青春プチロマン小説「振り向いてキス」作/奈良あひる


渋谷の町が好き。人がいっぱいいる。人がいっぱいいれば、私ひとり何したって関係ない。誰にも関係ない自分になれる。

Twitterで少し話をした人と会ってみることにした。会ってみることにしたということはそういうことだ。

彼はTwitterに、会った女性との情事をアップしていた。
服をキスをするところ、胸を揉むところ、脱がせるところ、そして挿入。
顔をはみえないようになっているものの、みんなその時間を全力で感じ、満たされたものとなり、また最後には、鏡の前でキスをする写真でおが収まっていた。

ホテルに入ったら、大きな鏡があった。荷物を下ろすところ、その鏡に私と彼が映った。私たちのことを客観的に見たような姿だった。
私は小さなドラマの主人公になったような気分の錯覚があった。
私なんか主人公になんてなれないいままでの人生だった。

でもここなら、主人公になれるかもしれないときめきが満ちてきた。

二人で写真を撮ろうと言ったのは私の方だった。
これからしますって私たちの顔。
ここでわたしは1枚脱いだ。

思えばメッセージを交わしているときからコトが始まっている気がする。この時点で何枚かは脱がされている。脱がされているといっても脱いでいるのは私。

男「かわいい」
私「うれしい」

どうにでもしてという気持ちになっていた。十分に。

服の上からさわられた。胸やおしりやあそこ
唇が出会う。

=愛とか恋の中略=

コトがが終わり、大きな鏡の前。

はだかの私を彼は後ろから胸を揉んでいる。

夢のような時間。
私はそっと振り向かせてキスをした。

そして、その姿を写真にする。

胸を隠す必要もない関係になりました。

私はまた会いたいと伝えた。

まだアップしていない動画をあって、今日のをアップできた頃また会おうと、彼は言った。

Twitterを眺める私。

きれいなからだの女の子がアップされていく。私とのものはまだ出てこない。

私との出来事がアップされるのはいつになるのだろう。

私はそれまで我慢できるのだろうか。

おしまい


=ございさつ=
はじめまして、奈良あひるです。プチ官能小説を書いています。
「田中屋の少年雑記」の短篇小説(カテゴリー)にも、寄稿してますので、ぜひよろしくお願いします。



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