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くぼしたに迫られてるこの状況は夢ですか? #2

「早く選んでっ!!」

〇:どっちの方が好きとか考えたことなかったな…

推しのくぼしたから迫られたあの日からどちらが好きなのか何度も考えたが結局答えは出なかった

カランカラン

〇:店長こんちには〜

「お、〇〇。今日もよろしくね〜」

バイトしているカフェの店長に挨拶した後着替えて店頭に立つ

〇:はぁ…

「何だ〇〇、悩み事か?」

〇:まあ、そうですね

「告白でもされたのか?笑」

〇:違いますよ!!

ちょっと近いかもしれないけど

「何だよ…ようやく〇〇に彼女ができたのかと思ったのに」

〇:今は彼女とか考えてないですね

「カッコ良いのに勿体無いなぁ」

〇:余計なお世話です笑

いつものように店長と話しながら接客を行っていく

カランカラン

「お、お客さんだ。いらっしゃいませ」

〇:いらっしゃいませ。カウンター席とテーブル席どちらがよろしいでしょうか

「え…あ、えーっと、テーブル席で…」

〇:ではこちらの席へどうぞ
注文が決まりましたらお声掛けください

「はい…」

帽子を深く被りマスクをしたその女性は〇〇をチラッと見て目を逸らした

〇: ……?


「〇〇、もしかしたらあの人芸能人じゃないか?」

〇〇がカウンターの中に戻ると店長がそう話しかける

〇:あ〜、確かに。顔は隠してますけど肌白いし長い黒髪もサラサラだしあり得ますね

「〇〇もそう思うか。じゃあ注文決まって呼ばれたら芸能人の方ですか?って聞いてくれ」

〇:え?嫌ですよ。仮に芸能人だとしてあんな変装してるのは話しかけて欲しくないからですよ

「ちぇっ、しょうがないな」

〇:でも何かさっきからチラチラ俺のこと見てくるんですよね

「え?〇〇芸能人に一目惚れされたのか?」

〇:そんな訳ないじゃないですか笑

「すみません」

〇:は〜い!
店長いってきますね

「はいよ〜」

〇:お待たせしました
お伺いします

「アイスコーヒーとショートケーキを1つ」

〇:かしこまりました
少々お待ちください

「………」

やっぱりチラチラこっちを見てくる

でもこの人どこかで見たことあるような…


〇:お待たせしました
アイスコーヒーとショートケーキです
ごゆっくりどうぞ

「あ、あの…!」

〇:はい?

「〇〇君…だよね…?」

〇:そ、そうですけど…

「やっぱり…絶対そうだと思った!」

この声…それに〇〇君って呼び方…

〇:まさか…史緒里さん…??

史:正解っ!まさかここ〇〇君のバイト先だったなんてね〜

〇:こっちこそまさか史緒里さんが来るなんて…

史:ふふっ…それにしても〇〇君制服似合ってるね。カッコ良い!

〇:ありがとうございます…//

史:照れてるの可愛い〜

推しにカッコ良いって言われて照れない人間がいる訳ない

史:ねえ、今日バイト何時に終わるの?

〇:今日はあと30分くらいで終わりますよ

史:じゃあ終わるまで待ってようかな!
ちょっと話したいことあるし!

〇:分かりました
じゃあ失礼します

史:お仕事頑張ってね〜

〇:ありがとうございます!
(天使すぎる…)

カウンターの中に戻ると店長がすぐさま詰め寄ってくる

「あの人とめっちゃ話してたじゃん!やっぱ芸能人だった?」

〇:俺の知り合いでした。偶然だったので盛り上がっちゃって

「やっぱイケメンの周りには可愛い子が集まるんだな…」

〇:何ですかそれ笑

その後史緒里さんに見られながら残りのバイト時間を消化し、バイトが終わるタイミングで史緒里さんは会計を済ませた


〇:お疲れ様でした〜!

「お疲れ様〜!」

外に出ると史緒里さんが待っていてくれた

史:〇〇君お疲れ様!

〇:ありがとうございます!
史緒里さんに言われると疲れが吹き飛びます

史:え〜?言い過ぎだよ〜…//

微笑む史緒里さんに思わず見惚れてしまう

〇:あ、それで史緒里さんが話したいことってなんですか?

史:うん、〇〇君が良かったらなんだけどね?
私と連絡先交換して欲しいな…って

〇:え…?連絡先??
俺と交換しちゃって良いんですか?

史:だって…〇〇君と連絡取りたいもん!
それに…

〇:それに?

史:何でもない!(やまに負けたくないもん)
それで〇〇君どうかな?

〇:史緒里さんが良いなら是非

史:やった!じゃあ交換しよっ!

〇〇のLINEに史緒里が友達として追加される

史:よしっ、じゃあまた帰ったら連絡するね!
またねっ!!

〇:はいっ、また!

史緒里が見えなくなるまで見届ける

〇:こんなことあって良いのかよ…

嬉しさ半分、戸惑い半分の〇〇だった

___________

ピロンッ

「〇〇君やっほ〜」

「史緒里さんこんばんは」

「また今度あのお店行っても良いかな?」

「良いですよ!でもあんまりジロジロ見ないでくださいね!仕事集中できないので」

「え〜、それは無理かも。だって〇〇君のこと見に行くんだもん!」

「やりづらいなぁ笑」

「ふふっ、サボってたらバレるからね〜」

「頑張ります笑」

「もっと話したいけど明日朝早いからもう寝るね!おやすみ!」

「はい!おやすみなさい」

〇:史緒里さんまた来てくれるのか…嬉しいな…

史:へへっ、明日も頑張れそうっ!!

それぞれが明日のために眠りについた


翌日

乃木坂46の楽屋

ピロンッ

「史緒里さんお仕事頑張ってください!」

史:んふふっ、頑張っちゃお!

美:久保何かご機嫌じゃん

史:あ、やまおはよ

美:おはよ〜
誰と連絡取ってたの?

史:え?あぁ、地元の友達!頑張ってねって連絡くれたの!

美:ふ〜ん…最近〇〇とはどう?

史:それがね!昨日バッタリ会っちゃってさ!連絡先も……あっ………

美:へぇ〜?連絡先交換したんだ?じゃあさっきニヤニヤしてた連絡相手も〇〇だったって訳ね

史:は、はい…(バレちゃった…!!)

美:久保だけズルいから私にも〇〇の連絡先教えてよ!

史:やだ!絶対教えない!!

美:ちぇっ、まあ良いや。でも絶対〇〇は渡さないから!

史:私だって負けないもん!

〇〇の知らぬ間にくぼしたの争いは更にヒートアップしていた

to be continued.

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