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リトルプリンセス マール王国の人形姫2 クリア感想
PS5版にてクリアしました。難易度はノーマル。シリーズ3部作の2作目。
前作から続けてのプレイとなりましたが、本作はスケールアップ・ボリュームアップして帰ってきた! と、前作が好きな身からしたら、べた褒めしたくなるほど満足度の高い出来栄えに感じました。
ちなみに前作プレイした証拠はこちら。
もう初手から前作にはなかったものが出てきて驚かせてくれますからね。ゲーム起動したらナレーションがあらすじを読み上げるんで「声が入ってるぅ!?」ってびっくりしたし、タイトル画面で歌が流れだしたら「マジか!!」てな具合ではしゃいでましたよ。・・・99年発売当時と違ってゲームに歌・ボイス搭載なんて今や当たり前なのに、何か妙に感動しちゃったんだよなぁ。
今回は普段よりスクショが多めになりました。あまりネタバレしないよう選んだものの、振り返りたいがために貼ってたらあれもこれもと欲張っちゃった。アルバムかよ。
んちゃ、感想じゃぞい。
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ストーリー
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舞台は前作から12年後。前作の主人公だったコルネットの娘・クルルが新たな主人公として始まることに。ちなみにクルルは通称で、本名はクルセイル・シェリー・マール・Q だって。前作プレイ済みな私、名前だけで歓喜しておりました。
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母・コルネットのような素敵な王子様との出会いを夢見る、箱入り娘かつお転婆なクルルの日常から始まる物語。このかぼちゃパンツ姫様、お転婆なシーンがたくさんあるだけでなく、クルルという名を受け継いだだけあって前作以上に立ち絵とドット絵モーションのバリエーションがやかましいほどに増えており、血は争えないなと感じました。
見よ、主人公のユニークな立ち絵9連発を!
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そんなクルルが多くの人たちに支えられ、助けられながら、夢を叶えるために笑いあり涙ありのおとぎ話のような大冒険を繰り広げる。相変わらず勇者不要な平和で緩い世界なんだけど、夢のために頑張る優しい作品って貴重だよなと感じましたね。そして、そんな冒険の道中で起こる彼らとクルルとの人間ドラマがまた良いんですよね。
例えば、クルルのパートナーとして付いてきてくれる、2人並ぶと姉妹のように見える親友のクレア・ローゼンクイーンは、天然っぽい見た目とは裏腹に頭は切れるし、腹グロっぽい一面もあったり、逐一クルルに寄せる愛情にニヤニヤさせてくれたりと、なかなかしたたかな娘。あ、愛情といっても令和なら百合になりそうだけど、この時はまだ平成なんで友情方面っす、多分。
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この2人がケンカしたり、なぜ親友になれたのかっていうのを本編内で深掘りしてくれたりするんですけど、こういう人間関係を丁寧に描いてくれるのが良かったんですよね。クレアがクルルをどう想っていたのか、クルルがクレアにどのような影響を受けたのか、という感じでね。うん、尊い。
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こういった友情物語の他、親子物語、恋物語と様々なドラマが敵味方問わずに用意されており、それらをクルルが第三者目線で見届けることもあり、回りまわって自身の成長物語へと結びついている。時にはへこんだり、気持ちが落ち込むほどのシリアスな話が始まっても、最終的には気持ちが前向きになれる暖かな気持ちでそれらを見届けることができました。
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とはいえ、基本的には笑えるコメディが豊富。個人的には、クレアの母親であり、前作はコルネットの親友として登場した推しのエトワールさんの大活躍もとい大暴れっぷりは痛快だった。自由奔放すぎだし、ローゼンクイーン商会だけで国滅ぼせるよ(クルル談)。恐るべし。
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そして、今回の悪役はアクージョ一家。前作では一応、一応ね、悪役だったマージョリー一家も再び登場しているけど、それを上回る悪人面をアクージョ一家は見せてくれる・・・んだけど、同じ穴の狢だった。
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アクージョは不明だけど、やっぱり両家ともおもしれー一家だったし、根は良い人たちだから憎めないんですよね。なんなら、逆にクルルが彼らに教えられたり、学んだりすることがあるという前作にはなかった話も出てくるから、余計に好感度アップするというね。
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ちなみに、両家にはなぞのネコが前作から登場しているが、今作はめちゃくちゃ出番が増えててネコ好きには最高だった。ネコだけのミュージカルもかわいかった。ただ、あるエピソードはゼノギ○スのとあるシーン並にトラウマになりそうだったけどね。モニターに向かって「うそ! うそやろ!?」て叫んでしまったよ。古典的なネタだけど、強烈だったなぁ。
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今作はパートボイスも導入されてよりドラマ性が強化されていたし、ミュージカルもパワーアップしていたから、ストーリーはずーっと楽しかった。ちょっと言い過ぎかもしれませんが、もしこのゲームをプレイするのが子供なら夢と希望に溢れたストーリーに胸打たれ、大人ならクルルの成長過程を見届けられて穏やかな気持ちになれるかなと思いました。私も歳取ったなぁ。
ミュージカル
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今作は演出面がパワーアップ。前作でもメロディや歌詞がすごく聴き応えあって良かったんだけど、今作は歌詞が表示され、更に歌って踊ってと、前作より見て楽しいミュージカルの仕上がりになっていた。ドット絵のキャラの動きがかなり細かく作られてるから、情報量が多くて見やすくなっているんですよね。しかも、めちゃくちゃ動いてくれるから、ホント見応えバツグン。
