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#51 「最初にやる人」のすごさを目の当たりにした話

まちづくりで僕が関わっている駅前の広場、今でこそいろんな人が使ってくれるようになりましたが、3年前はほとんど誰も使っていませんでした。
無料で貸し出してもなかなか利用されない。チラシを作ったり、告知をしたりしても、反応はイマイチ。
「せっかくある広場なのに、どうしたらいいんだろう?」と思いながらも、なかなか突破口が見えない日々でした。

そんな中、ある地元の方 Aさん「毎週決まった曜日に、駅前でビアガーデンをやる」 という取り組みを始めてくれたんです。
最初は「そんなに続くのかな?」と思っていたのですが、Aさんは本当にすごかった。
広場の利用料を払いながら、寒い日も、暑い日も、売れない日も、なんとか工夫しながら続けてくれたんです。

そして気づけば、3年目。
Aさんの存在のおかげで、広場の利用は 初年度の5倍以上 に増えました。
今では、他の人たちが 「駅前でお酒を飲むイベントをやろう」 と思い立つようになり、さらに広場の賑わいが増しています。


「最初にやる人」が大変な理由

ここで改めて思うのが、「最初にやる人」の大変さ。
何も前例がない中、ゼロから始めるのって めちゃくちゃしんどい んですよね。

・そもそも広場の価値が認知されていない
・集客がうまくいかない
・周りからいろいろ言われる(しかも利用したこともない人が!)

例えば、Aさんにも 「もっとこうしたほうがいいんじゃない?」 という意見がよく飛んでいたと思います。
でも、その意見を言う人の多くは 実際に何かをやっているわけではない
自分は利用したこともないのに、口だけは出してくる。

こういうの、めちゃくちゃイラっとしません?

僕がAさんの立場だったら、
「いやいや、まず一回来てから言えよ」
「お金使ってから言えよ」
と思ってしまうかもしれません(笑)。

でもAさんはそういうのに耐えながら、 "続ける" という選択をしてくれたんですよね。
それがどれだけ大変なことか、今になって本当に実感します。


「最初にやる人」がいたからこそ、次が生まれる

面白いのが、Aさんが続けてくれたおかげで、 次にやる人たちは「もっとこうしたらいいよね」と自然に思えるようになった こと。

最初にやる人がいない状態だと、そもそも 「やるべきかどうか」 という段階から迷います。
でも、Aさんのような存在がいると、次に続く人は 「どうやればもっと良くなるか?」 という視点で考えられるんですよね。

結果的に、

  • 新しいイベントが生まれやすくなる

  • 改善アイデアが出てくる

  • 参加者も増える

…と、どんどん流れができていく。
でもこれは、 最初にやる人がいなかったら絶対に生まれなかった流れ なんですよね。


「最初にやる人」はめちゃくちゃ貴重な存在

結局、何事も 最初にやる人が一番大変で、一番すごい んです。
Aさんのような存在がいなければ、広場はずっと使われないままだったかもしれません。

だからこそ、もしあなたの周りで 「何かを最初に始めた人」 がいたら、ぜひ応援してほしい。

  • 実際に行ってみる

  • ちゃんと利用する

  • 何かいいアイデアがあったら、一緒に考える

こういう小さなアクションが、最初にやる人の モチベーションになる と思います。

そして、自分自身が 「最初にやる側」 になったときは、いろいろ言われても気にせず 「まずは続ける」 ことが大事なんじゃないかと。

そんなことを改めて感じたのでした。

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