
与え、そして枯れない島 | ウブド日記
2025.1.23 @ Ubud, Bali
なんだか分からないけれど、この場所には神様がいるんだ、と思った。あんまりそういうことに敏感な体質ではないのだけれど、それでもなんとなくそう思った。バリ島にやってきた。バリ島は、インドネシアの中でも珍しいヒンドゥー教の国で、独特な雰囲気が漂っていた。初めてきた場所なのに、なんだかずっと前から心の中にあったような、風景が広がってわたしは心地よい興奮と安堵感に包まれた。



空港からウブドの街まで結局2時間かかり、宿に着いたときには真っ暗だった。タクシーは大通りの途中で止まり、この先は車が入れないから歩けと言われた。雨がなんとなく降る中5分ほど。今回の宿に着く。部屋に荷物を置いて腹ごしらえ。結局朝からほとんど何も食べていない。昨日から微熱のような気怠さがずっと続いていた。漢方を飲んで、少しずつ回復して、宿に着く頃にはお腹がグーグー鳴っていた。
宿から歩いてすぐのレストランへ。小さなレストランだったが運良く席が空いたので入れた。わたしは「ガドガド」というインドネシアのサラダのようなプレートを頼んだ。運ばれてきたプレートには茹でられた野菜がたんまり盛られて、ピーナッツソースがかかっていた。テンペーという大豆の発酵食品と揚げ豆腐のようなものものっていた。目で見ても健康的なプレートにいたく感動しながら黙々と食べた。食べ終わる頃には自分の体調不良も忘れるほど元気になった。食って大事だなあとつくづく思う。宿に戻ってシャワーを浴びてすぐに寝た。

2025.1.26 @ Ubud ,Bali
昨日は仕事のつながりで誘ってもらった日本人の集まりにお邪魔した。なんというか心が解放的な人たちばかりですぐにみんなのペースの中に入れた。バリでのあんな話やこんな話をいろいろ教えてもらってとても興味深かった。
その中にEarth Companyという会社で働いている人たちがいて、ホテルも運営しているとのことだったので翌日泊まりに行くことにした。ちょっと予算オーバーだったけれど、エコロジーをテーマにしたすごく素敵な宿だった。なにより食事がおいしかった。野菜たちの生き生きとしたことよ。
バリでは自然との共生ということがさまざまな場所でテーマとなって考えさせられる。自然の恩恵の中で日々暮らしているのだということを、実感せざるを得ない場所である。


軽やかに、柔軟に。そう思いながら、ずっと固まっていたわたしのなかの大事な関節のような場所が動き始めた、ようなそんな気がしている。この場所は何かわたしに教えようとしてくれているのかも。そう思う夜だった。天蓋の中で身体をくるりと丸めて眠った。
吉本ばななさんの「マリカのソファー/バリ夢日記」を読みながら、あぁこれはこんな感じの風景かななんて思いながら過ごしている。
決して人を拒まず、しかしなにものにも侵されない。いくらでも与え、しかし枯れたりしない。たっぷりと満ちている。
あそこはそういう島だった。


📝バリ旅行メモ
・アライバルビザはひとり5000円
・ほとんどキャッシュレスでいける
・サークルKのアイスコーヒーは驚くほどまずかった
・ココナッツアイスが美味しい
・0を2つ取るとほぼ日本円
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