受付前には既にたくさんのお客様が並んでいた。

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(写真)開演前の物販に立つも、緊張と忙しさで目が㌧㌦田口さん

ライブスタート

もえぽっぷ!1番手を務めてくださったのはSiX FF!!(シックス フォルテッシモ)さん。ボーカルうねぎまりさんのキュートな歌声と、ドラムのマユちさんをはじめバンドメンバーのソリッドな演奏。極めつけにもう一人のボーカルなつみんさんの「盛り上がっていけますかァー!!」というパワフルな咆哮に会場は大歓声。僕もフロアで思わず拳を挙げた。

2番目はコドモロジックさん。
桃井さんの出演が決まってから最初にオファーをかけたバンド。ギターののせさんとボーカルのがすいさんのお二人は個人的に10年以上のお付き合いで大好きな先輩方だし、ドラムササキくんは大好きな後輩。モモーイの名曲『Thunder Shot!』の愛に溢れたカバーは、客席にいたモモイストの皆さんと一緒に、僕も大声で歌った。
(この時は、最後のアンコールでベースの雷電さんオタ芸をガチ打ちするとは露知らず)

3番目はほんだみひろさん。
この方ものせさん達と同じく10年前一緒にイベントに出演していたので、長くお会いしていなかったけどぜひ出てほしいとオファーをしたシンガーさん。やたらガタイのいいドクロ仮面と全裸のウサギのダンサー2人を引き連れてのステージ。
田村ゆかりの名曲『fancy baby doll』の「世界一かわいいよ」の部分をファンに大合唱させる技術は、もはや本家のそれ

4番目、池添タカヒロさん。
湯毛BANDギターせんじゅの専門学校の後輩で、湯毛さんに憧れボーカルを始め今は共演もしている熱い漢。せんじゅの紹介により、昨年8月にびっくりドンキー天王寺店で初めて会い、弾き語りで出演してもらうこととなった。『The Biggest Dreamer』は、来てくれた友人と肩を組みながら合唱した。弾き語りは、演者と一緒に歌えるのが素晴らしい。

5番目、Ani-Co(R)さん。
難易度の高い曲を圧倒的なクオリティで次々とぶち込む様は、まさに「職人集団」。加えて、ボーカルの黒うさぎさん楽屋で「女帝」と呼ばれていたのは内緒)が実は桃井はるこファンで、初めてライブで歌った曲が『WONDER MOMO-i』という情報を耳にしていたので胸が熱くなった。

6番目、WONDER ASA-Mi&THE☆UP DATES。

1曲目の『Hide and seek』からモモイストの皆様の力を借りて大盛り上がり。「「もういいかい!?」」「「ヘイ!」」めっちゃ楽しい。
僕もテンション上がりすぎて早々に構成を間違えてスティックを吹っ飛ばす。ほんと、夢であってくれ

ただ、怪我の功名か、そこから肩の力が抜けて終始笑いながらドラムを叩いていたと思う。

最後の曲『もっと、夢、見よう!!』はめちゃくちゃ楽しかった。
Aメロ、モモイストの皆様がいつもは「はるこー!」と掛け声する箇所を「あさみー!」と言ってくれた時は身震いしたし、サビでUOを焚いてくれた時は高まりに高まった。

UOの花畑を見た瞬間、ドラムを叩きながら思わず「すーげぇーー!!!」(by獣神サンダーライガー)と叫んでいた。本当に楽しかったし、あっという間だった。

7番目、ゲストバンドの湯毛BAND。
いよいよ来ました。1曲目のカサブタからフルパワー。会場が、湯毛さんとお客さんの割れんばかりの雄たけびで震えていた。演奏陣のクオリティも凄まじく、弊社社員であるギターヒーローせんじゅもキレッキレ
観に来てくれた友人がライブ終了後に口をそろえて「湯毛BANDめっちゃすごいな!」と言っていたくらい、圧巻だった。

そしてスペシャルゲスト、桃井はるこ

ただ、女神が、そこに、居ました。(ナレーション:柳生博)

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1曲目から大好きな大好きなスペースラブに高まり、出演者であることを忘れモモイスト全開になった田口君は、一気に2列目まで突入。
そしてMC中にモモイストの皆様に見つかり、最前中央を譲っていただくことに。感涙。

そこから、自分の出番ギリッギリまで最前中央で図々しく超超超楽しんだ。
きっとモモイストの皆様も「コイツいつまでここにいるんだ」と思っていたことでしょう。本当にありがとうございました。

そして、ついに。

コラボ『WONDER MOMO-i』&『SOULTAKER』

この時間のために全てを準備してきたといっても過言ではない。
憧れの、17年前に高校2年生の田口雄也君が携帯の待ち受け画面にしていた、モモーイとの共演。

呼び込んでいただき、あさみちゃんを先頭にステージに転がり込む。
あさみちゃんがモモーイとMCをしている間にセッティングを完了させる。
ついにモモーイがあさみちゃんに向かって「じゃあ、一緒にタイトルコールね」と言い、いよいよ合図。

