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ワンタッチ痴漢という新しいカタチ

 24時間テレビで公共の電波に乗せられた性加害に対して、法的措置が取られることはないようだ。
 痴漢行為については、間違った認識を持っている人を見かけることがある。それは、現行犯逮捕でないと捕まらない、というものである。

 実際は、証拠さえ揃えば後日逮捕が可能だし、非申告罪だから、被害届がなくても警察は捜査できる。
 だから24時間テレビで起きたことに対して、日本テレビは「法的措置を講じない」とコメントしたが、警察は捜査が可能だし、既に動画という大きな証拠がある。
 なぜ捜査すらされないのかと思っていたら、さすがに世論におされたのか、警察は痴漢行為に対して声明を出した。しかしその内容は驚くべきものだった。

「ワンタッチ痴漢にご注意!」

 ワンタッチ痴漢、とは?少なくとも私は初耳だった。そして「ご注意を」とは、どういう意味なのか。字義通りに解釈すると次のような意味になるだろう。
 極短い時間で行なわれる痴漢行為については、触られる側が被害に遭わないよう注意する必要がある。責任は、被害に遭う被害者にある。

 加害者はどこいった。いや、被害者すらなくすつもりなのかな。

 しかし私の考えは「国民的見逃し」で述べた通り、性加害があったかどうかは、イチかゼロだ。中間は存在しない。
 たとえそれがワンタッチであれ、それはイチ。不同意わいせつ罪であり、加害者と被害者が存在し、その責任は加害者にあるはずである。


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