危ないスピリチュアルの3つの危険サイン
10年くらいメンタルケアやコーチングをしていますが、この界隈は結構スピリチュアルと親和性が高いです。
そもそもコーチングはスピリチュアルに近いところから始まっています。
最近は科学的に活用しようという向きがありますが、
その辺の歴史は長くなるのでリンクだけ貼っておきます。
スピリチュアルも概念自体は今の時代に必要とされているのだと感じています。
メンタルや人生に得になる、幸福度が上がるのであれば、なんでも使っていくべきだし、今後、AI技術がなどが発展していく中でメンタル関係の助け合いは必ず必要になると思っています。
本題に戻すと、
スピリチュアルの中でも
「おっと、これはヤバイな」
というスピリチュアルも数多くあるのです。
手法が全く逆効果だったり、そのまま犯罪に直結するようなものです。
最悪カルト化しているスピリチュアルもあります。
旧統一教会などで話題のカルト宗教問題ですが、スピリチュアル界隈も無関係ではないです。
スピリチュアルな考えやインスピレーションなどは否定はしません。
しかし重要なのはやはりその使い方や付き合い方です。
なので今回はこれを推奨しているとヤバいと見抜けるサインを3つほど書いていきたいと思います。
1、過度なポジティブシンキング
メンタル界隈だとポジティブでいよう!というのはよく耳にしますよね。
え?ポジティブシンキングはいいことじゃないの?
と思われる方もいるかもしれません。
逆にポジティブシンキングは暑苦しくて、なんかウザい…
と思う方もいらっしゃるでしょう。
このポジティブ思考(ポジティブシンキング)は日本においては実はかなり若い思想で2000年代にアメリカから自己啓発の流れで輸入されてきました。
そして現代ではこのポジティブ思考のメンタルへの効果はかなり科学的根拠が乏しいという事が分かっています。
むしろ無理やりメンタルをポジティブにしようとすると
無気力になり、計画の実行力を下げてしまうのです。
確かに自分を奮い立たせるのは時には必要ですけれども決して万能ではありません。
無理やりポジティブでいないと!とテンションで乗り切ろうとすると、
逆にメンタルを悪くしてしまうのです。
自分を奮い立たせる有効な場面はスポーツなどでしょうか、
ニュージーランドのラグビー代表の選手たちは試合の前に「ハカ」というダンスを踊ります。
ダンスを踊ることでテンションと士気を上げ、結束力を高めるのです。
ですが、日常生活で常にテンションをブチ上げでいる。というのはメンタルに良くないと言えるわけです。
毎日大声で朝礼をするようなオラオラ系ブラック企業に勤めている人が、メンタルを病んでしまう要因もここにあるような気がします。
誤解しないでいただきたいのはポジティブな感情自体はとても素晴らしいものです。
重要なのはポジティブ思考になることではなく、ポジティブ感情を作る事です。
少しややこしいですが、
猫などの動物と遊ぶとほっこりしますよね。そうやって生まれた自然な感情を大切にしてほしいのです。
自分がポジティブになれるような行動をして、自然にポジティブな感情になる。
それこそがメンタルにいい影響を与えてくれます。
2、自己中な考え方
2つ目がスピリチュアルにハマった結果、自己中心的な考えになってしまう。という問題です。
昨今、自己肯定感という言葉が流行っています。
この「自己肯定感」を大切にしよう。
というのには大賛成ですが、
それと一見、似た状態に「自己愛」があります。
自己愛は簡単に言ってしまえば自分は他より特別で
優遇されるべき人間なんだと思い込むことです。
ヤバいスピリチュアルは積極的に自分たちは特別な選ばれた存在である
という思想を推奨しています。
人は誰しも特別な存在であることに異論はありません。
しかし、他者もまた特別な存在なのです。
この「自己愛」は高まりすぎると結構恐ろしいです。
メンタルに様々な悪影響を及ぼすのですが、
メンタルケアをしていて、一番大きいデメリットだと感じるのは、
「自分は特別で正しい人間なのだからなにも変わらなくてもいい」
という思考になってしまい、
結果その人の変化や成長を止めてしまうのです。
こうなると前にも後ろにも進めなくなって詰んでしまうんですよね
プライドだけが高くて実務が何もできないのに何でコイツこんなに偉そうなんだ??
