発達障害グレーゾーン長男について③〜他害の嵐のイヤイヤ期
当時の記録をみただけで、辛くなりなかなか筆が進まなかった。
多分息子の発達、とりわけ他害でいちばん悩んだのがこの時期だと思う。
発達に違和感を感じて、良い意味で諦められる(受け入れる、というニュアンスに近いかな)までに、私には年単位の時間が必要だった。
発達に凸凹のある子はわりと、小さな頃から言葉や運動面の発達がゆっくりだったり、なかなか寝なかったり、なかなか泣き止まないとか、感覚が敏感すぎるとか、食べないとか、こだわりが強いとか、少なからず兆候があることも少なくないと、育児書やネットには書かれているが、息子の場合はそれまでは順調一辺倒で、子ども同士の関わりに接するまでは、一切そんな兆候は無かった。
だから私には息子のその行動が東京スカイツリーのてっぺんからダイブするくらいの落差に感じた。
あの橋から蹴り落とし事件(発達障害グレーゾーン息子について②をご参照ください)から、しばらくは公園や児童館など小さな子が集まる場は行かなかった。というか、行けなかった。
幸い蹴り倒した子も大事には至らなかったようで、2週間経っても連絡はなく、ホッとしていたところで、そろそろ公園でも行こうかと、息子を公園に連れて行った。
公園についた頃は、小学生くらいの大きな子たちが3人くらいしかいなくて、しかも複合遊具は息子1人で独占状態だった。しばらく遊んでいたら、歩き始めくらいの息子より小さい子が複合遊具にやってきた。それに気づいた息子が、その子に向かっていく。相手の子の保護者は、遊ぼうって来てくれたと思っているようでこんにちは😃なんて言ってくださったのだが、私は先日のこともあり、何かやらかしそうであれば未然に防がなければならないと気を張っていた。案の定また蹴飛ばそうとする仕草を見せたので、今度はすかさず「あっち行こう!」
と引き離し、公園の隅に連れて行き、
「蹴飛ばしたりしたらダメでしょ!!」
と、結構な剣幕で叱った。通じてるんだか通じてないんだか全くわからないが、しばらくすると今度は目の前の砂場で遊びはじめた。すると砂場に別の子が入ってくるや否や、砂をその子に向かって投げた。
ただただ入ってきた「だけ」なのに!!
私はまたしても間に合わず、相手の親子に謝罪をすることとなった。
おもちゃを取られたとか、叩かれたとかなら手が出るのはわかる。おもちゃを使いたくて勝手に友達のを取り上げちゃうのもわかる。まだ小さな子ならそれは仕方ないもん。その度に「やめて」って言おうね、「貸して」って言おうね。って教えていけばいい。
でも、、何もしてない子に対してそんな仕打ちをする息子が許せなかった。息子に対して猛烈に腹が立った私は、大声で息子を怒鳴り、そのまま泣き叫ぶ息子を抱えて公園を去った。
こんなことが子どもが集まる場に行くたびに毎回のように勃発するのだ。
何か勃発するたびに、私は息子を「ダメ」と叱った。
周りにちゃんとした親なんだと、アピールしたくて、厳しく叱った。
今から思えば、この毎回叱るというのがよりこの行動を強化してしまったのかも知れないと思う。
叱っても治らない、ということは、この子には叱る以外のアプローチが必要なんだって、あの頃は知る由もなかった。