第一回「近江の国ミライ会議」から見えた滋賀の可能性とは
3月18日.19日に「近江の国ミライ会議」という滋賀にゆかりのある若者が一同に集結して、滋賀の未来について考えるというイベントを開催したのでその2日間の軌跡をまとめていきたいと思います。
舞台は近江商人発祥の地、近江八幡
会場は日牟禮八幡宮から徒歩3分。春の温かい空気を吸って会場に向かいます。
近江八幡は歴史的な建造物が多く、八幡堀など情緒溢れる町並みが広がっていました。
会場は酒蔵をリノベーションしたコミュニティスペース
今回、イベントの会場として使用させて頂いたのは、まちや倶楽部さん。元々は酒蔵でしたがイベントや宿泊に使えるように施設を改修されました。
映画「るろうに剣心」のセットとしても使われた会場に参加者はイベントが始まる前からワクワクが止まりません!
2日間の号令が告げられる
イベント実行委員長の馬場ちゃんの宣言で始まり
若手芸人みたいと言われ続けたぽちょさんのアイスブレイクで場を和ませます笑。
一歩先を走る滋賀の若者代表、堀口さんからの熱いメッセージ
パネルディスカッション
そして、実際にビジネスなどを滋賀でされている滋賀の面白い社会人を集めたパネルディスカッション。ファシリテーターは皆さんおなじみ、いろあわせ株式会社の北川さん。滋賀のことだけでなく、人事の経験から学生の今後の人生についても深くお話しいただきました。
パネラーは東京と滋賀を結ぶ一般社団法人滋賀人代表の中山郁英さん、しがとこを運営する林正隆さん、void a partの共同創業者である牧貴士さん、滋賀学生コミュニティkaname創設者の漣優起で行いました。それぞれが考える滋賀の魅力や可能性を話し合い、参加者が一体となって議論を深めました。
自分のやりたいコトとは?
その次に行ったのが、自分と向き合うワークショップです。ここでは「滋賀」ということは一旦置いておいて、そもそも「自分が何をしたいのか」「社会や自分にどんな理想をもっているのか」を徹底的に考える時間を作りました。これは、運営側が議論して考えてきたイベントのコンセプトなのですが、僕たちのイベントのゴールは2日間を終えた後の参加者の「主体的な行動」だからです。その行動は本気の思いがないと生まれないし、長続きしないと考えたからです。若い人たちは滋賀で〇〇をすべだ!と運営や大人が押し付けるのではなく、若い自分たちのやりたいコトが滋賀で思いっきりできるんだということを感じてもらえるように意識して2日間のプログラムを練りました。
自分のやりたい事の先に何があるのか、逆に自分の理想から導き出されるやりたいコトってなんだろうか、参加者一同が自分と向き合いました。
ひたすら自分に矢印を向けていきます。そしてその考えを参加者同士で話し合うことでその人の「理想」を明らかにしていきました。
白熱のプラン作り
そして、その理想や興味分野が近い者同士でプラン作りを始めていきます。最初はふわっとした概念だったものが時間の経過とともに現実味を帯びた具体的なプランとなっていきます。
みんな一生懸命になって思いを形にしていきます。
現実と理想の間で悩むチームもありました。
滋賀の学生にしか思いつかないだろうと思われるアイディアを出してくるチームもいました。次の日のプレゼンテーションを待ち望みながら1日目のコンテンツが終了していきます。
朝まで眠れない夜の会
このイベントはリノベした町家に宿泊できるようになっており、朝まで自分がやりたいコトの話や恋愛の話、なかなか人には話せなかった悩みなどざっくばらんに話会える時間になりました。特に、参加してくれた高校生が言ってくれた言葉が僕の心に残っています。
学校ではこんな真面目な話やツライことを話せる友達がいなかった。
学校をツライと感じている中学生や高校生はもっと多いはずです。そんな子たちが集まってお互いのことを優しく話せる場所を滋賀で作っていきたいと感じていきました。
驚きだったのは、なんとお風呂が五右衛門風呂だったこと!みんな初めての体験でお風呂がなかなか回って来ませんでした笑。
2日目の朝
さぁ、二日目です。寝不足なんか言ってられません笑。
白熱のプラン作りの続き
発表まであと少し!緊張しているのかな?
模造紙にまとめる班も増えてきました。
公開プレゼンテーション
近江八幡市の広報の方にも来ていただいてインタビューを受けています。
長浜の青年商工会議所の関係者や議員さんなど様々なバックグラウンドを持った一般の参加者も続々と集まって来てくださいました。
発表のトップパッターは大学1年生のマルコス。滋賀の魅力を発信するイベントや自然体験ツアーを展開していくプランが出されました。早速、4月には彦根城で花見を企画とのこと。実際の行動に踏み出せていますね!
