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【エッセイ】おにぎりとブラックコーヒー

僕の朝はいつもおにぎりとブラックコーヒーから始まっていた。

え? パンじゃなくて?と思うと思う。

僕が学生の頃は、母が朝朝食と弁当を作ってくれていた。私には姉が一人いるのだが、2つ違い。つまり僕が高校1年の時姉は3年。

ようするに母は5年間弁当を作り続けてくれたということになる。

我ながら本当に後悔しているが、私は朝母を手伝うことがほぼなかった。一人で作ってくれていた。そんな母は弁当で手一杯だったのだろう。朝食はいつもおにぎり。
具は鮭やうめおかかなど手は掛けてくれていた。姉が朝を余り食べなかったので、僕ばかり食べていた。

そしてなぜか、ブラックコーヒーが出てきた。
母は重度のコーヒー党で。なんでもコーヒーで行ける人だった。

そんな母の姿を見て。しかも忙しそうな母にコーヒーは嫌だなんて言えるはずもなく飲んでいた。

不思議なもので、だんだん美味しく感じて来て。

最後の方は美味しく食べていた。
美味しいといって食べている僕を見て笑ってくれていた母の顔を思い出した。

明日の朝食は久しぶりにおにぎりとブラックコーヒーにしようかな。

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ヤマザキ@文章書き屋
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