彼女じゃないけど彼女みたいな女友達 #16
7月のある日の〇〇家
美:〇〇〜、来月のシフト決めよ〜
〇:は〜い
毎月全く同じシフトを提出する2人恒例のシフト決めの時間
美:じゃあいつも通り空いてない日から共有しよ!
私は毎日空いてる〜
〇:暇人かよ
美:だって夏休みだもん
てか空いた日には〇〇との予定が入るから暇じゃないし!
〇:まあそうだけど
俺はこの時期は空いてないかな
美:8月13日から16日?何かあるの?
〇:久々に実家に帰省しようと思ってね
大学入ってから1回も帰ってないし
美:確かに。毎日私といるもんね
〇:うん。ちょうどお盆だしたまには帰ろうかなってね
美:ふ〜ん…じゃあ私も13〜16は空いてないや
〇:え?何で?
美:だって私も〇〇の実家ついていくもん!
〇:マジ…?
美:〇〇と4日も会えないの嫌だし〇〇の地元行ってみたい!ダメかな…?
〇:良いに決まってるじゃん。美月に言われなくても俺から誘おうと思ってた
美:やった〜!じゃあ帰省中の予定立てよ!
色んなところ行きたい!!
〇:来月のシフト提出はどこ行った!?
8月13日
美: ………
〇:美月、緊張しすぎじゃない?
美:だってお義父さんとお義母さんに挨拶するんだよっ!?緊張するに決まってるじゃん!!
〇:いやいや、まだお義父さんとお義母さんじゃないでしょ
美:まだってことは将来的にはそうなるってこと?
〇: …さっ、行こ
美:あ〜!待って〜!
ピンポーン
ガチャ
〇母:あ、〇〇おかえり〜!
〇:ただいま!
隣にいるのが山下美月さん
美:は、初めまして、山下美月です!
いつも〇〇にはお世話になってます
〇母:可愛い子ね〜
〇〇が夢中になる訳だわ
〇:お母さん?
〇母:さっ!2人とも入って!
〇:全く…
美:ふふっ、良いお母さんじゃん
〇:美月がそう思ってくれるなら良いか
美:うん!お邪魔しま〜す!
2人はそのままリビングに入る
〇:お父さんただいま
〇父:お、〇〇おかえり
その子が美月ちゃんだね?
美:はい!山下美月です!
〇父:たまに〇〇から話は聞いてるよ
いつも〇〇と一緒にいてくれてありがとね
美:いえいえ!
私が一緒にいたくてそうしてるんです
逆にいつも付き合ってくれる〇〇に感謝してます
〇父:〇〇も同じこと思ってるよ。そうだろ?
〇:ま、まあ…そうだね
美:ふふっ、照れてる笑
〇:うるさいぞ
夕飯まで少し時間あるけど何かやりたいことある?
美:ん〜、〇〇の卒業アルバム見たい!
〇:え、別に何も面白くないよ?
美:面白くない訳ないじゃん!
色々思い出とかあるでしょ?
〇:まあそうだけど
美:じゃあ良いじゃん!早く部屋に案内して!
〇:ちょっ…そんな急かさなくても
美月は〇〇にくっついて体を揺する
美:早く〜!
〇:分かったから揺らすな!
こうして騒がしい2人は2階の〇〇の部屋に向かった
〇母:あれは将来美月ちゃんの尻に敷かれそうね笑
〇父:そうだな笑
美:うわ〜、やっぱり〇〇は小さい時からカッコいい顔してるね
〇:そうかな?
美:そうだよ!絶対モテるもんこの顔は!
美月は〇〇の小学校の卒アルから目を離して〇〇を睨みつける
〇:まあ、告白は何回かされたことあったけど…
美:ほらあるじゃん!
付き合ったりはしなかったの?
〇:付き合うとかあんまり分かんなかったからないな
美:え?今まで1回も?
〇:うん
美:そ、そうなんだ〜♪
〇:何で嬉しそうなの?
美:別に〜?
〇:変なの…
美:人に変なのとか言うな!!
こうして2人の時間はあっという間に過ぎていった
翌朝
「いただきます!」
美:んっ!この卵焼きめっちゃ美味しいですっ!!
〇母:あら嬉しい!
これ〇〇も小さい頃から大好きなのよ!
美:え〜!作り方教えて欲しいです!
〇母:勿論良いわよ!
将来〇〇に作ってあげないとだもんねっ♪
〇:何で俺を見てニヤニヤしてんの
美:ありがとうございます!お義母さん!
〇:お義母さんって呼ぶな!!
〇父:朝から賑やかだな笑
〇母:良いことじゃない笑
ところで2人とも今日は何するの?
美:今日は〇〇の高校の通学路一緒に歩いてきます!
〇父:それは楽しそうだね
〇母:ね!〇〇も懐かしく感じるんじゃない?
〇:うん、ちょっとワクワクしてる
美:ご馳走様でした!
じゃあ〇〇早く行こっ!いってきま〜す!
〇:ちょっ、美月待ってよ!
ご馳走様でした!いってきますっ!!
「いってらっしゃい!」
美:〜♪
〇:ルンルンだね
美:〇〇と一緒に通学路歩いてるって思うと嬉しくて♪
〇:いつも大学一緒に行ってるじゃん
美:高校と大学は違うの!
高校にはアオハルが詰まってるんだから!
〇:よく分からん
美:〇〇ってそういうところ疎いよね
高校の部活帰りによく寄ってた思い出のお店とかあるでしょ?
〇:言われてみればカフェとかよく行ってたな
美:ほらほら!じゃあそこ寄ろ!
高校までの通学路を歩き、その後カフェに入店する
美:うわ〜…良い雰囲気
〇:めっちゃ懐かしいわ
テスト勉強とかここでしてたもん
美:へぇ〜、因みに誰としてたの?
〇:部活の友達とかクラスメイトとか
たまに先輩に教えてもらうこともあったかな
美:それはみんな男子で?
〇:女子もいたよ
美:女子と2人で勉強したことも?
〇:まあ、あるね
美:ふ〜ん…
〇:なに、嫉妬してんの?
美:別にしてないしっ!!
〇:ふふっ、可愛い笑
美:バカにすんなっ!
〇:まあでも、こんな毎日一緒にいる女子は美月だけだよ
美:私だってそんなの〇〇だけだし…
〇:そっか
少し頬を赤らませている美月が愛おしくて思わず頭を撫でる
美:毎日一緒にいてあげてるんだから感謝してよね!
〇:はいはい…笑
(昨日と言ってること真逆って、ツンデレか笑)
そう言って美月の頭を撫でていた手を戻そうとすると…
ギュッ
美:も、もう少しだけナデナデして…//
〇:分かった…//
(美月のツンデレモード可愛すぎる…)
嫉妬に狂い、ツンデレモードが発現した美月にドキドキする〇〇と嬉しそうに頭を撫でられる美月
しばらくすると美月は〇〇を見つめる
美:ねえ、〇〇…
〇:ん?
美:〇〇の高校までの思い出に私はいないけど…大学から先の思い出は嫌というほど私づくしにするから!
〇:なにそれ、プロポーズ?笑
美:ちょっと!何笑ってんのよ!!
〇:笑ってないから!
美:嘘つくなぁぁぁ!!
〇:わぁぁ!美月悪かったって!!
美:絶対許さないから!!
こうしてまた〇〇の脳裏に美月との思い出が色濃く刻まれたのだった
to be continued.
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