生きているだけで丸儲けなのか | バンコク日記
2024.11.23 @Bangkok,Thailand
生きているだけで、十分なのだと、頭では分かっていても、それだけでは満足できない。人は欲深いということを自分を見ていれば分かる。もっと、もっと、もっと。そう思うことは悪いことなのだろうか。足るを知る。ということの素晴らしさだって理解しているつもり、だのに。
チェンマイには結局16日間滞在した。全てがちょうどよく、心地よい日々だった。それでいて飽きなかった。足りないと思うほどだった。旅をしながら色々な場所に行きたいと思うのと同じように、できるだけ長く1つの街にいたいとも思う。少しずつ見えてくる街の本質や、自分の嗜好に気づく瞬間があるからだ。わたしって実はこうなんだ、と思うことがまだまだある。
お祭りが終わった後のチェンマイの街はとても静かだった。それでも観光客はたくさんいたけれど、祭り中と比べると比ではない。何度か訪れたナイトマーケットの様子もまるで違う場所のようだった。
どちらの空気も好きだ。お祭り前やお祭り中の、人々の浮き足だった感じも気分が高まるし、静かになった街並みに自分の心も落ち着いた。
ゲストハウスで知り合ったカナダ人の友人ラファエルとサハと、彼らがチェンマイを離れるまで毎日遊んだ。彼らとの最終日には、いつもより贅沢にピザを食べに行き、それからお揃いのブレスレットをバザールで買った。彼らはこの旅の最後に日本に行くという。彼らに日本を案内したい、そのために一時帰国してもいいかも、と本気で考えた。いずれにせよ、彼らとはまたどこかで必ず会えるだろう、ということを誰もが確信していた。だから、お別れはそんなに寂しくないはず、と思っていたのに、またね、と彼らが乗り込んだタクシーを見送った後涙が溢れた。ただただ寂しかった。いつかまた会える日を信じて待つしかない。
チェンマイからバンコクへ寝台列車で移動。約4,000円。寝台列車は2回目だが、1回目に乗車した列車よりやや古い車両で、ベッドも3分の2くらいの狭さだった。上のベッドだったので落ちないかやや不安になった。下はアメリカから来たという母と同い年くらいの女性だったのでとても安心して眠ることができた。Netflixの「さよならのつづき」というドラマを一気に6話も見てしまいやや寝不足ではあるが。
バンコクでは1泊して、明日また寝台列車で移動する。今度はトランという南の方の街へ行く。「真鶴出版」という泊まれる出版社がコンセプトの素敵な宿のオーナーさんにおすすめしてもらった場所。彼女のセンスが好きなので、必ずこの街も素敵なのだろうと期待が膨らんでしまう。トランに住む彼女の友人も紹介してもらえたので、トランでは少し観光気分も味わおうかなと考えている。
2024.11.25 @Bangkok,Thailand
これから寝台列車で移動。20時過ぎに出発する。昨日泊まったホステルがチェックアウト後もシャワーを浴びさせてくれたので、スッキリした状態で電車に乗れそうだ。嬉しい。シャワーも浴びて、ご飯も食べた。あとは歯磨きだ。
今日はたまたまタイに旅行に来ていた中学時代からの親友に会えた。短い時間だったけれど、お互いコーヒーが好きなのでカフェで他愛もない時間を過ごした。彼女と話しているとまるで昼休みの渡り廊下でおしゃべりしているような無邪気さが自分の中に蘇る。素直で、無謀で、勇敢だったあの頃のように。
タイでの日々もあとすこし。次はわたしの本当のアナザースカイがある街へ。今日も健康に1日の終わりを迎えられたことに感謝して。口元に大きなニキビができちゃったけど。またいつものところ。野菜食べなきゃな!