みたいな人が身の回りにもいると思いますがそのタイプです
よくある事例としてスピリチュアルや自己啓発にハマったけど、結果何も変わっていない。
という状態があります。
これは「自己愛」が肥大化した事によって成長という変化すら拒絶しまうのです。
本当に最初から特別で最強な人間ならばそれでもOKですが、それは現実的ではありません。
必要な努力にブロックをかけてしまうのが嫌なので、敢えて厳しい言い方をしますが
ハッキリ言ってしまえば「ない」と思っておいた方がいいです。
少年ジャンプのモットーの3要素でも、友情があって、努力があって、その上で勝利があるのです。
ヤバいスピリチュアルに染まり切ってしまうと
プライドが高いのに何もできないメンタルになりやすいので注意が必要です。
ちなみにこのタイプのスピリチュアルは
教祖が無駄に偉そうで、わがままな人な場合が多いです。
これは教祖自体が自己愛パーソナリティー障害の傾向があるからで、
このタイプは相手の事情を無視して積極的に巻き込んできます。
そして巻き込まれると当然のように時間やお金を搾取してきます。
僕の父もこのタイプです。
例として
父は数年前に大きな病気をして、手術をしました。
この病気は下垂体腺腫という脳の病気で、発見されたときはかなり腫瘍が大きくなっており、
放っておけば命に関わる状態、手術は成功率は25%ほど。
つまり命の危機でした。
この時、父も僕もかなりのショックでしたが、幸いにも優秀な先生のおかげで手術は無事に成功したのです。
もちろん父は先生に感謝しきりです。
しかし、その後の治療や検査で実家から離れた大きな病院へ通わなくてはならない事になりました。
父はそれが面倒なので担当のお医者さんに交渉しましたが、
そもそも検査機器の問題ですから当然断られました。
すると
「あの医者はヤブ医者だ、俺から治療費を絞り取ろうとしているんだ」
と言いました。
常人には到底理解できない感覚ですが、命を救ってくれた恩人に対しても
自分のわがままが通らない、特別扱いしないと分かると手のひらを返すのです。
「命の恩人に向かってこの言い草、コイツ本当に人間か??」
と思いましたが、ヤバいスピリチュアルリーダーはそれくらいヤバイです。
すべて自分の都合優先。他人を搾取するのに全く抵抗がありません。
ご注意ください。
3、村づくり
ヤバいスピリチュアルはヤバくなればなるほど
今の社会と価値観と違った思想や価値観を持っていきます。
分かりやすく言えば、犯罪の肯定やテロ行為、過激な運動などです。
規模が大きくなると今の社会の法律や倫理、価値観とのギャップが生まれ、脱出を試みようとします。
その第一歩としてあるのが「村づくり」です。
歴史的に見ると
古くは1978年に
ジム・ジョーンズという新興宗教の教祖がジョーンズタウンという
村づくりを積極的に行っていました。
しかし教団が巨大化し犯罪が露呈すると
信者と共に集団自殺を行い、なんと約900人以上が死亡するという大惨事になりました。
日本でも1995年に地下鉄サリン事件を起こした
オウム真理教もサティアンという
閉鎖的な村づくりをしていた事で有名です。
現代でもスピリチュアル系で積極的に村づくりを行っている団体がいくつもあります。
スピリチュアル界隈でも同じように規模が拡大した後に、
世俗を捨てよう。と言い出したらヤバくなる前兆です。
スピリチュアルな活動をするのであれば、別に村など作らずにやればいいのです。
よっぽど今の社会と価値観が違わない限り、村を作って脱出しようとはならないと思います。
たしかに今の社会はたくさんの生きづらい状況があります、
人間関係やお金の問題、健康の問題やメンタルの問題…
数えだしたらキリがないほどです。
しかし、だからといってヤバいスピリチュアルにハマってしまうと待っているのは、恐ろしい人間に搾取される未来です。
僕の今の結論は
生きづらさなどのメンタルの問題を
・まずは冷静に受け止める
・そこから粘り強く焦らずに変えて行けるメンタルを作る
という流れを作る。
が結局のところ一番近道だと感じています。
今回はスピリチュアルについてダメダメ言ってしまったので、
次回はメンタルに良い、スピリチュアルのメリットを書いていきたいと思います。