不安と喜び〜5日目〜

夜は涼しくなってきた。
頭を冷やすにはちょうどいい。
散歩しながらグチャグチャになった心を落ち着かせる。
思い通りにいかないとイライラしてしまう子どものような自分が情けない。
子どもは素直に伝えるというのに態度でまるで当たり散らすような自分。

ため息は独りのときは虚しさが残るだけだが、人の前だと空気を重くする。
未だにペースを崩されるだけで腹が立つ。
子どもを寝かす時間が近いのにいつまで風呂でスマホ見てんだ。
しかも、その後に洗濯するか…
寝かしつけるとき、みんな揃わないと寝ないの知ってるだろ。


「マジか…」
思わずぼやく。
聞こえるか、聞こえないかのボリュームで。
やられて最も腹立つやり口。
自分のイラ立ちを相手に味合わせたいという自分の底意地の悪さに嫌気が差す。

そして、これから子どもが生まれた未来にお互いピリピリした状況でも同じ光景が浮かび、またため息が漏れる。

「先に寝ていいよ」という優しさを素直に受け取らないまるで反抗期みたいな子どもなおじさんが情けない。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?