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目標達成の秘訣がここに!「インナーゲーム」の魔法を知ろう

ちょっとすごい記事ができてしまったかもしれません。
ここまで分かりやすくインナーゲームについて書かれた記事はないと思います。

インナーゲームの核心は、頑張りすぎずに自然に成果を引き出す方法にあります。
今回は、そのインナーゲームの秘訣である「ACTトライアングル」を解説しながら、どのようにして本来の自分の力を引き出すのかをご紹介します。


あなたに100%あったやり方が見つかる


インナーゲームでは決まった「やり方」っていうのはありません。
なぜなら「やり方」っていうのは、誰かが見つけた、たまたまその人にあっていた方法であって、あなたに100%マッチした方法ではないからです。
インナーゲームとは、誰かが言っていた方法で、むりやり自分の能力を意図的に発揮させる方法ではなく、自分にあった方法で、自分にあったやり方で能力を発揮する方法です。

意図的に能力を発揮させるやり方は、いわゆる技術指導です。
コーチが生徒に、こうしたら上手くいくという方法を教え、生徒はそれに従うやりかたです。

しかし、この意図的に能力を発揮させるやり方は、インナーゲームでは、自身の能力発揮を妨害すると言っています。
※能力発揮というのは、スポーツなら上手になりたいとか、仕事ならコミュニケーション能力を高めたいとか、目標を達成するために必要な能力を身につけることです。

どうやれば自分にあったやり方が見つかるのか?


では、インナーゲームでは技術を教えずにどう能力を身につけるのかというと、外側から教えずに自分自身で学習して身につけるというスタイルです。
インナーゲームでは、能力はやり方を教えなくても勝手に身につくことができるので、それを邪魔しないよう「能力を身につくための状態に自分を持っていく」手法になります。

ガルウェイは、それに必要なのが「知覚」、「信頼」、「選択」、それぞれ英語の頭文字をとって、ACTトライアングルと言っています。
それは、ガルウェイがコーチとして、生徒の能力を引き出そうと、インナーゲームを探求した結果から、導き出した秘訣です。
色々なやり方を試して、必要なエッセンスを抜き出したようなものです。
なので、このACTトライアングルだけでは、インナーゲームを理解するのが難しくもあります。

まずは、インナーゲームを『正しく理解』しましょう


ACTトライアングルを理解するのに、ダイエットで例えると、とても分かりやすくなります。
ダイエットって「痩せたい」という目標は一つですが、やり方って無限にありますよね。
「朝バナナダイエット」とか、「リンゴダイエット」とか、「糖質制限」とか。

朝にバナナを食べると痩せる、リンゴを食べると痩せる、糖質を制限すると痩せる、というようなダイエット手法です。


インナーゲームでは、このような手法を否定はしていないですが、インナーゲームを妨害しないなら否定しないといいます。
インナーゲームを妨害しないっていうのは、「知覚」、「信頼」、「選択」のACTトライアングルを邪魔しないならということです。

なぜガルウェイは、このような『手法』をあまり重視しないのでしょうか?
例えば朝バナナダイエットでも「上手くいく人」もいれば、「失敗する人」もいますよね。
さらに、同じ人でも「上手くいく時」もあれば、「失敗する時」もありますよね。

それは、人それぞれ体質も違いますし、日によって体質が違うときもあるからです。
朝バナナを食べたらお腹がいっぱいになって、上手に痩せられる人もいれば、普段食べないバナナを食べて余計にお腹がすく人もいるし、バナナが体質に合わない人もいます。
前日にお腹いっぱい食べていたら、朝バナナを食べたくない時もありますし、前日にあまり食べていなければ、バナナだけでは全然足りない時もあります。


ダイエットひとつとっても、『合う人』、『合う時』など、いろいろな状況があるわけです。
なのでダイエットで重要なのは、見聞きしたダイエット方法で頑張ることではなく、その時々の自分にあった方法で、ダイエットすることです。

自分に合わないダイエットで痩せようとすると、すごくお腹が空いてストレスがたまったり、疲れやすくなってしまったり、リバウンドしてしまったり、いろいろな弊害が起こります。
それにもかかわらず、痩せようと努力し続けることをインナーゲームでは、『頑張りすぎ』と表現しています。
間違った努力ですね。

ACTトライアングルをどう使うのか?


