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日本語は自閉症泣かせ
こんにちは、OKUです。
今回は、「日本語の難しさ」について少しお話します。
★はじめに
よくASDの方は空気を読むのが苦手といわれます。
そして、日本人は、言葉の裏に暗に意味を詰め込んだり、主語を省略して、「そのぐらいわかるだろ?」という空気を会話の中で頻繁に作ります。
むしろ、上手に空気を読んだり、相手の心情を察したりできる人を、「常識的な人」とすることが多いですよね。
しかし、ASDの方からしたら、明確なところが少なくてたまったもんじゃありません。
★自閉症者は日本語より、中国語が得意⁉
先日、中国語が得意なASDの方とお話しました。もちろん、純粋な日本人です。
なぜ中国語が得意なのか聞くと、発音が好きなのと、もう一つ、「文法がわかりやすい」のだそうです。
例えば、「ティッシュを取って下さい。」という日本語。
まず主語が省かれてますから、ASDの方からすると、自分に話しかけられていると気付きません。
そして次に、何枚取るのかわかりません。
さらに、取ったら私に渡してというニュアンスも入ってません。
もう何が何だか全然わからないんです。
これを中国語に訳すと、
「あなた/助ける/私/手にする/1枚のティッシュ」
という語順になります。
中国語がASDの方にとって、日本語より理解しやすい理由が2つあります。
➀前に大事な言葉がくるから、そこに集中して相手の話を聞けばいい
➁動作が前から後ろに順番になっている
だから、文の途中を忘れても大事なところは拾えるし、聞いた言葉の順番に動作が進むから、イメージが簡単です。
日本語ってほんとに難しいんです。外国人が学ぶ言語の中でも確かかなり難易度が高い言語だったはず。
色付けしまくったあとに大事なことを最後に言います。
「昨日、2人の友達と一緒に、どこどこで、ポップコーンを食べながら、〇〇という映画を観たけど、面白くなかった。」
これ、ASDの方からすると、何が面白くなかったのかわからなかったり、誰の話なのか全然分からなかったりします。
中国語だと、最初に「私」、次に「面白くない」がきます。
★自閉症者へ正しく言葉を届ける方法
では、それを知った上で、ASDの方と会話するときに何を意識して話せばいいのか。
➀主語を省かない
➁短い文章にする
細かく言えば、省略せずに…とか、指示語(こそあど)をできるだけ使わずに…とか、いっぱいあるんですが、そんなこと考えてたら、逆に話せなくなるので、とりあえずこの二つだけでいいと思います。
「Aさん、明日、○○します。」
「Aさん、今から○○してください。」
できれば、このぐらいシンプルにしたいところですね。
特に、名前を最初に入れないと、ASDの方は自分に言われてると気付かないことが多いので、注意していただきたいと思います。
この日本語の難しさが、ASDDの方の就労をとても難しくしているので、もっと社会的に認知が必要だと思います。
ていうか、そもそも正しい日本語使えるヤツなどいるのろうか?
少なくとも僕は出会ったことがないかもしれません。