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個人塾:発展的回帰への経営戦略原論(1)
椅子職人の悲劇
手作りの椅子をまるごとひとつずつ組み立て、
それを自分で売る職人は「顧客満足」に敏感だ。
だから技術やデザインという
自分の能力を磨く努力を重ねる。
ところが「分業」が導入され、
工場で毎日、
椅子の「脚」だけしか作らないとか
「背もたれ」だけしか作らないという
作業者が生まれると、
他の部品とピタリと合うように、
規格や品質基準が重要になる。
そうなると個人はモノ作りの楽しさから遠ざかる。
顧客の不満にも鈍感になる。
個人塾の企業化、多店舗化
塾のフランチャイズ化の本質は、
突き詰めていくと、この分業にある。
職人から作業者へ。
そうなると塾長を中心とする職人集団の強さ、
つまりは個人塾の凄みが失われていく。
時代が創った個人塾の企業化の流れ
流れに乗って規模を追い求めるか
流れに乗れずに個人塾の規模のままか
流れに乗らずに美学や哲学に基づいて個人塾を極めるか
1960年代:学習塾の勃興
ブルー・オーシャン時代
第一次ベビーブーム世代の通塾
高度経済成長期
サラリーマン家庭の増加
学歴神話の形成
という時代の波が多くの個人塾の誕生につながった。
今の大手塾・上場企業のほとんども
この時代に個人塾としてスタートをきっている。
最初から大きかったわけでも
最初から企業化されていたわけでもない。
この学習塾爆誕時代の空気感はこちらがバイブル ↓
昭和36年。放課後の用務員室で子供たちに勉強を教えていた大島吾郎は、ある少女の母・千明に見込まれ、学習塾を開くことに。この決断が、何代にもわたる大島家の波瀾万丈の人生の幕開けとなる。二人は結婚し、娘も誕生。戦後のベビーブームや高度経済成長の時流に乗り、急速に塾は成長していくが……。
市場の出現と創出
競争が過激化する以前の未開拓市場で
かつ潜在的な市場成長性にあふれていた時代。
企業塾ではなく個人塾なので、経営戦略以前時代
「市場成長率>競争」なので、競争戦略以前時代
「教育>ビジネス」という
個人塾の凄み養成期間とも言えます。
生徒とともに塾も
GROWING TOGETHER な時代。
GROWING TOGETHER
これ個人塾特有のファミリー感や文化の柱ですよ。
文科省傘下の小中学校という義務教育に対する
カウンターカルチャーであったことも
忘れてはいけません。
私塾の精神・文化の柱でもあるので。
(異論は認める 笑 )
1970年代からの企業塾への発展
時代の波に乗って生徒が増え、
それに伴って講師が増え、
個人塾だった塾が大規模化。
大人数を見るには個人塾の形態では
無理がでてくるので
合理的に管理をする必要から
企業組織が形成されていく時代になっていきます。
企業塾爆誕!
「教育>ビジネス」時代から
「教育<ビジネス」時代の幕開け。
ここでの本質は、
①分業の開始と加速
それに伴う、
②サラリーマン化の加速
まさに、(1)で取り上げた
椅子職人の悲劇の開始。
塾をより良くするための企業化
というのが本来の目的であったはずが、
企業の論理という、教育とは相入れない論理に
従っていかないと生存ができないようになる。
企業論理の罠。
資本主義のごく自然な流れで、
悪意があったわけではない。
誰もが巻き込まれる。
ただ、目的を見失い始め、生徒を見なくなって
個人塾の凄みが劣化し始めた。
ただ、この時代
企業化しても塾はエネルギーに満ち溢れていた。
大規模化、多店舗化するような塾に
力があったことは確かだ。
現在は大きいからって力があるわけではない。
エネルギー、力がある塾が
企業化、大規模化した時代の空気感はこちら ↓
日能研関東の創業者小嶋さん、エネルギーの塊。
栄光ゼミナール創業者北山さん
南浦和だけで運営していた時の
塾エネルギーは半端なかった。
一柳、小3で体験。凄みを1時間は語れる(笑)
これらの時代は、
「塾の企業化のメリット>個人塾の凄み」だった。
罠にはまっていくのだけどね。
時代が創った個人塾の企業化の流れ
流れに乗って規模を追い求めるか
流れに乗れずに個人塾の規模のままか
流れに乗らずに美学や哲学に基づいて個人塾を極めるか
雄飛教育グループ
【県立浦和高校受験専門塾】雄飛会
【名門公立高校受験道場】
現在、雄飛教育グループでは個人塾の凄みを結集した、梁山泊経営を目指してグループを運営しております。
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一柳まで。