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Photo by hiroyukioku

シャワーヘッドが壊れて5日間過ごして分かったこと

北山　悠【主役力で小さな経営はうまくいく】

ある日、風呂場に入ると、シャワーヘッドが壊れていた。

あまりの見事な折れっぷりにTwitterとFacebookで「速報」を流してしまった。

Facebookで50人余りの反応と20人以上からコメントが入る。そこでとりあえずホームセンターで「シャワーヘッド」も「ホース」も買えるとわかった。

ただ、私はこうした工具が必要そうな作業は全くできない。握力がないから作業が進まなかったり、むしろ力を入れすぎて壊してしまったりする。これは触らないほうがいい。ひとまず、シャワーなしで過ごしてみる、が結論だ。

洗面器でお湯を使うは節水になる

普段、体を洗うときは湯船のお湯を桶（洗面器）で使い、髪の毛はシャワーを使っていた。前述のフェイスブックに真っ先についたコメントが、

シャワーの水道代、ガス代考えると​（シャワー使わなくても）快適ですよ！

だった。我が家は〈エコキュート〉を採用しているので、お湯は夜の間に作られた分しかない。毎晩設定した量なので、お湯の使用量が一目瞭然だ。

我が子4人と私、家族5人の使用量を5日間確認したところ、直前の1〜2週間の使用量と比べて約2割減（表示量の目測でしかありません。数字で測ったものではないことを、ご了承ください)と言うことが判明。

確かに、洗面器で洗髪もしていれば節水になることがわかった。しかし、私を含め長女、次女と問題がある。

美容面でシャワーが勝ち

髪をすすぐ時、シャンプーを洗い流す時、コンディショナーと毎回汚れたお湯が顔にかかる。我が子たちは、私同様、洗髪後に体を洗い、顔を洗う。

頭皮や髪の汚れがついたお湯、コンディショナーが体や顔に残らないようにするためだ。順番が違えば、どうしても生え際や背中のニキビの素になる。順番を間違えなければ、洗面器のお湯でも問題ないのだろうが、次女などはまだまだ適当なので、白ニキビが増えてしまった。

白ニキビとは、炎症を起こしたりせず、小さなふくらみになっているだけのニキビのこと。

また、シャワーで洗髪する際、私は上を見ている。首に横じわを作らない習慣の一つだ。これが効果があるかどうかは証明できるものでもないが、毎日の数分が1年、5年、10年分重なって違いが出てくると思っている。洗面器で洗髪すると、どうしても下を向くしかない。首にしわができないか、と心配しながら行うシャンプーのこの上なく気持ち悪いこと。

そして最後が大問題だった。私はまつげエクステをしている。まつげパーマやまつ毛エクステを行っているお店のオーナーとして、持ちが悪かったり、エクステがはずれかけていては問題だ。洗面器で頭を洗いながら「お客様の中に洗面器で髪を洗っている人はいないだろうか。ブログでシャワーで洗髪のことを書かねば」などと考えていた。お風呂上がり、案の定まつ毛エクステに変な方向の負荷がかかり、エクステが倒れている。エクステが倒れていると、まつ毛にも負荷がかかる。さらにまつ毛の毛根とまぶたにも。これを毎日繰り返すのは、よくない。

この3つの観点から、美容面ではシャワーが勝ちだな、と思った。

お風呂掃除にシャワーが活躍している

そして最後に、シャワーは、お風呂掃除でも活躍していたのだ、と改めて気付かされた。小学4年生になった次男の仕事で、いつも洗ってくれている。洗面器では最初の予洗い（お水やお湯で湯船の表面の汚れを流す）も重労働だ。さらに湯船ではない場所を洗おうとすると、水のはね返りがひどい。洗剤を使って洗った後、泡がなくなるまでお湯やお水を流すのも大変だったという。

面倒なところにニーズはある

シャワーは私が子供の頃にはあった「道具」だ。子供の頃はあまり使ってなかったように思うが、今や必需品となっていることが身にしみて分かった。

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改めて見てみると、シャワーヘッドが変えられない設計のシャワーが、いろいろな方向に力が入れられて割れたように見える。

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それは、シャワー中かもしれないし、掃除中かもしれない。それだけ活躍していた、ということなのだろう。

「面倒だ、と思うところにニーズがある」などとよく言われるが、実感することは少ない。

最近だと、1年前にiPhoneを買い替えたときに、手間なく、中身を丸ごと移行できた時に、まさしくそれだと思った。それから1年特に感じなかったし、それ以前に感じたのも、ずいぶん前のように思う。実感して初めて「人の面倒」への感度が上がる気がする。

私が今、解消している「人の面倒」とはなんだろうか。

・朝のメイクが面倒（まつ毛や眉毛を整えるとメイクが簡単に）
・開業に関する細かいことを調べるのが面倒（キャッシュレス決済や、グーぐるマイビジネスについてなどをまとめて情報発信している）
・日々のビジネスで使う道具を探すのが面倒（主に文房具で良いツールを見つけたらシェア）


私がこれから、解消できる「人の面倒」とはなんだろうか。単身赴任中のパートナーが帰ってきて変えてくれたシャワーヘッドを使いながら、考える。

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