人生って「生きてるだけで丸儲け」って思えるためのあれやこれなのかも
ふと思い出す事のある、ひとりの女性。
彼女は、中学校時代同じクラスだった子。
特別、仲がいいわけでも悪いわけでもなく、
単に疎遠だっただけ。
そんな彼女を、私は、あれから45年経っても、
なぜか、時折、思い出す。
彼女は、成績が良かった。
進学校に行けるのに十分な成績だったのに、
進学校ではなく、商業高校へ進学するという話を人づてに聞いた。
当時の私には理解できなくて、
「どうして?」と思っていたら、今度は、その理由が聞こえてきた。
家の事情らしいと。
家の商売を継ぐのか、あるいは、彼女が早く社会に出て稼いでもらう必要があったのか、詳細は分からない。
あの頃、どこか理不尽さを感じていた私も
月日が経過し、人生の3つの坂(上り坂、下り坂、まさか)を
何度も経験し、人生の終焉に向かう年齢になって、
ようやく分かる、いや、分かるというか、
そういう事もあるよねって。
彼女の人生が、その後、どんな風に展開したかは分からない。
でも、何が幸福で何が不幸かなんて分からない。
他人も自分も。
うまくいかなかった後で、うまくいくこともある。
思いも寄らぬ縁で、思いも寄らぬラッキーな事を経験することもある。
良いことだけの人生も、悪いことだけの人生も、ほぼない。
ずっと前に、ある雑誌に書いてあった記事には、
人生は、良い事も悪いことも同じだけある。
その大きさが、小さい人もあれば大きい人もあると。
そして、解釈によって、事実は反転したりもする。
人は、必ず死ぬ。
死ぬことを思えば、どんなことも大したことないっていう人もある。
いやいや、そうは言っても、やっぱり大変なことは大変なんだけど、
とも思うけど、時間が経過すれば、夢のよう。
人生って「生きてるだけで丸儲け」って思えるためのあれやこれなのかも。
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