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複数のGPTsを1つのGPTsだけで実現する最強GPTs【アイデア】

皆さんは、これまでにどれだけのGPTsを作ってきましたか?目的に応じてGPTsを個別に作るのは確かに楽しいものですが、同時に「せっかく便利なものを作ったはずなのに使わなくなってしまった…」という経験はありませんか?

現状のGPTs利用における課題

複雑な思考プロセス

現在のGPTsを使用する際には、次のような思考過程を踏む必要があります:

  1. ChatGPTに依頼したいことを頭の中で考える

  2. 依頼内容をもとに新規チャットを作成するかGPTsを使うか検討

  3. 既存のGPTsの中から適切なものを探す

  4. 不明な場合は、マイGPTs一覧から改めて確認

  5. 該当するGPTsがない場合は、新規チャット作成か新たなGPTs作成を検討

管理の難しさ

GPTsは普段からよく使うものであれば問題ありませんが、作成したマイGPTsの数が増えてくると次のような問題が発生します:

  • あまり使用しないGPTsが増える

  • 全体の管理が困難になる

  • 異なるGPTs間の機能比較が困難

  • プロンプトの確認に手間がかかる

つまり、GPTsは編集や管理において、やや面倒な仕様となっているのです。

GPTsセレクターという解決策

そこで提案したいのが、ChatGPTの判断で適切なGPTsを呼び出してくれる新しいシステム、GPTsセレクターです。

GPTsセレクターの仕組み

データベースに、よく使うGPTsのプロンプトを登録しておき、必要に応じてChatGPTの判断でGPTsのプロンプトを呼び出して使用できる仕組みを実現します。

簡易的なデータベースとしてGoogleスプレッドシートを使うのもよいかも知れません。


メリット

  1. 選択の自動化

    • GPTsを自分で切り替えたり選択する判断が不要

    • 手間を大幅に削減

  2. カスタマイズの利便性向上

    • 1つのシートで全てのGPTsを確認可能

    • プロンプトの管理が容易

    • GPTsの追加・削除・修正が簡単

    • プロンプトの比較が容易

    • 重複したGPTs作成を防止

  3. コスト削減

    • GPTsが1つで済むため、運用コストを抑制

具体的な使用例

例1:ブログ執筆支援

ブログを書こうとした場合:

ユーザー:「プログラミング入門者向けのPython記事を書きたい」

GPTsセレクター:「ブログ執筆支援を開始します。まず記事の方向性を決めましょう。

【Step 1:企画立案】(キーワード分析GPTs)
- 「Python 入門」のトレンドキーワード分析
- ターゲット読者の関心事項抽出
- 競合記事の差別化ポイント提案

【Step 2:構成作成】(記事構成GPTs)
- 初心者向け説明構造の最適化
- コードサンプルの難易度調整
- 段階的な学習フロー設計

【Step 3:執筆サポート】(技術ライティングGPTs)
- 専門用語の平易な説明生成
- サンプルコードの実行確認
- 読者の疑問点予測と解説
」

例2:プログラミング支援

APIの実装で困った場合:

ユーザー:「OpenAIのAPIを使って画像生成を実装したいけど、エラーが出てしまう」

GPTsセレクター:「API実装支援モードを起動します。

【Step 1:コード診断】(エラー解析GPTs)
- エラーメッセージの詳細分析
- 一般的な失敗パターンとの照合
- 環境設定の確認ポイント提示

【Step 2:実装支援】(API実装GPTs)
- OpenAI APIの最新仕様確認
- 必要なパラメータの解説
- セキュリティ考慮事項の確認

【Step 3:最適化】(コード最適化GPTs)
- エラーハンドリングの実装提案
- レート制限への対応方法
- パフォーマンス改善案の提示
」

例3:事業計画立案支援

新規サービスを企画する場合:

ユーザー:「AIを活用した法人向けSaaSサービスを企画したい」

GPTsセレクター:「事業企画支援モードを起動します。

【Step 1:市場分析】(市場調査GPTs)
- AI関連SaaS市場の動向分析
- 競合サービスのポジショニング
- ターゲット顧客層の特定

【Step 2:サービス設計】(サービス企画GPTs)
- コア機能の優先順位付け
- 価格戦略のシミュレーション
- 開発ロードマップの作成

【Step 3:収益計画】(財務計画GPTs)
- 初期投資額の算出
- 月次収支予測の作成
- スケーリングプランの策定
」

システムの内部動作例

// GPTsの設定をスプレッドシートから読み込み
const loadGPTsSettings = async () => {
    const response = await fetch('YOUR_SPREADSHEET_API_ENDPOINT');
    const settings = await response.json();
    return settings.gptsList;
};

// ユーザーの入力に基づいて最適なGPTsを選択
const selectOptimalGPTs = async (userInput) => {
    const gptsList = await loadGPTsSettings();
    
