入学式の日に一目惚れしたイケメン君の彼女になれたけど周りに美人が多すぎて安心できない #11
齋藤〇〇
ここ最近若者の中で人気急上昇中のモデルでトレンドに敏感な若者で知らない人はいない
そんな人気者になった〇〇君は最近また忙しくなって疲れが顔に出るようになってきた
そしてある日の夜
Prrrr…Prrrr…
さ:ん?電話?
スマホの画面を見ると「〇〇君」とある
さ:もしもし?
〇:あっ、さくら。急に電話してごめんね
さ:ううん…大丈夫だよ!どうしたの?
〇:何かさくらの声が聞きたくなっちゃってね
さ:そ、そっか…//
〇:ふふっ、照れてるのバレバレだよ?笑
さ:〇〇君のせいでしょ!〇〇君が照れさせるようなこと言うから!
〇:ごめんごめん笑
さ:もう…
いつも〇〇君に弄ばれる…
〇:ふ〜…やっぱさくらと話してると落ち着く
さ:〇〇君…お仕事で何かあったの?
〇:最近期待に応えられてるのか怖いんだよね。何も成長できてない気がしてさ
さ: ………
〇:新しいことにチャレンジしようと思っても期待してくれてる人を裏切るんじゃないかとか失望させるんじゃないかとか考えちゃうんだよ
さ:そんなに周りを気にしなくても良いんじゃない?
〇:え?
さ:〇〇君が思ってる以上に周りの人は〇〇君のこと信頼してると思うし、むしろ迷惑かけるくらい自分のやりたいようにやって良いと思ってるんじゃないかな
〇:やりたいようにか…
さ:私あんまり撮影現場のことは分かんないけど、少なくとも私は〇〇君にもっと迷惑かけて欲しいし頼って欲しいと思ってるよ?
〇:そっか…そうだよね。こんな新人に気遣われるほどの人たちじゃないよね
さ:うん!美月さんも史緒里さんももっと自由にやりなって言うと思う
〇:うん、俺もそう思う。さくらありがと
さ:え?
〇:さくらに相談して良かった
さ:そんな…私はただ思ったこと言っただけだよ
〇:それで良いんだよ。さくらから貰う言葉が1番元気をくれるから
さ:へへっ、嬉しい!
〇:俺、もっと自分のやりたいようにやってみる!
さ:〇〇君なら大丈夫!私、ずっと応援してるから!
〇:うん!ずっと応援しててね。もう夜も遅いしそろそろ寝よっか
さ:うん、また明日ね。おやすみ!
〇:うん、おやすみ!さくら大好きだよ
そう言って〇〇は電話を切った
さ:もう…〇〇君はいっつもズルいんだから…//
顔を真っ赤にし枕に顔を埋めるさくらだった
___________
それから暫く経ったある日
美:〇〇君!昨日の撮影めっちゃ良かったよ!
〇:本当ですか!?良かったです!
美:いつもと違う雰囲気でさ、ドキッとしちゃった
史:良いな〜、美月は〇〇君と撮影多くて
遥:〇〇君、すっかり美月さんと史緒里さんの仕事パートナーって感じだね
真:ね!新人って感じしないし
遥:これもさくちゃんの愛の支えがあってのことかな〜?
さ:愛って…//
真:違うの〜?
さ:違くはないけど…//
遥:さくちゃん顔真っ赤笑
真:本当〇〇君にゾッコンだよね
遥:本当!ずっと〇〇君のこと見てるもん
さ:ずっとは見てないよ!
確かにいつも〇〇君のこと目で追っちゃうけど…
真:今も〇〇君のこと見てるじゃ〜ん
遥:本当だ〜
さ:2人ともうるさい!!
しょうがないじゃん…だって好きなんだもん…//
「みんな気をつけて帰ってね〜」
さ:〇〇君、今日も撮影だっけ?
〇:そう!しかも今日は美月さんと史緒里さんと3人で撮影だからいつも以上に気合い入れないと
さ:え、3人で!?すごい!!楽しみだな〜
〇:あんまりハードル上げないでね笑
さ:分かった!頑張ってね!
〇:ありがと!
美:〇〇君〜!行くよ〜!
史:早く早く〜!
〇:今行きます!さくら、またね
さ:うん!またね!
美:さくらちゃんバイバイ!
史:気をつけて帰ってね!
さ:はい!ありがとうございます!
そうして3人は昇降口を出て撮影に向かった
「今美月さんと史緒里さんと〇〇君3人で歩いてたよね!?」
「うんうん!本当3人とも顔整い過ぎだよ!」
近くにいた生徒たちの話し声が聞こえてくる
「やっぱり〇〇君ってあの2人のどっちかと付き合ってるのかな?」
さ:え…?
「美月さんの撮影多いし美月さんと付き合ってるんじゃない?」
「私、史緒里さんとの撮影の時の距離感本当に付き合ってるとしか思えないんだけど!」
「どっちともお似合いだよね〜!」
さ: ………
遥:あ、さくちゃんいた…ってどうしたの?
真:すごい怖い顔してたけど…
さ:えっ、な、何でもないよ!
遥:そっか、じゃあ一緒に帰ろ!
さ:うん!
さくらは心にモヤモヤを抱えたまま2人と帰路についた
その後家に着いたさくらはベッドに寝転びスマホをいじっていた
さ:ん?何これ?
何気なく開いたSNSのトレンドに「くぼした」とありタップしてみると
「〇〇はくぼしたどっちとお似合い?」
「どっちともお似合いだなー」
「美月でしょ!」
「史緒里かなー」
「〇〇の彼女がくぼしたのどっちかだったら許せる」
さ:やっぱり私なんかより美月さんと史緒里さんの方がお似合いなのかな…
さくらの中のモヤモヤは大きくなるばかりだった
to be continued.
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