アパレル販売員 接客のポイント【アプローチ編】
最近、ショップに行き商品を見ているとアプローチをしてきてくれる販売員がいますが
大抵の販売員は、「よかったらご試着もできますので」とか「よかったら広げてみてください」
というようなファーストアプローチが多いです。
僕は、販売員時代、上記のようなファーストアプローチは意味ないと思っていたのでほぼ使っていませんでした。
もし使うのであれば、「よかったら広げてみてください。」の後に本当に言いたいことを言うためのクッション言葉として使うくらいでした。
「よかったら広げてみてください。実は〜」みたいな感じでアプローチしてました。
今回は、お客様との距離が近くなるようなアプローチのポイントついてお話ししていきたいと思います。
決して売ろうとしないこと
これはとても大事なマインドだと思います。
売りたいと言う気持ちが強いとなかなか売れないんですよね。
パンツを手に取っただけで「今日はパンツをお探しですか」と声をかけられたら、お客様も嫌ですよね。
売り上げはとても大切ですが、売り上げは結果であり重要なのはその接客プロセスです。一方的に売ろうとするのではなく、お客様の話にうなずき、相槌を打ち、会話を楽しみましょう。その中にニーズが必ずあります。
僕自身も最初は商品を全く関係のない話などをして、お客様と会話を楽しむ気持ちでやっていました。そこから徐々にライフスタイルから洋服に話を切り替えていってご提案させて頂くことが多かったです。
お客様からこの人は話しやすいなとか、信頼できるなって感じてもらえたら嬉しいですよね。
商品の見えない特徴を伝えよう
要するにマーチャンダイズアプローチですね。
お客様は「これはチェックです。」「これはヒョウ柄です。」といった見ればわかるような説明は聞きたくありません。
お客様が聞きたいのは、着心地や着まわし、自分にとってのメリットなど見た目では分からない特徴です。
着心地については、実際に試着してみて体感することと、素材の把握(綿、ポリエステル、ナイロン、ウール、レーヨン、アクリル。キュプラ・・・)や、ニットやカットの場合は編み方、布帛の場合は織り方によって特徴が多くあります。(スライバー、メルトン、オックス、ブロード、サキソニー、ギャバジン・・・)
これらの特徴を頭の中に入れておくとアプローチの引き出しを格段に増えるはずです。
アプローチはキャッチコピー、ワンフレーズで惹きつけよう
アプローチはキャッチコピーと同じです。
「実は2通りの着方ができるんですよ」「そういう素材なのでチクチクしないで肌あたりがいいんです」といった、見えない特徴をワンフレーズで投げかけます。すると「へえー」「そうなんだー」と、何らかの返事が返ってくるはずです。ありきたりな言葉を繰り返すのではなく、お客様の興味を引き上げるような言葉の引き出しを増やしていきましょう。
ご来店のお客様と必ず一度は言葉を交わそう
初めて来店されるお客様に、お店やブランドを知って頂くチャンスでもあるので一言でも言葉を交わし好印象を残したいものです。
いきなり、「何かお探しの商品はございますか」というようなトークは警戒されますが、「〜が得意なブランドなんです」「秋冬は〜な色が人気なんですよ」というようなブランドの紹介やトレンド情報、世間話などは安心感を与え会話が弾みます。
お客様は接客されたくないのではなく、情報は聞きたいのです。
プラス話法で話そう
人間は、最後に聞いた情報が最も印象に残るという顧客心理があります。
例えば
❌「こちらはオーガンジーの透ける素材ですので綺麗ですが少々お高いです。」
⭕️「こちらは少々お高いですがオーガンジーの透ける素材でとても綺麗です。」
このように商品にはメリットもあれば、デメリットもあるので話すときの言い回しはとても大切です。
まとめ
ニーズを持って来店するお客様が少ない現在、スタッフのアプローチでお客様の商品に対する興味を引き上げることが重要になってきます。
また、良いアプローチとはゆっくりと店内を見られる雰囲気を作ったり、緊張感をほぐしたり、会話のきっかけを掴むものです。
表情、聞き出し方、リアクション、ちょっとした気配り、会話のリズムなどのマニュアルには絶対に書けない、ショップスタッフならではの「接するコツ」が大きな差として表れてくると思います。
お仕事として接客をされている方へ少しでも参考になって頂けたらと嬉しく思います。今回は、アプローチ編でしたが、アプローチ後の接客術や販売員のマインドなど次回の記事で書かせて頂けたらと思っています。
最後まで読んで頂きありがとうございました。