noteI2.病気の話。みつかった日。
40歳。病気がみつかりました。子宮頚がんです。
2023年11月末のことでした。
私が病院へ行く3日前。
身体に突然異変が起こりました。
今まで数日のズレはあったものの、順調に定期的にきていた生理。
生理痛もほとんどないからだでした。
その月の生理は月始めにきて、年齢もあり1週間かからずにいつも通り終わっていました。
ところが、2週間程度でまた出血。
(あれ?おかしいな、また生理?)
今まで月に2度生理がきたことはありませんでした。
年も年だし、そろそろ乱れがでてきてもおかしくはない、
そう思っていた半日もしないうちに、
流れ出る血液の量が、生理初日とは違い、2日目、3日目のように多い。
それに動いた時にドバッと出るような、生理独特の感じではない。
常に流れ出る感じ、なにかおかしい。。
大きめのナプキンをつけて、何度も取り替えました。
1日もしないうち、大きな血の塊が出てきました。
(え?)
自分で驚くほどの大きさでした。まれに生理中、塊が出ることはありました。でも、普段の生理時にあったとしても、親指と人差し指で小さな小さな丸をつくるくらいの大きさでした。
それが、二つの指先をくっつけて、めいっぱい丸をつくるよりも、更に大きなサイズの血の塊が出てきたのです。
(まるであれだ、胎盤。)
出産経験者です。胎盤を見たときには驚きました。
それを思い出したのです。
もちろん、胎盤丸ごとの大きさほどはありませんでした。でも、それを思い出すほどの塊に、自分で驚いたんです。
なにかおかしい。。。
からだに痛みはありませんでした。
でも、これは生理じゃないかもしれない。
そう思ったけれど、この日は土曜日、もう夕方近くになっていました。
近場の病院の診療時間はもう終わっています。かといって痛みがあるわけではないし、緊急にかかるのは如何なものか。。
高熱が出ても原因がわかっているなら(子供がインフルエンザ罹患中でうつっただろう時等)、自分は病院へかからないほど、病院には滅多にお世話にならないタイプでした。
とりあえず様子をみよう。
そう思い、夜になり布団に横になる。。。
でも、夜用の大きなナプキンをしているのに、とめどなく流れ出る血。
夜中に起きて取り替え、あまりに出てくるのでタンポンも使いました。
不調が始まって2日目の日曜日。
昨日となんら変わりなく、流れ続ける血。
変わらずに、痛みはありませんでした。
その日も大きな血の塊が2度、3度、出てきました。
お風呂に入ってからだを洗っている間も血は流れ続け、
(こんなの生理じゃない。)
そう思いました。風呂場でも血の塊を見たときには、
(異常事態だ、明日病院へ行こう。)
さすがにからだの異変に怖くなりました。
異変が起きてから3日目。
月曜日です。膣から出血なら、婦人科。。
私が住んでいる市内には知っているかぎり二つの産婦人科があります。
個人病院ではなく、迷わず市の総合病院へ行きました。
最近は紹介状がないと診てもらえないイメージがありましたが、
そこで出産経験もあったからか、症状を聞いての判断か、
すんなり受付てもらえました。
病院に着いても尚、血が流れ続けているのがわかりました。
診察室へ入り、出産してから10年ぶりくらいの産婦人科です。
子供をとりあげてくれた先生ではなく、初めましての先生でした。
症状を話している間、淡々と聞いてくれていた先生の顔が曇り始めるのがわかりました。
触診。
久しぶりの診察台、
(やっぱり何度きてもこの体勢は恥ずかしい。。)
でもそんなことを考えてる場合ではありませんでした。
触診、器具を入れてから、更に血がたくさん流れ出る感覚。
少し腰に痛みも感じました。
先生も慌て、血液量が多いとガーゼを詰めました。
診察台を汚してしまい、すみませんと謝りながら診察室へ戻りました。
先生の顔は触診前より更に曇り、複雑な顔をしていました。
(あぁ、良くないんだ。。)
「覚悟して来られたんでしょう?ハッキリ言いますね、子宮頚がんで間違いないでしょう。」
あぁ、先生、いま何て?何ておっしゃいました?
頭の中が真っ白になる。こういうことを言うのか。
放心状態の私に、先生は更に続けます。
子宮頚がんの写真例を見せながら、「今こんな感じに近い。」
(それってかなり進んだ状態に見えますけど、、?)
声が出ない。
「早い方がいい。うちじゃ癌は診れないから、紹介状を出す。
がんセンター、医大、総合医療センター、どこにする?」
。。「できるだけ近くがいいです。医療センターでお願いします。」
こんなときでも頭は動くんですね、咄嗟に考えました。
良いか悪いか、少し前まで親友が、別の癌がみつかり治療を受けていた話を定期的に聞いていました。
私の間近の親族に、癌家計はいない。癌は少し異世界の話だと思っていました。
それでも、身近な友人が癌になり、怖さと不安、心配、寂しさ、同情、いろんな感情になりながら、
私にできる限り、支えになりたいと話を聞いてきました。
だから知っていました、癌の種類によって治療は違えど、治療が大変なこと。
遠くの病院へ体調が悪くても通うこと。緊急な時にも遠い。。
だから咄嗟に、近くの病院を希望しました。がんセンターや医大の方が名医がいるんじゃないかと頭をよぎりましたが、
私の場合、できる限り自分で通える場所じゃないと困る。。
「近くがいいよね、大丈夫、がんセンターで働いていた専門医が移動したの。知っているから紹介できるよ。」
目の前の先生がそう言いました。
少し安堵したのを覚えています。
そこからは早かった。先生はテキパキとすぐに紹介状を出し、
「紹介先にかかる前に、CTとMRIを撮っておきましょう。」
ちょっと待ってね、とすぐその場で他の部署へ電話をかける。
「両方撮りたい、それじゃ遅い、この人まだバリバリ現役の人だから。急いで。」
(バリバリ現役の人?笑)
ちょっと先生の言葉を聞いて笑いそうになった。
でも、必死に最短で次の病院にかかれるように手配してくれた、
先生に心から感謝しています。
病院にほとんどかかることのなかった私にはCTもMRIもちんぷんかんぷん。昔、やったことあったかな?よく覚えていない。
何日空けないと撮れないとか、そんなことは知らない。
あとになってしっかり把握したけれど。本当に最短で手配してくれていた。
自分の育った環境とは反転させたかったのか、我が家は何でも話せるような関係にしてきたつもり。
病院に行く前、
突然血が出始めたこと、血の塊が出ること、
これは緊急事態。
だから病院へ行く。子供たちに伝えてありました。
(帰ったら、何て言おう、、)
隠しておくべきか、話すべきか?頭の中をぐるぐるぐるぐる、、
ありとあらゆる事を考えながら、家へ帰ります。。
次回は、子供たちへの告知。です。
同じ病気が気になる人、同じ病気で不安な人、家族、誰かのちょっとした知識と、なにかの力になれたら、
そう思い、綴っています。
ですがかなりプライベートな領域のため、
本当に気になる方だけに読んでもらいたい、
次回は有料とさせていただく予定です。
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