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くぼしたに迫られてるこの状況は夢ですか? #4

キーンコーンカーンコーン

「はい、今日の講義はここまで。リアぺ提出よろしくお願いします」

〇:ふぅ…やっと終わった…

高校と比べて大学の講義時間はとても長くなりまだまだ慣れない

〇:リアぺとかあるのも面倒だしなぁ…

文句を言いながらもリアぺを書き終え、提出する

〇:よしっ、帰ろ

ピロンッ♪

ちょうど大学を出た瞬間スマホに通知が入る

「美:〇〇〜、今暇〜?」

「美:暇だったら今から送る住所のところに来て!」

〇:え、ここって…

美月さんから送られてきた住所を調べると事務所らしき場所が検索結果として表示されている

「〇:ここって事務所じゃないんですか?
本当に行って大丈夫なんですか?」

「美:大丈夫だと思う!」

「〇:それ絶対大丈夫じゃないやつですよね」

「美:大丈夫だって!お願い!」

「〇:分かりましたよ。行きます」

「美:やった!待ってるね〜♪」

〇:ん〜…

行くとは言ったものの、本当に大丈夫なのか…

〇:まあ、行くしかないか

美月さんにお願いされたら断れないし

〇〇は早速事務所の最寄駅を調べ、向かうことにした

___________

〇:着いた…

大きな建物の中に入ると

「これより先は関係者しか入れません」

警備員の方に止められてしまう

〇:えっと…山下美月さんからここに来るよう言われていたんですが

「聞いてないですね。お引き取り願います」

〇:えぇ…

美:あ!〇〇いた!
警備員さん、その人通してください!

「分かりました。どうぞ」

〇:ありがとうございます

美:ごめんね、警備員さんに言うの忘れてた

〇:大丈夫です!美月さんが来てくれたので!

美:そっか!じゃあ着いてきて!

こうして美月さんに連れられて部屋に入る

〇:失礼します…

史:えっ!?本当に来た!?

〇:え?史緒里さん!?

史緒里さんは目をまんまるにしてこちらを見ている

美:だから本当に呼んだって言ったのに信じないから〜

史:そりゃ本当に呼んで本当に来るとは思わないじゃん!

〇:えっと…何がなんだが…

___________

1時間前

「次の仕事まで3時間くらいあるから2人はここで待機しといてね」

美.史:は〜い

2人での仕事が早く終わりこの後のグループ全体での仕事まで時間ができてしまった

史:3時間って暇すぎでしょ

美:ね〜、何しようかな〜…あっ!

史:えっ?何?

美:〇〇呼んでみない?

史:はぁ?何を言い出すかと思えば…
無理に決まってるでしょ?

美:え〜?何で!?

史:事務所には関係者以外入れないし、〇〇君だって大学あるでしょ

美:そこを何とかして入らせるんだよ!
それに〇〇にはLINEで予定空いてるか聞けば良いんだし!

史:絶対無理だよ…

美:何?久保は〇〇に会いたくないの?

史:そりゃ…会いたいけど…//

美:赤くなっちゃって可愛い♪

史:おい!やまっ!!

美:うわ〜!久保が怒った〜!笑

___________

美:という訳で〇〇を呼んだの!

〇:なるほど…

美:だからいっぱいお話しようね〜?

〇:ちょっ…美月さん…//

史:やま!何で〇〇君の手握ってるの!
離しなさい!!

美:え〜、〇〇…手握ってて良いよね…?

上目遣いで〇〇を見つめてくる

〇:美月さんの好きにしてください…//

美:ふふっ、やったぁ♪

史:〇〇君!断わらないとダメじゃん!!

〇:推しに上目遣いでお願いされたら断れないですよ!

史:その気持ちは分かるけど…じゃあ…

〇:ん?

史:〇〇君、次の仕事も頑張れるようにギュッてして欲しいな…?

史緒里さんはぶりっ子をしながら大きな目でこちらを見つめている

〇:ず、ずるい…//

美:えっ!?〇〇!ダメだよ!?

そんなことされたら…

ギュッ

美:っ!?

〇:ギュッてするしかないじゃないですか…//

史:へへっ…〇〇君あったかい…//

腕の中で微笑む史緒里さんを見て心臓の音が大きくなるのが分かる

美:ちょっと〜!私だけ仲間外れにしないでよっ!!

美月さんは握っていた手を強く握りしめ頬を膨らませてこっちを睨んでいる

〇:か、可愛い…

美:へっ…?

史:なっ…〇〇君!わ、私は…?

〇:勿論可愛いです!

美:あ〜!私だけに可愛いって言ってくれたのに!

史:抜け駆けは許さないんだからねっ!

その後も〇〇は次の仕事の時間まで2人の推しに振り回され続けた

___________

史:じゃあそろそろ行くね?

美:今日はありがと!沢山元気チャージできたよ!

〇:こちらこそですよ
また明日から頑張れそうです!

史:良かった!じゃあまたね!

美:終わったらまた連絡するね♪

史:あっ!私も連絡するからねっ!

〇:はい…笑

2人は最後まで小競り合いをして仕事へ向かった

〇:よし、帰るか…

うるさい程元気だった2人がいなくなった静寂に寂しさを感じながら帰路に着く〇〇だった

「ふ〜ん、なるほど…あの子か…」

to be continued.

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