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知能検査からみる私の特性

ASDとADHDを併発している発達障害当事者の結城凛と申します。

この間心療内科の先生からの勧めで知能検査(WAIS-Ⅳ )を受けました。

知能検査の説明は引用からご覧ください。
その上で私の結果と傾向を考察していきます。


知能検査とは?

個人の特性(得意なことや苦手なこと)がどのような点に現れるか、知能や発達の水準を客観的に明らかにするための検査です。

知能検査とは? 大人の知能検査 WAIS-Ⅳ を読み解く-Kaien/監修 : 松澤 大輔

知能検査を受けるメリット

検査を受けることのメリットは大きく3つあります。

1. 他の人と比較して自分の特徴を知ることができる

学校のテストに置き換えて考えてみましょう。
英語のテストで70点の成績だったとします。
この点数が高いのか低いのか一概には判断できません。
クラスの全員が100点をとったテストなのか平均点が30点のテストだったかによって70点という点の意味が変わるからです。
それと同じように検査を受けることで一般的な水準と比べて自分の状態はどうかということが把握できます。

2. 自分の中での能力の凸凹を知ることができる

またもや、学校のテストに置き換えて考えてみましょう。
英語のテストは70点でしたが、数学、国語、社会、理科は90点をとれていたとします。
この場合、おそらく英語の力がやや弱い状態だということが分かります。
このように検査を受けることで複数ある項目について能力のばらつきがあるかどうかを確認することができます。

3. 今後の生活を送りやすくするためのヒントになる

例えば、「業務中に上司からの指示が伝わらない」とされているAさんがいたとしましょう。
この困りごとを解消するために「なぜ A さんには上司からの指示が伝わらないのか」を考えていく必要があります。
そんな時、例えば発達検査の結果があると、
「 A さんは耳から入った情報を記憶しておくことが苦手だから、メモにして後からでも確認できるように指示を渡せばいいかもしれない。」
「 A さんは言葉で理解することが苦手だから、もう少し具体的に分かりやすい言葉で説明すればいいかもしれない。もしくは、言葉ではなく図や表にまとめて伝えたほうがいいかもしれない。」
など、結果をもとに仮説を立てることができます。

また、自分自身の特性についてほかの誰かに伝える際に客観的な資料としてこのような検査結果が役立つことも多いでしょう。
大学などで合理的配慮を希望する際に支援のための根拠資料を提出することがありますが、このような検査の結果や所見も根拠資料として有効になるでしょう。検査によっては結果が点数として出されることがありますが、単に点数が高ければ良い、低いから悪い、ということも言えません。
全体的な発達の様子がゆっくりなのか、得意なことと苦手なことの差が大きいのか、など検査全体の結果からご本人の状態を把握し、日々の生活がよりよくなるような手立てを考えることが検査の目的です。

知能検査とは? 大人の知能検査 WAIS-Ⅳ を読み解く-Kaien/監修 : 松澤 大輔

WAIS-Ⅳ とは?

WAIS-Ⅳ では大きく分けて「言語理解」「知覚推理」「ワーキングメモリー」「処理速度」という4つの指標と、それらを合わせた総合的な指標(全検査 IQ)で個人の特性を評価します。

知能検査とは? 大人の知能検査 WAIS-Ⅳ を読み解く-Kaien/監修 : 松澤 大輔

私の結果

総IQ 99

言語理解80

知覚推理98

ワーキングメモリー99

処理速度120

平均は100なので総IQだけみれば、ほぼ平均値人間です。ただ言語理解と処理速度の差がかなり大きいです。これはどういうことなのか?詳しく見ていきます。


結果の考察

・言語理解
その名の通り語彙や言葉で説明したり理解する力を測る指標です。
これが低いということは言葉の意味を正確に捉えられず使用している可能性があり、相手に伝えたいことと実際に伝わっていることの相違がある、つまり誤解されて伝わっている可能性があるということ。これ、本当によくある!!状況説明や自分の気持ちを伝えるのも苦手だし。
苦手なのは分かっていたけど数値で出るとより凹む(笑)

・知覚推理
目で見た情報を踏まえて論理的に物事を考える力を測る指標です。
これはほぼ平均値。口頭指示が苦手なので、やっぱりメモやメールなどのやり取りの方が私の頭には入りやすいのかな?と思ったり。

・ワーキングメモリー
耳から入った情報を短時間記憶にとどめたり、その情報を頭の中で整理しながら考える力を測る指標です。
私絶対ワーキングメモリーが低いと思っていました。だって口頭指示で3つ以上言われると絶対どれか抜けるし。でもワーキングメモリーは人並みだった…。じゃあ言語理解が悪いせい?記憶力に問題があるんじゃなくてそもそも正しくインプット出来ない問題?

・処理速度
“速さを合わせる、調整する力”あるいは“慣れている作業を素早く行う力”の指標です。
工場などの単純作業を素早く行うことができます。しかし私はADHDの特性から単純作業が続くとミスを連発するという残念な人間です😢
では私に長所はないのか?と思って処理速度に関してもっと調べてみました。

処理速度が高いと、もしかしたら”知覚統合”や”作動記憶”の弱さを補えるのかも知れないということです。多少空気が読めなくても、多少ミス・抜け漏れが有っても、処理速度が早いと何度もトライできるので挽回が出来る可能性があること。それゆえに発達障害の診断や困り感まで至らないかも知れないことです。

処理速度は発達障害の最大の弱みなのか?
Kaien社長ブログ

これ…、まさに私やないかい!!!

そうなんです。私は人生でずっとトライアンドエラーを繰り返して軌道修正してきました。
(定型発達の方はエラーしなくても理解できることまでエラーしていましたが)

あと処理速度が高いと周りを見て真似をするのも得意みたいですね。これも納得です。だって私は学生時代先生の指示は理解出来ないけど、周りの子たちの真似をして何とか集団行動についていけていたわけですし。

ただ学生の頃はトライアンドエラーが許されても年齢を重ねるごとにエラーが出来なくなりますよね。

暗黙の了解も年齢やライフステージによって変化していきます。

ご近所さんやママ友など希薄な人間関係の場合、たった一言の失言が命取りに成りかねない。

友達だったらある程度の失言は許してもらえたし、注意もしてくれた。

でも友達ではない人たちに失言をしてしまったら何も言わずに離れていくだけ。

そう思うと失敗が怖くて人と話すことが怖くなってしまいました。

そして段々と鬱状態になりました。
鬱状態の私は被害妄想も酷いし、何もかもマイナス思考で自己評価も底辺です。

そうなると発達障害の特性はより強く出ます。

その結果不眠症と気分障害になりました。
今は投薬で落ち着いていますが、それについてはまた後々書いていこうと思います。


このように知能検査によってより自己分析をすることで自分の特性を他者に説明しやすくなります。
私の場合自分の短所は分かっていましたが、長所は知能検査を受けないと意識出来なかったので受けて良かったです。

因みに料金は2万弱だったかな。
時間も3時間くらいかかったような…。
(早く課題が出来れば検査時間も短くなるのかもしれませんが😅)


もし知能検査を受けることを考えている方がいたら参考にしてみてください🎵



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