    // GPT-4を使用して最適なGPTsを選択
    const completion = await openai.chat.completions.create({
        model: "gpt-4",
        messages: [
            {
                role: "system",
                content: "入力内容を分析し、最適なGPTsを選択してください"
            },
            {
                role: "user",
                content: userInput
            }
        ]
    });
    
    // 選択されたGPTsのプロンプトを読み込み
    const selectedGPTs = completion.choices[0].message.content;
    return gptsList[selectedGPTs];
};

// 選択されたGPTsを実行
const executeGPTs = async (selectedGPTs, userInput) => {
    const completion = await openai.chat.completions.create({
        model: "gpt-4",
        messages: [
            {
                role: "system",
                content: selectedGPTs.prompt
            },
            {
                role: "user",
                content: userInput
            }
        ]
    });
    
    return completion.choices[0].message.content;
};

// メモリ機能の実装
const updateMemory = async (conversation) => {
    await fetch('YOUR_MEMORY_API_ENDPOINT', {
        method: 'POST',
        body: JSON.stringify(conversation)
    });
};

システムの動作説明

上記のコードは、GPTsセレクターの中核となる処理を示しています:

  1. 設定の読み込み

    • スプレッドシートからGPTsの設定を読み込み

    • 各GPTsのプロンプトや用途を取得

  2. 最適なGPTsの選択

    • ユーザーの入力を分析

    • GPT-4を使用して最適なGPTsを選定

    • 選定基準は事前に定義されたルールに基づく

  3. GPTsの実行

    • 選択されたGPTsのプロンプトを使用

    • ユーザーの入力に対して応答を生成

    • 必要に応じて複数のGPTsを連携

  4. メモリの更新

    • 会話内容をデータベースに保存

    • 後続の対話で参照可能な形で整理

メモリ機能の活用

GPTsセレクターの大きな特徴は、それぞれのGPTsごとのやり取りをスプレッドシートシートに記憶していく点にあります。この機能により、以下のような高度な支援が可能になります:

メモリの仕組み

【スプレッドシートの構造例】
Sheet 1: ブログ執筆GPTs
- 過去に使用したキーワード
- 好評だった記事構成パターン
- よく使用する専門用語の説明文

Sheet 2: プログラミングGPTs
- 解決したエラーコードと対処法
- 実装したAPI機能の設定内容
- よく使用するコードスニペット

Sheet 3: 事業計画GPTs
- 過去の市場分析データ
- 成功した価格設定パターン
- 効果的だった収益モデル

メモリによる機能強化

  1. 履歴ベースの最適化

    • 成功したプロンプトパターンの自動記録

    • 効果的だった応答内容の保存

    • ユーザー固有の好みや傾向の学習

  2. 知識の蓄積と再利用

    • 過去の解決策の即時参照

    • 類似案件への対応時間短縮

    • ベストプラクティスの自動提案

  3. パーソナライズ

    • ユーザーの専門分野に応じた用語調整

    • 好みの説明スタイルの記憶

    • よく使用する機能の優先表示

活用シナリオ

  1. ブログ執筆時

    • 過去の人気記事パターンの参照

    • SEOで効果のあったキーワードの提案

    • 読者から好評だった説明方法の再利用

  2. プログラミング支援時

    • 過去に解決したバグの即時参照

    • よく使用するライブラリの設定を自動提案

    • プロジェクト固有の命名規則の記憶

  3. 事業計画立案時

    • 成功した収益モデルのテンプレート化

    • 業界特有の市場分析パターンの蓄積

    • 効果的だったピッチ資料の構成記憶

このように、メモリ機能はGPTsセレクターの知的アシスタントパートナーとしての価値を大きく高めます。ユーザーの作業内容や好みを学習し、より効率的で的確なサポートを提供していくのです。

まとめ:これからのGPTs活用

1. GPTsの統合による進化

  • 複数のGPTsを1つに集約することで、管理の手間を大幅に削減

  • 目的に応じて最適なGPTsを自動選択し、効率的な作業を実現

  • プロンプトの一元管理により、更新や改善が容易に

2. メモリ機能がもたらす価値

  • ユーザー固有の知識やノウハウを蓄積

  • 過去の成功パターンを自動的に活用

  • 継続的な学習による精度向上

3. 個別化された支援の実現

  • ユーザーの好みや作業スタイルに適応

  • 分野ごとの専門知識の蓄積

  • カスタマイズされた提案の提供

GPTsセレクターは、単なるGPTsの管理ツールではありません。それは、あなたの仕事や創作活動を理解し、成長し続けるパートナーなのです。プロンプトの使い分けに悩む必要もなく、複数のGPTsを行き来する手間も省けます。

使えば使うほど、あなたの作業スタイルを理解し、より適切なサポートを提供できるようになる。それが、GPTsセレクターの目指す未来です。

マイGPTsの管理に悩んでいる方、より効率的なAI活用を目指している方は、ぜひGPTsセレクターという新しいアプローチを試してみてはいかがでしょうか。

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