どこにでも生活がある | バンコク日記
2024年10月15日@Bangkok/Thailand
本当にありきたりなことをいきなり言うけれど、どこでもなんでも大体あるなぁとつくづく思う。生きていくために必要なものは。そりゃそうだ、ここにも人が住んでいるのだから。この世界のどこにでも生活がある。この場所にタイにはなくて、日本にしかないものなどないように見えた。なんでもある。むしろ日本よりあるように見えてしまう。少なくとも前に私が住んでいた千葉のはじっこの街よりは。ここがタイの大都市であり、日本街があり、大きな大きなショッピングモールがあるからということももちろんあるかもしれないけれど。
昨晩は空港に着いたのは遅く、22時を回っていた。空港から電車を乗り継いでシーロム駅で降り、駅から徒歩5分ほどのホテルへ。日本でよく使っていた宿のサブスクサービスでまだ予約できたので、それを活用した。わたしがこのサービスを使い始めたコロナ禍はまだ数件しか対象の宿がなかったのに、いつの間にか海外にも進出していて驚いた。とても安く好立地のホテルを予約することができた。まぁ、写真とは似つかない部屋だったけれど。それでも長時間の移動を癒すには十分な大きさのベッドだった。何よりちゃんとお湯のシャワーが出たことに安堵した。日本での当たり前を捨てる。
翌日はワクチンを打つため、朝の8時にはスネークファームにある病院に行こうと夫と話していたのに、朝起きたら8時だった。時差も多少あり疲れが出たのだろう。目覚ましで起きられなかった。まだ眠かったけれど、なんとか起き上がり出発の準備をし、宿を出る。スネークファームになんとか辿り着き(一度、入る敷地を間違えて1時間半くらい彷徨った)ワクチンにありついた。黄熱病と狂犬病、腸チフスのワクチンを打った。副反応が怖い。
噂に聞いていた通り、日本で打つ場合の料金と比較をすると格安。
・黄熱病 1550バーツ(約7000円)
・腸チフス 570バーツ(約2500円)
・狂犬病 350バーツ(約1500円)
来週打つ予定の4種混合(ジフテリア/百日咳/破傷風/ポリオ)ワクチンも700バーツ(約3000円)。
日本で打つ場合と比べて、トータル約35000円の差額である。A型肝炎とB型肝炎は間を空けて複数回必要なので、日本で接種した。
スネークファームで打つのは思ったより本当に簡単で、スムーズで、もちろん輸入ワクチンである、というリスクはあるけれど、旅人には是非勧めたいと思う。
また来週も打つ必要があるので、しばらくはシーロムに滞在する予定である。宿の近くにはスターバックスがたくさんあって、どこか安堵してしまうわたし。徒歩3分ほどのところにあるセブンイレブンでは、コーヒーのLサイズが65バーツ(約300円)で買える。困りそうなことは、本当に何も見当たらない。
大通りへ出る道の途中で、昨日も今日も同じ場所で同じ格好で寝ている人がいる。どうやら、煙草の吸い殻が昨日よりも増えているし、近くに水も置いてあるから、生きてはいるようだ。これが彼の人生。ここで、生きて、死にゆく。人の数だけ生き方があって、そしてどんな生き方も誰にも批判はできないのだと思う。この人が幸か不幸か、誰も決めることはできない。幸せというものは、ひとつのものさしで測れないということを忘れてはいけない。この旅の間、忘れないように何度も思い出そう。
お昼には日本人街の中にあるローカルなお店でパッタイを食べて、そうして夜はゆっくりと過ごした。スローな生活がこの旅では流石に叶うかもしれない。