「苦しい…」そんな時ほど意識する3つの数字
コロナ禍で客数が減少。
その数字を見るのが怖い。そんな時でも、私は数字を意識するのが大事だと思っている。数字を見ないと、何も変えられない。工夫できない。工夫してもダメだったら、その時はまた考える。その繰り返しをするためには、事実に基づく客観的な数値が必要なのだ。
数字を意識する意味
私は「人の役に立ちたい」と言う気持ちで起業した。メインは人の話を聞き、応援すること。その一つのツールが「手帳の使い方」や「時間の使い方」のアドバイス。それに伴って聞いたやりたいことに対して、人を紹介するなどコンシェルジュになりたいと考えていた。平成26年10月2日開業届を出した。
当時の「人の役に立ちたいだけだから、利益は少なくていいんだ」という言葉に逃げて「売上」をあげようとはしていなかった。むしろ、「人を助けることにお金をいただくのはどうなのか?」と言う迷いも持っていたように思う。
当たり前のことだが、どんなに人の役に立つ事業でも、利益が出なければ、続けていけない。
本当に「人の役立つ、お客様に良い変化をもたらすことができる」と思うことこそ、継続して行っていくことが大事なんだ、と言う視点が起業当初の私には抜けていた。しっかり報酬をいただいて事業内容のブラッシュアップに使えば良いのだ。
その後、私は「美容師免許を持ったママが安心して働き続ける場を作る」ため、アイラッシュサロンを開業。休む日数、曜日に関係なく、技術に見合った時給を、と言うコンセプトで運営している。
スタッフがいるので、生き残り、安定雇用を行うことが経営者としての務めだ。安定していることを理由に同じスタッフが長期で働いてくれれば、「サロン」など接客を伴う業種の場合は、お客様の安心につながり、圧倒的に大きなベネフィットの一つだと思っている。
「人の役に立ちたい」と思う事業ほど、数字を意識する意味が事業の、そこかしこにある。
苦しい時ほど冷静に判断する材料を集めておきたい。
意識するべき3つの数字
・損益分岐点
・自分にとって必要な金額
・売り上げを上げる工夫をした時の売上、お客様の層の差異
損益分岐点
いくらの売上で赤字ではなくなるのか、と言う境界の数字のこと。売上だけを見ていると、最終的な利益は見えてこない。
売り上げを上げるために、物を仕入れる、広告を出す、など「工夫」をすれば、経費が上がるので、損益分岐点も上がる。だからこそ、この最終的に利益が残るようにするにはどうすればいいかを考える必要がある。
毎月100万円の売り上げがあっても、100万円の経費がかかっていれば利益はゼロだ。
例えば、ある月、売上が50万円、経費が40万円だったとする。宣伝広告を出し、交流会などに行きまくって売り上げが倍の100万円になった。最終的に経費が95万円かかっていたら、残っている利益は下がっている。
自分にとって必要な金額
毎月必要な利益はいくらだろうか。
・年間20万円→月1.6万
・年間36万→月3万
・年間120万→月10万
・年間180万→月15万
・年間1200万→月100万
必要な金額を見誤ると、必要のない努力をしていたり、全く足りていなかったり、といずれも1年後に後悔することになる。
実際にその金額になるかどうかは別として、その金額に近づける努力をしたかどうかで「達成感」「満足度」が大きく変わってくると私は感じている。
売り上げを上げる工夫をした時の売上、お客様の層の差異
最初の例に挙げた経費を95万使って売上を50万円から100万円に上げた話。利益が減っていて、よくない例だが、実は良いパターンもある。
増えた経費が一時的なお金で、お客様がリピートしてくれるのに、新たな経費がかからなければ、良い。次の月が経費50万円で売り上げが100万円を維持できれば、利益は50万円なのだ。
と言うことは経費を使う際にどんな売上になる経費なのかを考える必要がある。
「工夫」→「増えた売上、お客様」の客観的な事実に基ずく数字があれば、「工夫」の違いによる差異が生まれる。その差異によってどの「工夫」が事業にとって有効なのかが判断できる。
例えば
「新規集客のためのインスタグラム、Facebook広告」を合わせて3万円出して、ご新規様が10名、売上が6万円上がったとする。このご新規様のうちリピート2名。
「新規集客のためのチラシ」を三千円で印刷。自分でそれを1時間で300枚配ってご新規様2名、打ち上げが1万2千円、リピート1名。
「お客様に物販30%オフキャンペーンを行って」売上が21万円アップ。ご購入されたのは全てリピーター様。
売上だけ見ると20万円アップが一番大きい。でも、本来なら30万円分の物を20万円で売っている。仕入れ代金が15万円だったとしたら利益は5万円。
そのうち、「まず試すきっかけ」になった人の割引は、未来への投資だ。すでに購入したことがある方への割引は顧客さまの還元だ。性質が違う。
そして後者のリピーター様が未来に使ってくださっているはずの売上を先取りした状態なので、未来の売り上げはその分減ると予測は立てる必要がある。
何が有効なのか
3つの「工夫」のどれが正しいかを見るのではない。あくまで自分の事業に「有効な工夫」を見つけるのが大切だ。ご新規様をどんどん増やしていきたい時なら、最初のSNS広告のバランスを増やすのがいいかもしれない。もちろんどれも有効だと思えば、そのバランスを変えればいい。
事実に基づく数字は客観的に物事を捉えるツールになる。3つの数字に囚われすぎることなく冷静に、意識することが大切だ。
数字がよくなくてもいい。まずは悪いなりにその内容を知ることから工夫が始まる。
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