では、インナーゲーム方式でダイエットするならどうなるでしょうか?(ここからACTトライアングルについて説明します)

ダイエットで大事なのは、なにより自分のその時にあった方法でやることです。
なので、自分の状態を知ることが必要になります。
そこで、使うのが『知覚』です。(意識するともいいます)
・どれだけお腹が空いているのか。
・もっといっぱい食べたいのか。
・食べ過ぎたあとは本当に幸せなのか。
・苦しくて気分が悪くなっていないか。
・食べない時は、体はどうなのか。
このように、自分自身に知覚を向けると色々なことが分かるようになります。

ダイエットが上手くいかない時は、自分の体に合わないやり方をするときです。
お腹がすごく空いたり、体調を崩したり、我慢してストレスが大きくなったり、無理なやり方を続けると、こうした症状がでるようになります。
本当はそのお腹が空いた状態っていうのは、栄養素が足りておらず、必要な食事をとるために体が信号を送っているのかもしれません。
だからといって、逆に食べ過ぎたときは、お腹が苦しくなっていたり、頭がぼーっとしていたり、食事を我慢していた時とは違った症状もでているはずです。

知覚を向けると、自分の体の色々なことが分かるのですが、『なんとしても痩せなければならない』と考えていると、それに気をとられて自分自身の状態に気づくことができません。
この色々なことを考えてしまっているのがセルフ1で、セルフ1の妨害により『知覚』すること(自分の状態に注意を向けること)が、おろそかになってきます。


色々な感覚(お腹の具合や、体の状態など)に知覚を向けると、色々な気づきを得ます。
これが「知覚」の能力です。
知覚すると、普段まったく意識していないことに意識を向けるので、自分の状態がより分かるようになります。


どれだけ食べたらちょうどいいのかとか、この食材を食べるとあまりお腹が空かないとか、食べ過ぎると本当はあまり気分がよくないといったこと。
今まで知らなかったことにいっぱい気づけるわけです。


『知覚』の注意点


自分自身に知覚を向けると、今まで知らなかったたくさんのことを知るようになります。
しかしこのとき注意が必要なのが、色々な気づきを得ると、痩せる秘訣のようなものを見つけてしまうことがあります。

例えば、今までお米をいっぱい食べていたけれど、少し減らした方が体調もよく、お腹も調子がいいし、体重も落ちる。
そんな発見をしたりします。

しかし、その発見したことも、結局どこかで聞いたダイエットを頑張るのと同じ失敗をすることになります。
むしろこちらの方が、自分で痩せる秘訣を発見したと思っている分、よけいに頑張りすぎてしまします。

結局のところ、自分にあったやり方を見つけられたのは、知覚を向けて、自分の状態に気づくことができていたからです。
重要なのは、『やり方』ではなく、『知覚』です。
『知覚』していれば、そのときに合った方法が見つけられるんです。

『やり方』は体が変化すると、その方法では通じなくなるんです。
その変化に気づけないと、間違った努力を続けることになります。

こうした自分にはこれが合っているんだという思い込み(セルフ1)が、知覚する能力を下げてしまいます。


なぜ『知覚』するだけで、能力が発揮されるのか?


「知覚」っていうのは、意識すると色々なことに気づける能力です。
気づきっていうのは、普段気づいていない自分の状態を知ることです。
・お腹がいっぱいになるタイミング
・自分の体にあった食事
・食べた後の体の状態
こうした自分にちょうどいい量や、体に合ったものに気づいたら、なんとなく、自分が良いと感じる方に体は動いていきます。

この気づきって、頭で理解できる事だけではありません。
何が自分に合うのか、理解できないようなことも「知覚」することで、情報として自分の身体は色々なことを学習しているんです。


