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こんな暑い日は、水辺のステージへ

夏だ。

それはもう、まごうことなき夏だ。


朝からセミの大合唱が聞こえるし、家の中にいても少し体を動かしただけでじんわり汗をかく。言わずもがな、外に出れば容赦ない日差しと熱が襲ってくる。

夏といえば、海・プール・花火・お祭りなど、連想されるものはたくさんある。汗だくで帰った後のアイス。これも最高だ。


でも、私にとっては「涼しい部屋でゲーム」。これが至高だ。

異論は認める。


RPGもパズルもぽちぽちゲーもそれなりに遊ぶ私だけれど、この時期惹かれるのはやはり、アクションの水中(水辺)ステージだ。

水上を移動したり潜って探索したり、ゲームによってアクションに違いはあれど、いずれも趣向を凝らした水の表現は、見ているだけで涼しい気持ちにさせてくれる。

私の中で最高に「涼しくなれる」ゲームは、ぶっちぎりで『スーパーマリオサンシャイン』だ。

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背中に背負った「ポンプ」で、汚れを落としたり敵を倒したり空を飛んだり。南の楽園「ドルピック島」を舞台にしており、ステージの大部分が海に囲まれている。

発売当時小学三年生だった私は、ゲームキューブを買ってもらったばかりで、ハマりにハマった。夏休み明けの健康診断でがっつり視力が下がるほどのめり込み、あれから20年近く経った今でも、夏になるとドルピックの海を思い出す。

眩しい太陽と透き通る海。私の夏は、確かにサンシャインにあった。

サンシャインは昨年、『スーパーマリオ 3Dコレクション』に収録され、switchでも手軽に遊ぶことができるようになった。もちろん即購入したが、アクションの難しさに手こずり、女子小学生がこれをクリアしたのか……と過去の自分と比べて少し落ち込んだりもした。でも、基本的な動作は体に馴染んでいたし、ドルピックの海はやっぱり綺麗だった。


そんな私だが、今日また新しいソフトをダウンロードした。switchのソフトを購入するとポイントが貯まるのだが、いつの間にか2000円くらいのものならポイントだけで買えるくらいになっていたのだ。

そして今回ダウンロードしたのがこちら。

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主人公は「ミク」という女性。ケガをした弟「タク」と共に小さな漁船に乗って、水没した街にやってきた。街に点在する救援物資を探して弟を介抱しながら、崩壊した世界や家族の謎を解き明かしていく……というストーリーらしい。

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ミクは伝説の戦士でもなんでもなく、ただ少したくましいだけの普通の女性。人っ子一人いない世界で、弟を救うため漁船に乗って探索を進める。

最低限のテキストしか表示されず、ゲームの進行と共に明らかになる過去も、文字ではなく絵のみで表現される。この世界にいるのは海鳥やシャチだけで、ミクには話し相手もいない(今のところ)。BGMも相まって、かなり物悲しい雰囲気が漂っている。

敵も味方もおらず、聞こえるのは生き物の鳴き声と絶え間ない水音。昼と夜とで全く違う顔を見せる街の風景は、廃墟マニアでなくとも惹かれるものがある。

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単純にストーリーのクリアだけであれば数時間でできてしまうようだが、暑さと時勢的にお出かけが難しいこの夏だ。この荒廃した街を、じっくり探索していきたいと思う。謎も明らかにできるといいな・・・。


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箱崎ゆのまる
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