私は映画にミュージカルとかいらんやろ派閥なんですが、このゲームの場合は俯瞰的に観賞できるので、どちらかといえば舞台ミュージカルに近いのかな。カメラワークがあっちいったりこっちいったりしないから見やすかったんで、よりミュージカルシーンに没入できた。
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前回の記事でも貼ったんだけど、今回も参考動画としてお気に入りのミュージカルシーンを紹介。この2つがやっぱり好きなんだよな。ちゃんと日本一ソフトウェア公式動画ですよ。
なお、今作は全てのミュージカルシーンをゲーム内のおまけからいつでも観賞できるようになっていました。公式動画は全てのシーンを上げていないので、これは嬉しい要素だった。
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前作から変わったシステム
今作は多くのシステムに改善点が見られたので、前作と比較しながら箇条書きで振り返ろうと思う。
戦闘
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・前作のコマンドバトルは1人ずつ移動して指示を出すシミュレーションRPG風のもの。
→今作はドラクエシリーズやSaGaシリーズのように、全員に指示を出してから行動するシステムに変更。よりスピーディで快適になった。
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・難易度は今作も変わらず易しい。ノーマルだと人によっては物足りないかも。ただ、前作より敵の火力が高くなったので、HP管理をしっかりする必要が出た。
・前作の魔法はMP消費。
→今作は何と手持ちのお金を人形に払って魔法を発動するシステムに。FF10のようじんぼうみたいな感じ。まさか、RPGの戦闘でお金の収支を計算することになるとは。私はクリアの時点でたんまり稼げました(え?)。
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人形とモンスター
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・前作はパーティーの仲間枠。
→今作は人間がパーティーメンバーになったために装備枠に変更。イメージは、ペルソナシリーズの主人公のペルソナ装備。特にモンスターは前作では使いどころのないいらない子だったが、今作は主にクレアに装備させることで日の目を見ることに。しかし、3体しか装備できないので大半はやっぱりいらない子。装備するとステータスアップ・魔法の使用が可能。
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・前作は手持ちに上限があるので、人形かモンスターを預けるか売るかして整理。
→今作は上限撤廃。全ての人形とモンスターを連れていける。でも、大半がいらん子ばかりなので、むしろ預けるか売るかをしたかった。選択画面で上下スクロールする身にもなれ。
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・前作は人形とモンスターともにレベル1スタート。
→今作はストーリーに合わせて一定のレベルが上がった状態でスタート。余分なレベル上げ作業が減らせた。まぁ、大半がいrn(以下略)。
やり込み要素
・前作はサブイベントに時限があり、また発生箇所が分かりにくかった。
→今作は時限イベントは少なめ、イベントの導線も複数のNPCからヒントをもらえるのでまだ分かりやすいかと思う。しかし、サブイベント自体も少なくなった印象を持った。
・前作はレベル上げ等の自発的なことでしかやり込めなかった。
→今作はささやかであるが記録に残るやり込み要素がある。とはいえ、難易度自体は難しくない。クルルの日記という名のあらすじ埋めと、かんさつノートという人物・モンスター記録帳がある。これ、クルルとクレアが一緒に書いているという設定なので、内容が意外と面白い。
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おふざけ要素
いやぁ、知ってるパロディネタを1つだけ見つけたから、それともう1つを書き残そうかなと。
まず、ランディという騎士。彼の声優は檜山修之さんなんですよ。んで、下のスクショにある技を叫びながら攻撃するんですよ。つまり、彼はぼくらの勇者王だ。
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次、パロディではなくおふざけネタ。このゲームは声優が一人二役以上するのはザラなんですが、1人優遇されてるんでないかと思いましてね。若本という苗字なんですけどね。・・・サブイベントでフルボイスって何だよ! ありがとうございます! ぶるあぁぁ!
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まぁ、分かりやすくふざけてそうなのはこれくらいかな。もしかしたら、まだまだ私の知らない隠されたネタがあるのかもしれん。
総評
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前作からストーリーが濃密になり、主人公・クルルの成長物語だけでなく、登場するキャラクターが何かしらドラマを持っているので、最初から最後まで楽しむことができた。悪役ですら嫌味のない良いやつらばかりなので、心穏やかに優しい気持ちを持ってエンディングを迎えられたかな。
ミュージカルは人によって好き嫌いがあるだろうから仕方ないかもしれないが、出来栄えはホントに良いので、食わず嫌いせず是非とも見て欲しいなと思いました。個人的に歌も印象に残るメロディだったから、サントラ同梱の限定ソフト買って正解だったぜ。
ゲーム難易度は前作と変わらず易しめではあるが、システム周りはかなり快適になっている。ゲームとしてのやり込みや育成の楽しみは前作よりあるとはいえ、まだまだ大手のRPGほどではないので、今作もストーリーやキャラを重視しない人には物足りないかもしれない。
さて、次が最終作。期待させてもらいましょう。
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