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韓国語って本当に難しいということを知ってほしい話。

雨が降る中、いつもの書店に向かった。
迷わず韓国語の語学書コーナーへ向かう。

目的は、韓国語の文法書。できれば初級から上級まで全て網羅したものが良い。
「文法」と書いた参考書でボリュームがありそうなものを片っ端から見ていく。

・・・

1時間ほど悩んだ結果、『韓国語文法辞典』を購入した。

私は、悩んでいる。
韓国語を勉強し始めて1年と7ヶ月。
「韓国旅行で韓国語を使いたいな。」という軽い気持ちで勉強し始めて、当初の目標通り旅行ではほとんど困らなくなった。

でも、
私の韓国への熱は冷めず、韓国で長期滞在して挑戦したいことが徐々に明確になってきた今、ビジネスでも通用する語学力が必要になってきた。そして韓国で働くのに必要な語学力「TOPIK 4級」(TOPIK:韓国語能力試験)の壁が私の前に高く聳え立つ。

あと1年で間に合わせないといけない・・・!

と、焦りを感じ始めていた。同時に韓国語レベル中級に差し掛かってきた今、このままの勉強方法に限界を感じていた。

韓国語の表現は本当に幅広く豊かだ。日本語に翻訳すると同じ意味になっても、語尾の言い回し一つで失礼になったり、嬉しくなったり、しゅんとしたりする。

가지고:〜で

というような書き方の単語帳では到底カバーされていないような繊細なニュアンスの違いがある。この絶妙なニュアンスの違いが理解できずに苦しんでいるのが今の私だ。さらに、上下関係が日本よりも色濃く反映される韓国では「敬語」がさらに難しさを重層化させる。

そこで、このような細かいニュアンスまで網羅された総合文法書が欲しいと思い本屋へ行ったわけだ。購入した先ほどの本の前書きには、

「韓国語の習得が比較的容易だと言われている日本語圏の学習者でも、中級以上になると韓国語と日本語の微妙な差異が理解できず、困惑しているのを見てきました。このような学習者のみなさんが韓国語への興味を失わず、これからも続けて韓国語を学べるようにするためには韓国語文法の体系的な整理が必要だと考えたのです。」

と書かれていた。大きく頷いた。そして中身を見てみた。

「가지고」:ある行為を行い、それを保持するか、またはその状態で次の行為をすることを表す。話し言葉でよく使われる。
①ある行為をした後、その結果を元にして後の行為が達成されることを表す。
②保持の意味よりは前の状態が後ろの状態に影響を与える場合が多い。

これを見て「何その、まどろっこしい書き方・・」と思う人がほとんどだと思うが、今の私にはこれが必要だった。

ところで韓国語はしばしば「韓国語って日本語と語順が一緒だから、単語だけ覚えたらすぐ喋れるようになるらしいよ。」という簡単な言語扱いをされている。欧米の人たちなどと比較するとそうなのかもしれない。でもここまで読んでくださった方は少し分かっていただけたのではないか。

韓国語は本当に難しい。

私からすると英語の方がかえってシンプルで簡単だと思う。(個人的な感想であって英語も完璧に話せる人間ではないのですがご容赦ください。)敬語もなければ絶妙なニュアンスもそんなに無い。全てが直球の文化だからだろうか。

韓国語をぺらぺらに話せる人が「単語覚えたらすぐできるようになるよ〜。」と言っているかもしれない。でも、その人はかなり努力して勉強しただろうし、様々なフェーズでぶち当たる壁を何度も乗り越えてきたはずだ。(最初の困難はもちろんハングル文字を覚えることだ。ここで挫折する人がほとんどらしい。)

私自身も韓国語を勉強し始めるまでは、1年もあれば韓国語をペラペラ話せるようになるものだと思っていた。だって簡単だとみんな言っていたから。でもこんなに苦しんでいる。こんなに分からない。

これは、韓国語を本気で勉強している人たちなら絶対共感してもらえるだろう話。その人たちを代表して、韓国語を勉強したことがない人たちに伝えたいことでありちょっと知っておいてほしいこと。

韓国語ってそんなに簡単な言語じゃないよ。




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