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目的地のないドライブ

前々から続けている趣味の洋裁。
洋裁を大人になって始めたのは、子供のときに感じた懐かしい心ときめく時間を願っていたからかもしれない。

その当時、シルバニアファミリーの服をカラフルなハギレを使って創作するのが、人形遊びや飯事よりも好きだった。どんな色、形にするか自由に作る。正解のなさ、その時にしか生まれない発想からしか生み出せないものづくりを楽しみ、夢中になっていた日のことを思い出す。

情報に溢れている毎日の暮らしの中で、今となっては、新たなものごとを始めるにはまずは思考が先行し、気がつけばその場で足踏みして泥濘にはまった状態に陥っていることも。大小関わらず、日常生活で純粋に心から夢中になれる小さなことを見つけてみることを意識してみると、忘れてしまいがちな「わたしらしさ」に立ちかえることができる。

自分自身のハンドルを握っているのは他ならぬ、わたし自身だという感覚。その時を動かし乗りこなせたなら、途端に軽やかで、心地よい時間が流れだす。目的地などない、今日も夢中というドライブを楽しみに出かける。

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