「せーの」

「「ワンダーモモーイ!!!!!」」

ボーカル2人のタイトルコールで会場は大歓声。
その歓声にかぶせて、キーボードのどんさんが、あの8bit音源を流す。

流しきったらモモーイとあさみちゃん2人による
「「がんがりまーす☆」」
をきっかけに、僕がオープンハイハットで4カウント。

そしてクラッシュシンバルを思いっきり叩くタイミングと寸分の狂いなく、ギターちゃんくくん、ベース今井くん、キーボードどんさんもオールイン。
あの壮大なイントロが始まった。

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一瞬の5分間。至福の時だった。
結成当初から何度もスタジオで練習し、ライブでも毎回やってきた、大好きなモモーイの代表曲の一つ。
(「たぶん今までで一番回数を多く練習した曲だと思う」(byどんさん))

モモーイ本人と一緒にステージで演奏できていることが、心から嬉しかった。

感動も冷めやらぬまま、あさみちゃんが湯毛さん、がすいさん、池添タカヒロさんを呼び込む。ボーカルが5人に増え、ステージ上の密度が一気に上がる。そしてMCで盛り上がる5人。それをよそにメトロノームでテンポを確認する真面目な僕

そして。
あさみちゃんの「ソウルテイカー!!!」というタイトルコールから、僕のスティックカウントでモモーイがサビを歌い始める。モモーイが歌っている後ろでライドシンバルを刻みながら、「あぁ、僕のスティックカウントでモモーイが歌い始める世界線が存在したんだ」と感激していた。

『SOULTAKER』は死ぬほど盛り上がった。特にサビでは、ドラムモニターはパワー全開のボーカル5人の声で揺れていた。楽器の音が全然聴こえんかった。
客席から伝わってくるエネルギーも凄かった。「SOULTAKERで泣きまくった」と言ってくれるお客さんがいたくらい。

ステージも客席も空間も「全てが一体になる」ことを体感し、心が震えた一曲だった。

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アンコール『LOVE.EXE』

当初は、桃井はるこさんだけで歌っていただく予定だったが、リハーサルで急遽「出演者全員ステージに上がろう」ということになった。
モモーイに呼び込んでもらい、控室から客席からなだれ込む出演者たち。

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(写真)ステージはぎゅう詰めだし、田口雄也少年は「コロンビア状態」である。

夢のような『LOVE.EXE』だった。

あさみちゃんは一緒にお立ち台に乗り、湯毛さんも思わずケチャを打ち、コドモロジックベースの雷電さんはステージ上で全力でオタ芸を打ち、出演者は肩を組んで踊り、客席はUOとキンブレで埋め尽くされ、全員で「桃井はるこ」を堪能していた。

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『LOVE.EXE』終了後、桃井さん(ここで急に冷静に「桃井さん」と書くのが演者面してて腹立つよね)からマイクを渡していただいたので、このイベントの主犯として、素直な気持ちを話させてもらった。

最初のnoteにも書いたし、この時も「17年前の僕に伝えたら、なんていうかな」と僕は言った。それこそちょっと前までこんなことを実現すると思っていなかったし、道のりは半端じゃなかったから。

「自分の私利私欲のために、沢山の人のお金と労力を使うのか?」と悩んだり、平日夜中までLINE通話でバンドメンバーと意見をぶつけ合ったり、準備のため家族と一緒にいる時間を減らしたり、日々の仕事を全て部下のせんじゅに丸投げしたり

毎日「想像がつかない未来」に悶え苦しみ、至らない自分を責め、でもそんな自分を見ないように目を瞑って、ひたすら行動していた。
沢山の人に迷惑をかけ、沢山の人に助けてもらった。

だから、イベント中や終わってからたくさんの友達、仲間、お客様に「神イベ過ぎた」「全員が幸せな雰囲気のイベントだった」「愛が駄々洩れだった」「泣いた」と言ってもらえた時は、嬉しいというよりも、「あぁ、これでよかったんだな」と正直安心し、自分を許すことができた。

きっとあの日は僕たちの、いや僕の私利私欲であったけど。
メンバー、出演者、お客様一人ひとりが一緒に「自分の中の桃井はるこ」を重ね合わせていたんだと思う。

さいごに

準備期間から「当日は泣くんだろうな」と思っていたけど、涙は一滴も出なくて、むしろエネルギーばかりが溢れて、終始超絶笑顔だった。(目は㌧㌦だったけど)

やり切った自分と、一緒に主催できたバンドメンバーの存在が誇らしく、仲間の存在が有難かった。これだけのイベントを作るなんて、狂気の沙汰だと自分でもわかるから。

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不確定な「想像がつかない未来」があったからこそ、半年間、悩みながら、ぶつかりながら、最善を積み重ねてきた。
その結果、こうやって「想像を超える未来」にたどり着けたんだ。

だからやっぱり僕は、タイムスリップして17年前の僕に会ったとしても、何も言わないだろうな。

もえぽっぷ!本当にありがとうございました。
次も楽しみに、待ってろよ!!

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Yuya Taguchi
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