虐待サバイバーとして生き残ること
虐待サバイバーのゆうかです。
子供が虐待されたニュースを、時々耳にします。
その度に、虐待されていた子供が発見され、酷い親から引き離されて保護され、これからは幸せに暮らせると、胸をなでおろす方もいらっしゃると思います。
ただ、虐待された子供は、それが明るみに出て、自分が保護され虐待が止まった途端に、「ああ、よかった」と普通の生活に戻ることができるわけではないのです。
自分がされたことやその程度や個人差はもちろんありますが、虐待された子供は心に深い傷を負っています。
生まれて一番最初に、自分を愛してくれるはずの大人、つまり親から愛を貰えず深い傷を負っているのです。
そんな子供が、親から引き離された途端に他の大人を信頼できるはずがないのです。
愛されなかった子供は、自分を信じることすらできずにいるのです。
さらには、親に対する複雑な思いも抱えています。
ずった恐怖と不安の中でしか生きてこなかった子供にとって、生き残った後の人生の方が、これまでの人生より長いのです。
私は、虐待サバイバーとして、被虐待児の将来を心配してしまいます。
虐待され、亡くなってしまう子供がいることは、本当に悲しいことで許されないことだと思います。命は何よりも尊いものだと思っています。
それでも、虐待サバイバーにとってその後の人生を普通に生きていくことは、とてもとても壮絶で、苦しく辛いものになってしまうのです。
虐待された子供さんが亡くなったニュースを見ると、大変不謹慎ではあり、自分がでも驚いてしまいますが、それでよかったと、安堵してしまう自分もどこかにいるのです。
その子の苦しみがこれで終わることに、思わず安心してしまうのです。
私は、虐待サバイバーとして、今もなんとか生き続けていますが、様々な苦しみが完全に消えたわけではなく、現実は厳しく、まだ過去の亡霊と戦いながら生きているのが現実なのです。
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