見出し画像

続けるか辞めるか

新卒という大きな不安

新卒先生が「辞めたい」と言った。話を聞いていると、途中から入る2年生に馴染めないこと、準備に時間がかかり寝られないことが大きな要因だと感じた。長かった学生生活が終わり、社会人になる。これは本当に人生の中で分岐点だなぁと思う。自分の新卒だった頃のことを思い出した。

**

私は新卒で入ったホテルを半年で辞めている。今思うともう少し続けるべきだったかと思うこともあるけれど、当時は毎日が苦痛だった。名古屋の中心のアクセスがよいビジネスホテル、連日ホテルは満室で、休む暇なく仕事が降ってくる。仮眠2時間があったけれど、とったことがない。失敗ばかりの日々で何度も怒られた。だんだん失敗が怖くなり、質問もできない。声も小さくなってきた。それが、次なる失敗につながり、大きなミスになった。とうとう、ここにいる価値なんかないと思うようになった。

起こる問題の全ては「自分が原因」だと思っている。だから、努力も忍耐も全てが足りなかった。

・失敗から学ぶことがあるから、恐れずに質問し続ける。
・どうしてだめだったか反省し、次に生かす。
・感謝をしっかり示す。

私が足りなかったことだ。

これは、今の主人がその時くれたキットカット。涙を流しながら食べた。

でも、最近教える側になって、新しい見方も増えた。

新人を育てる

先輩・上司としてどんな人でありたいか。新卒先生が入ってから考えるようになった。教え方が上手とか面白いとか色々大切なことがあると思うけれど、一番は

「この人のようになりたい」

と思ってもらうこと、ではないか。身近な存在が尊敬でき、見本となるものであるべきだと思う。仕事のやり方・進め方をきちんと説明した上で、実践後フィードバックする。そして、業務でのサポートはもちろん精神的なサポートも必要。話しかけやすい雰囲気とか失敗を引きずらない精神とかがそれにあたるんじゃないかと思う。

双方の努力が働きやすさを作る

よくあの上司は、とかあの後輩は…ということがある。でも、それを言う前に、自分は果たしてどれくらい努力しているんだろうか。

「原因は自分自身」

先に自分自身のアップデートをしてみよう。そうしたら、明日の働きやすさが変わるかもしれない。私も常に模索し続けている。新卒先生の先輩だし、主任の後輩だからどちらもわかるし、同時にどちらも未熟だ。意識すれば、「あの人と働きたい」と思ってもらえるんじゃないか。

続けること、辞めること

仕事を続けること、辞めること。これは自分の意志だ。新卒先生に辞めたい理由を聞いたとき、先述した業務の大変さの他に、

「親にも言われたから」

があった。もちろん親とは、何歳になっても心配しているものだろう。(私の親も今でも心配だという)でも、人生の舵を切り開くのは誰でもない、自分自身だ。

自分で決めるなら、それでいい。自分で決めたことは、責任を伴うけれど経験となり糧となるから。

「辞めても構わない、それが今後に役立つなら」

私は大学で日本語教授について勉強したが、日本語教師になる前に、すでに転職を2回している。それを悪いことだとは自分では思っていない。それぞれの会社で学ぶことは多かったし、何より始めるのも辞めるのも自分の意志だった。今では、やはり日本語教師が楽しいと思う。そうやって、自分のことを見つめ直し、今日も私たちは仕事をしていくんだろうな。

続けるか辞めるか迷っている人は、時間がかかってもたくさん悩んで、考え抜いてほしいと思う。

自分の人生を生きよう。

いいなと思ったら応援しよう!