大好きだった人が死んだ

※私情吐きまくり出しまくり、私情のみの文章です。私情だらけですみません。この場をお借りします。

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長いこと、兄のように想っていた人の訃報が届いた。毎週火曜日は20時からオンラインの学校があって、仕事に邪魔されない限りは出席しているのだけれど、まさにその5分前にそれを知らせるメールを開いてしまった。
そうだ、先週もそうだった。授業のためにブラウザを立ち上げたら、大好きな声の持ち主の名前がトレンド入りしていて、うっかり見たら不法だったという。一番好きだったキャラクターが思い出されて、そのまま固まって号泣した。こんな気持のまま授業出れないよ……と思いつつ、出席した。

同じこと、起きるかね。
しかも今度は身近だった人。
毎日同じ場所に通う学生でも会社員でもないから、「昨日合ったのに」という距離感ではない。べったり毎日一緒にいたのなんて15年くらい前の半年ほどだし、その後は芝居を見に行ってちょっと合ったり、電話で無駄話をする程度。近所でもないし、同じ店の常連で職場は違ってもなんなら毎晩会ってるなんてドラマみたいな設定もない。ここ1年以内に連絡をとってもいなかった。子供の頃はしょっちゅう遊んでたけど、大人になったら年に1回も会わなくなった従兄弟くらいの距離感と言えなくもない。

でも、私にとってお兄はお兄だった。

べったりの半年、お兄の他にも2人仲良くしていた人がいた。現在絶賛放送中の朝ドラ『虎に翼』の寅子が新潟に行く少し前、寅子と桂場さんとライアンさんと多岐川さんの4人が並んでいるのを見て、あの頃のお兄たちと私みたいだなあと懐かしく感じていた。まあ、彼らよりはもっと友達寄りだったけれど。お互いに甘やかしすぎず、意見を戦わせることもできるし、寄り添うこともできる。なんていうか、ずっと会っていなくても頼りにできる、そんな関係といえばいいのか。

距離があろうが、会ってなかろうが、私のお兄ちゃんだった。それだけ。
大人になってから出会ったけれど、一緒に泣いたり笑ったり、怒ったり怒られたり、ちゃんとぶつかれる人だった。

もっとちゃんと会っておけばよかった。
いつでも会えると思ってたから、繋がっていると思っていたから、こまめにやり取りしてなくても平気だった。大丈夫、ブランクがあったって関係ないもん。意識してなかったけど、そういう気持ちがあった。
実を言えば、3人の兄のうち、長兄は数年前に亡くなっている。コロナ禍だったのでお別れもできなかった。その代わり、お兄と長電話しながら飲んだ。泣きそうになりながらも、思い出話で盛り上がって大爆笑した。
そのうち飲みに行こうぜ、そんなことも確か言った。社交辞令ではないけれど、そういう約束は実行されない。お互いの日常に忙殺されて想いは遥か彼方だ。でも大丈夫、会ったら一瞬でいつも通りだもの。

それこそ甘えだったね。会えたらいつも通り、それは絶対にそう。
でも会えなければ、会わなければただの希望、理想、言い訳。

っていうか。っていうか！
早すぎなんだよ。なんだよ、急性心筋梗塞って。あの頃、私たちは次兄の病気を心配して、当人が検査で帰京しているときは心配しすぎて泣いてただろうが。長兄の訃報だって、大病した次兄より先に逝くってどういうことだよ？！　って腹が立ったのに。
お兄はいつも元気だって信じてたよ。信じてたっていうか、っていうか。
飲みに行く前に死ぬなよ、兄貴。

そういえば、お兄、うちに来たことあったね。
あれだ。お兄の息子っちのお友達のクリスマスプレゼント事件だね。そのお友達が仮面ライダーWが大好きで、ダブルドライバーがほしいって言ってたのに、11月末には完売しちゃってて手に入らなくて、お友達のお母さんから相談されたお兄が、特撮クラスタの私に相談してきたんだったね。言うて、バン◯イ関係者でもなければ、東◯の人でもないただのオタクだからさ。特撮仲間に最寄りのおもちゃ屋さんを調査してもらったくらいで、結局転売ヤーに手を出しちゃったんだけど。ご家族の意向に従って。
取引したのは私だったから、兄がブツを取りに来たんだ。
車だったから飲めなかったのが残念だった。

お兄。グズグズしないで会うべきだったね。
きっと私と会えないままだったのが心残りでしょう？
私もだよ。
きっとお兄の心残りの300番目くらいだと思うけどさ。

今夜はお兄を思いながら飲んでるからね。
芋焼酎だけど。私は好きなのは芋ですからね。
そっか、いただきものの麦焼酎もあったわ。
明日はそれ開けるね。
うちの仏壇経由でお兄にも届けられますように。

お兄、長兄に会えた？
あの世の美酒で二人で飲み会してそう。
こちらも負けず、次兄に連絡してみるね。

最後に。

バーカ！　まだまだお兄、やることあったでしょうよ。
置いてけぼりにすんな、バーカ。
お兄、ゆっくり休んでね。
お酒はほどほどにね。

バイバイ。