そうすると今までは、ただ美味い美味いと食べて、横になっていただけだったかもしれないですけど、
ちょうどいい量で体調が良くて、食べ過ぎたら気分が悪いなら、食べる量が少なくなってきて当然じゃないですか。

インナーゲームって、これなんです。
インナーゲームってなんかすごい方法とかじゃなくて、いろいろな情報を知ることで、実はこの方がいいと感じていたらそっちに体は動くし、実はこれは不快だったんだと感じていたらそっちに体は動くんです。

でも、我慢しながらダイエットしてたら、そりゃあ続かなくて当たり前です。
だから、インナーゲームでは『やり方』を重視しないんです。
『やり方』を知ると、自分に合っているとか考えずに、それを続けてしまうからです。

間違った『知覚』の使い方


「知覚」は、あくまで自分の感覚に注意を向けるだけで、意識的に何かをしようとすることではありません。

『知覚』をこんな風につかっていませんか?
仕事をミスをした部下に、もっとミスしないように意識して!、と注意する上司を見かけたことがあります。
それはきっと、ミスしないように気をつけて行動して!、という意味だと思います。
しかしですよ、部下が反省して、次はミスしたくないと思っていたら、部下のミスをする回数は減ると思いませんか?
今までは何も考えずに行動していたのが、ミスは嫌だと認識したら、それだけで注意するようになるでしょ?

私たちは、意識するだけで行動に変化が現れるんです。

でも、意識してミスしないように行動したり、ミスしたら大変になるぞと心配になったりすると、それに気を取られて、一番重要な自分自身への『知覚』が薄くなってしまいます。
この『知覚』の注意を逸らすものをセルフ1といい、『知覚』が逸れることで、情報を集めることができなくなり、セルフ2の自分本来の能力が発揮できなくなる、というのがインナーゲームです。

意識は、「知覚」するだけ。
何かをさせようとも、何かをしようともしない。
「知覚」していれば、その時々にあった食事量や、食事内容に気づくことができます。
そしてその「知覚」に基づいて、セルフ2は痩せようと勝手に行動するようになります。
それは、気づいたら食事を減らしている事かもしれませんし、食事内容が変わってくるかもしれません。
それが、どうなるかは分かりませんが、セルフ2は自分に合ったやり方で、自分の目的を達成しようと努力してくれます。


『自己信頼』があるから上手くいく


次に重要になるのが、「自己信頼」です。(知覚の次に重要という意味ではなく、ACTトライアングルは、それぞれ重要なので順位はありません。)

『自己信頼』というのは、この「知覚」を向けるだけでちょうどいい体重になれる(それは目標とする体重ではないかもしれませんが、自分にちょうどいい体重になること)、と信じることができなければ、インナーゲームを続けることができなくなります。

ACTトラアングルは、「知覚」を向けて、その時々の自分の状態に合わせて痩せる目標を達成していく方法なので、ダイエットしている感覚が薄くなります。
するとこれで本当に痩せるんだろうか・・・と不安になるんですよね。

すぐに体重が減ればこのやり方を信じることができるのですが、どんなダイエットだって体重の変化は少しづつです。

世の中にある、ダイエット方法は、実践して痩せた人の声があったり、ダイエットを頑張っているという感覚があるので、そうしたやり方で痩せられるんだろう、と信じることができます。

そのときに、私に合ったやり方は世の中にあるダイエット方法ではなく、自分の力だけで痩せられるんだ(インナーゲームで痩せられるんだ)という「自己信頼」がなければ、「知覚」を向けることがおろそかになってしまいます。


どのダイエット方法も、自己信頼がなければ本気でそのダイエットで痩せようと思えないはずです。
この方法なら痩せられるだろう、という気持ちがあるから、実践する気持ちが湧いてくるはずです。

しかし、世の中にあるダイエットは、痩せられる人もいれば、痩せられない人もいる。痩せられる時もあれば、痩せられないときもある。
しかしインナーゲームは、誰にでもどんなときでも、自分に合った方法で痩せられる手法です。