「カフェ×病院」という優しい世界観のプランを出したのは歌ちゃんのチーム。当事者だからこそ感じる痛みや視点が会場の共感を呼びました。平日に学校をちゃんとした理由(=病院)で休んで学校に行くことがツライ子のための居場所を作りを掲げています。まずは不登校の子たちが集まって話せるイベントを企画していくとのことでした。
会場からはプランに対するアドバイスや、具体的な場所の提案までしていただきました。このイベントは聴衆者も参加者として一緒にプランに参加していきます。
続いては、滋賀の魅力を体感してもらうためのゲストハウスを作りたいという(仮)しがやチーム。滋賀県を訪れるような外国人や若者は普通のホテルではなく、こういった古民家ゲストハウスでの体験を求めていると感じました。このチームは、既に会場をお貸し頂いたまちや倶楽部の宿泊施設である町家インの方と話を進めて近日中に1日ゲストハウスを開くそうです。詳細が出たらぜひ参加してみたいですね!
続いては滋賀の農林業の再生を掲げるチーム。実家に山を持っていたり農業イベントを既に行っているメンバーがいる中で、課題設定とその課題に対する考察が短期間にも関わらず高いレベルでなされていて会場を驚かせました。リーダーの家の山でたけのこ狩りイベントなどライトなイベントから最初は始めて、今後は農林業に関わる若者を増やしていきたいとのことでした。
続いては、On 琵琶湖チーム。チーム全員が技術者やデザイナー、演劇の役者といったメンバーで構成されており、滋賀をクリエイターの街にする目標のもと、琵琶湖に事務所を置いて若者のクリエイター集団を作っていくといったプランでした。取り組む中身としては琵琶湖のヨシを使ったプロダクトやアートで滋賀を発信していくみたいです。
最後は、4月から琵琶湖で漁師になる駒井くんからの発表でした。彼は数十年ぶりに新しく琵琶湖で活動する漁師となることが決まっており、ビワマスなど琵琶湖でしか取れない魚などを多くの人に届けていきたいと考えています。ゆくゆくは琵琶湖の湖上交通を繋いで滋賀県を水の都ベネツィアのようにしたいという思いを持っています。そんな彼の新しい挑戦がまもなく始まるので応援して頂ける方はよろしくお願いします。
プランを現実に引き寄せるインタラクティブタイム
全部のチームの発表が終わった後のこのセッションは所謂、企業の合同説明会みたいな感じでもっと話を聞きたいと思ったチームに話を聞きに行って、双方でプランをブラッシュアップしていきました。
自分を見つめ直す30分
最後は2日間頑張った自分ともう一度向き合う時間です。理想のミライ、やりたいコト、そして一歩目の行動を文字として起こしてもらいました。
懇親会
その紙をぶら下げてココからは楽しい懇親会です!!みんなで乾杯!!
2日間のお互いの頑張りを称え合います。
人生の相談に乗ってもらう男の子も!
やり切ったいい顔してますね〜!
わざわざ東京から帰ってきてくれた方も!!!
まだまだプランについて熱く語り合う参加者もいますね!
はーい!注目!!名残は尽きませんがココでみんなで写真を取りましょう!
「琵琶湖を、、、」
「蒸発させるぞー!」
みんないい笑顔ですね。滋賀県のミライが楽しみです。
最後に
ここまで長文でしたがお読み頂いてありがとうござました。ここまで読んでくださったあなたは相当な滋賀好きか参加者の方でしょう。そんな方々に、僕がこのイベントに懸けた思いを綴っておこうと思います。僕が一番大切にしてほしいと思っているのは「自分がやりたいことをやる」ということです。大前提として地域を盛り上げようとしてその人が疲弊してしまうことって往々にあると思っています。僕が伝えたいのは、それぞれの若者がやりたいコトをやり切きることで結果的に地域が活性化されるというものです。そういう意味でも地域が若者にとって挑戦しやすい場であることが地域活性化でとても重要なことだと思っています。そうすることで出ていく人も減って新しくものを生み出す人がボコボコ出てきます。現在、地方創生で取り上げられている地域はこのような環境が整いつつあります。僕はそんな環境をこの「近江の国ミライ会議」を通して作りたいと考えてきました。そしてその思いは今も変わっていません。この僕の理想を実現するためにも第二回、第三回と継続していかなければなりません。第二回の運営に関わりたい方も絶賛募集中ですのでぜひお声掛け下さい。協力してくださった皆様、本当にありがとうございました!!
ーーー追記ーーー
このイベントでは近江八幡市長からは温かい応援のビデオメッセージを頂いており、滋賀県知事の三日月大造様からは応援のメッセージカードを頂いています。その他にもクラウドファンディングでたくさんの方から支援していただきました。今後、学生団体kanameとしてもこのような期待に応えられるよう活動していきますので応援のほどよろしくお願い申し上げます。