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1年間、ご迷惑をおかけしました。

お久しぶりです。ゆうやです。
最後の投稿から1年が過ぎたでしょうか。
コメントもいただいていたのにお返事もできず、ご無沙汰にしており、申し訳ありませんでした。

地底に落ち込んでいた1年

この1年間、地底に落ち込んでいました。
実を言いますと、4回目の文芸イベント「ちょこっと文芸福岡」がコロナで開催不可になった辺りから本格的に調子を崩しまして、それに加えて第三子の出産と、父親の危篤と、第二子の障害発覚などが重なったのもあり、一時期は誰とも会話できなくなるほど状態が悪化しておりました。
本当に、もう周りの方々に迷惑しかかけてない状態で、申し訳なくて申し訳なくて、今もちょっとおびえながらこの文章を書いております。

「ちょこっと文芸福岡」については、副代表が迅速な判断でスタッフたちと配置変更をしてくださり、休止という形でなんとか体裁をとりもっていただき、「さきがけ文学会」については創立10年で初めて「蘖」と「文芸ごきんじょ」を休刊しました。
ひどい挫折でした。
周りの人たちはみんな優しくて、私だけがおかしい状態でした。

「とにかく休んで、元気になってからやり直せばいい」

何度もそうお声かけをいただいて、何度も夜を迎えて、目が覚めて、朝が来ても、何もできない自分を見るたびに、もう二度と文芸活動はできないのではないかと思っていました。

なんという迷惑をかけてしまったんだろう。
ひょっとしたら今この文章を書くことを、許してもらえないかもしれない。
そう思いながらも、今、なんとか、文字を書いています。
この記事でもひょっとしたら、あちらこちらおかしな文章が入るかもしれませんが、どうか寛大に読み過ごしてもらえると幸いです。

2022年、下半期に思うこと

とにかく、2021年から2022年にかけて、多くの方にご迷惑をおかけしました。
その後、難産だった第三子は9か月を迎え、父は在宅緩和の末6月に他界し、障害の見つかった息子は適切な支援に繋げることができました。
7月には無事「さきがけ第11号」を発行することもでき、今はつややかな第三子のお尻をふきながら、日々の流れに身を任せています。

2022年も下半期。今月末には、福岡・天神にて「第八回文学フリマ福岡」が開催されます。
昨年は会場に入ることもできなかった文学フリマを契機に、少しずつ、文芸の世界に戻っていければと考えております。

【福岡文芸】コロナ被災地から【今】

2020年から始まったコロナ禍。
情報誌「文芸ごきんじょ」の一環で地元福岡を練り歩いていた立場から見ても、身の回りの文芸発表の場が次々に閉じられていると感じています。
詩話会、読書会、同人誌即売会、句会、歌会、その他同人文芸誌。
更新されないホームページ。2020年を最後に閉じられたツイッター。
私はたびたび、この状況を不謹慎ながら「コロナ被災地」と呼んでいます。

マスク越し、わずかに会える時間、わずかに話せる時間を通じて「〇〇歌会は最近どうしてる? 〇〇句会には行ってる?」と尋ね歩いている自分が、まるで焼野原で「誰か無事な人はいないか」と歩き回っているかのように錯覚するからです。

そのような中でも、精力的に活動している団体もあり、例えば上記の文学フリマ福岡やBOOKUOKA福岡は活動継続していますし、知人にも二人、詩歌の文学賞を受賞者が現れ、歌集詩集を出版した人も居ます。
zineの展示即売会イベント「10zine」も今年で開催10回目を迎え、超結社歌会「福岡歌会(仮)」は開催100回目を迎えました。

また、さすがというか。
今まではそこまで見られなかった学生さん(及び20代前後の若者)による新規活動も見られるようになりました。
学生のみで企画・運営された1日古本屋「Book in Orange」や糸島で経営されているという学生さんの古本屋。
我がさきがけ文学会でも、昨年だけで2名の若者の問い合わせをいただき、一人は作品掲載、もう一人は個人歌集発行に至っています。

コロナを通じて、文芸の世界もまた、一つの転換点を迎えようとしています。
私も一文芸人として、少しでも、彼らの作品発表の手助けになれたら、と考えています。

文芸はいつ芽生え、いつ途絶えるのか。

私が文芸活動を始めた10年前は、2011年。
テレビ越しに東日本大震災の惨状を目にし、己の心の内で「いつかタイミングがあるときにすればよい」と都合よくしまい込んでいた文芸への情熱が、明日にでも消えるかもしれないという危機感から、さきがけ文学会を立ち上げました。

メンバーを揃え、規約を作り、創刊号を作って図書館に持ち込んだ時の、司書さんの言葉を今も覚えています。

「文芸同人誌は、継続が何より大変だから。頑張ってほしいです」

あれから10年。
一緒に学生時代を歩んだ同窓生は結婚し、出産し、遠方に就職、転勤、転職。あるいは離婚し、疾病を患い、退職。人生は様々です。
人生いろいろ。荒波にもまれながら、それでも何とかしがみついて船を進めていた先に、コロナ禍の猛威が奮いました。

2011年、東日本大震災に煽られて様々な文芸団体が生まれたように
2021年、コロナ禍にもまれて新たな文芸団体が生まれようとしています。
後輩たちに時代を託し、私たちは途絶えるべき団体なのか。それとも?

私たちだからこそ、できること。
恥の多い人生ながら、私なりの「使命」を求め、今後も頑張りたいです。
不束者ですが、よろしくお願いいたします。

かしこ