なにせ、その時々の自分の状態を『知覚』して、そこから得た情報をもとに体にゆだねて痩せていく方法ですから。
だからインナーゲームは、自分で痩せられるんだという『自己信頼』が絶対に必要なんです。

自分で決めるから達成する力が強くなる


では、ACTトライアングルの「選択」とは何でしょうか。
それは、私は痩せたいという目標だったり、何に知覚を向けるのか選択することだったり、自分はどうしたいのか選択することです。
常に「知覚」する対象は、自分自身の「選択」によって変化します。
何に知覚を向けるのか決めることも「選択」です。
それによって、気づく内容も変わってきます。

目標体重に達成したら、もう痩せなくていいと選択することや、もっと痩せたいと選択するのか。常に私たちは、「選択」する状況にあります。

なぜ、選択が大事なのかというと、目標を達成する能力は、自分がどうしたいのか思っている方向に発揮されていくからです。
だれかにこの方法で痩せるからやれと言われても、自分がそれをしたいと思えなければ、痩せるための努力をし続けることはできません。
自分がどうしたいのか。それを決めることが、自分の能力を発揮するのには大事ということです。

周りから何を言われたとしても、そのなかで何を選択するのは自分です。
だから、ガルウェイはコーチがこうしろと指示するやり方ではなく、選手自身にどうしたいのか選択させたんです。

このインナーゲームだって、誰かに言われたからではなく、自分でそうしたいと思えなければ、実践するときの気持ちも違うでしょう。


馬を水飲み場まで連れていく事はできても、水を飲ませることはできない、なんていう話があります。
馬が水を飲むかどうかは馬次第なので、相手に機会を与えることはできても、それを実行するかどうかは本人のやる気次第であるという意味ですね
当たり前ですが、何をするかはその人自身が決めなければ、行動することも行動させることもできないということです。


インナーゲームは、テニスのコーチから始まって、生徒がテニスの技術を身につけるための方法なので、「選択」が重要なものとしてあげられています。
コーチがいくら上手にさせたいと思っても、生徒自身がそう思っていなければ、上手になることはできません。
それをコーチが強制することはできないので、コーチはその手助けをするだけ。
「選択」するのは生徒自身です。

正しい努力を知りましょう


このACTトライアングルも、そのときどきによって「知覚」が大事なときもあれば、「選択」が大事なときもあるし、「自己信頼」が大事なときもあります。
常に同じってことは、無いってことです。


でも、ACTトライアングルで、自分自身に意識を向けていれば、そこから自分に必要な情報が集まって、勝手に良くなっていくっていうのがインナーゲームです。
それは何も不思議なことではありません。

例えば、会社への行き帰りのことを想像してください。
いつも同じ道で行き帰りしているかもしれませんが、より早く仕事場につきたいと思ったら、いろいろな道を試しますよね。
そこから、こっちの方が早そうだなと感じたら、勝手にその道を使うようになりますよね。

またいろいろな道を使うと、普段見ない景色にも気づきます。
こんなところにスーパーがあった、美味しそうな店があった、こっちは道路が空いていて走りやすいな。
『知覚』を向けると、いろいろな情報を得ます。

そうした情報があって、スーパーで買い物をしたい、美味しいご飯を食べて帰りたい、のんびり帰りたい、といった目的を『選択』することで自分の行動って変わります。

本当にあそこに店なんてあっただろうか、道路が空いていたのはたまたまかもしれない、なんて不安になって『自己信頼』がないと、行動できなくなります。

ACTトライアングルの3つが揃って、目標への行動が変わります。

気づきを得れば、目的を達成しようとそれに沿った行動を無意識にとるようになります。
でもそうした気づきがなければ、行動が変わることはありません。
また、気づきを得ようとしなければ、ダイエットで説明したように、どこかで見聞きしたダイエットで痩せようとして、自分に合わない努力をし続けることになります。

そのときどきの自分の選択によって、行動の方向性も決まります。
このインナーゲームのやり方で、目標を達成できるという自己信頼があれば、正しい努力を続けられます。それが、目標への近道です。


だから、目標達成するための方法としてインナーゲームが有効なんです。

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