無意識がひらめく
季節は移ろい立冬を迎えた。
年々「秋」の体感が薄れていくと感じる。
暦の上で秋になるのは8月7日頃だ。
東京の8月は猛暑日まっさかりで、秋の気配などみじんも感じられない。
登山を頻繁にしていて2,000m級の山々に登っていた頃だったら、7月と8月では明らかに季節が移行するのを感じられた。朝晩の冷え込みだったり、木々の色合いだったり。
それが近年はどうだろう。
8月はおろか9月に入っても猛暑日が続く。10月に入ってやっと夏日が減ってきて過ごしやすい日が出始めたと思ったら、11月、あっという間に立冬を迎える。
暦は太陽と地球の位置関係で決まる。地球がどれだけ熱かろうが公転は進み季節は移ろう。太陽の南中高度は小さくなり、陽が短くなる。もう午後2時になると夕暮れの光線の色をしている。まぎれもなく冬なのだ。
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