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音楽の杜がおススメする邦楽

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人生の大半を音楽に注いできた「音楽の杜」がおススメする邦楽アルバム集
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#1975年

GARO「吟遊詩人」(1975)

ここ最近は、バッファロー・スプリングフィールドやCSN(若しくはCSN&Y)って素晴らしいなあと、改めて思っておりました。そんな流れから、このグループは外せないと思った次第。普通だったら絶対スルーしていたアーチストです。 ハイ…、GAROです(苦笑)。なんかちょっと気恥ずかしいのですが…。正直、GAROって「学生街の喫茶店」しか知りませんでした。もちろん日本のザ・フォーク、四畳半フォークのイメージ。あまり…、いや全く興味ありませんでした。ところがだいぶ前のレココレのシティポ

荒井由実「COBALT HOUR」(1975)

かなり昔の雑誌ですが、レコードコレクターズ2010年8月号の特集は「日本のロック/フォーク・アルバム・ベスト100」。レココレにしては珍しく邦楽をフューチャーした記事ですが、内容はレココレらしいマニアックなもので、相変わらず心動かされる記事で、今もたまに読み返しております。 表紙ははっぴいえんど。社会人1年目の配属店の食堂のおばちゃんが大滝詠一氏のおばにあたる方で、「彼は風変わりな子供だ」といつも言っていました。はっぴいえんどを見聞きするたびに、そんな昔のことをいつも思い出

オフコース「ワインの匂い」(1975)

大学生の頃、レンタルビデオ屋でバイトをしていたのですが、そのときオリジナルアルバム全シリーズ借りたアーチストがユーミンとオフコースでした。 特にオフコースは「ワインの匂い」から「Three and Two」までのアルバムがお気に入りです。 その「ワインの匂い」。1975年12月発表の初期のファーキーな部分とポップスが絶妙にブレンドされた名盤です。ジャケットがまた初々しいです。 この当時、まだメンバーは小田さんと鈴木さんのデュオ体制で、2人の異なるカラーがよく現れてました。

シュガー・ベイブ「Songs」(1975)

2006年1月号のレコードコレクターズ誌にて「シュガーベイブ」の特集が組まれていたことを契機に、本作はよく聞き直してました。その時、改めてシュガー・ベイブのエバーグリーンな音に感激しました。当時は「30th Anniversary Edition」も発売されましたが、(当時で)30年以上前の作品とは思えない、クオリティの高さ…と感じたものです。 シュガー・ベイブについては今更ここで説明は必要ないと思いますが、ニューミュージックの基礎を築き上げた山下達郎、大貫妙子が在籍してい

小坂忠「ほうろう」(1975)

ジャパニーズ・ソウルの古典的名盤なかなかスゴイアルバムです。こちらもアルファレコード。当時はセールス的には全く会社に貢献出来なかったアルバムですが…。          70年代、はっぴいえんどが起こしたJ-POPの潮流はユーミンや山下達郎へ引き継がれていきます。そしてバックミュージシャンとして著名なティン・パン・アレー(キャラメル・ママ)はそういった橋渡し的な時代の重要なミュージシャン集団でした。 ティン・パン・アレー、細野晴臣(B)、鈴木茂(G)、松任谷正隆(Key)、

細野晴臣「TROPICAL DANDY」(1975)

70年代の日本の音楽シーン、その進化の過程において、ティン・パン・アレーの活躍が最も重要なことだったと思うのですが、特に1975年に発表されたティンパンが演奏に関わった3枚、小坂忠「ほうろう」、荒井由実「 COBALT HOUR」、そして細野晴臣「Tropical Dandy」は今でも燦然と輝く誉れ高き名盤で、確実に日本の音楽シーンを変革した3枚だと思います。 申すまでもなくティンパンとは細野晴臣(B)、鈴木茂(G)、松任谷正隆(Key)、林立夫(Ds)の4人をコアメンバー

鈴木茂「Band Wagon」(1975)

邦楽のなかでもティン・パン・アレー系に所属するアーチストは非常に興味があります。何を持ってティン・パン・アレー系と称するかは定義の分かれるところですが、はっぴいえんどを祖とすると大滝詠一、細野晴臣、荒井由実、小坂忠、吉田美奈子、山下達郎、伊藤銀次、果てはYMO、杉真理までどんどん輪が広がっていきます。 どのアーチストも個性的で、オリジナリティ溢れるアルバムが多いですね。また真のミュージシャンばかりで尊敬すべき方々ばかりです。 そんな偉大なミュージシャンのひとり、鈴木茂。