
発達障害の子は口が悪い❓
口をひらけば悪口、園や学校などでもトラブル続きの我が子。
こっちが注意しても、またすぐに悪口が出てこっちまで
イライラがピークになんてことがよくあるかと思います。
今回はその原因と対策を作業療法士の目線で考えていきます。

発達障害の子が暴言を出してしまう理由
まず前提ですが、発達障害ではないお子さんでも
小学生や中学生の間は暴言が出てしまう時期ではあります。
ふざけたり悔しかったりして暴言を吐くというのは
ある意味では当たり前のことかもしれません。
ただ今回は発達障害の子が暴言を吐く理由を
みなさんに知ってほしいとの思いで書いています。
発達障害の子やグレーゾーンの子が暴言を吐く理由は、
ケースによって様々です。断定することはできません。
ただ以下のケースが多いのではないかと個人的には思います。
衝動性が高く思ったことをつい言ってしまう(ADHDさん)
相手の心の推測ができない(アスペさん)
感覚に過敏または鈍感で不安感が強いケース
その他、環境からくるケース
衝動性が高いケース
衝動性が高いADHDのお子さんだとつい思ったことを口走ってしまいます。
気持ちをコントロールをする脳の部位、前頭前野の働きが不十分なことで
抑制する力が弱く、つい暴言を吐いてしまうケースです。
相手の心の推測ができない
アスペルガーのあるお子さんなどでみられます。
相手の心の気持ちを推測する力が弱かったり、他者への共感性が
低いことが原因で、相手が傷ついたり不快に思うような言動をします。
感覚に過敏または鈍感で不安感が強いケース
個人的にこのケースも多いと感じます。
特に少し触っただけで「痛い」などと発言するお子さんに多いです。
触覚の過敏さにより周りの人が物理的に近くなるなどした場合
不安感が強くなり、相手を避けようと暴言が出てしまう場合もあります。
その他、環境からくるケース
環境要因ももちろんあります。養育環境が良くなかった場合は
親との愛着関係が育たず攻撃的な態度や暴言といった問題が出てきます。
また不信感が強い子は試し行動などで大人たちにあえて暴言を吐いたり
します。
暴言を吐く子たちへの接し方
アスペルガー傾向のある場合でしたら、暴言を
そのままリピートしてください。
そしてそのまま感情をオーバーに出して悲しんだり
してみてください。アスペルガーさんは人の表情や気持ちの
理解をすることが難しいので、オーバーにリアクションすることで
「あっ今傷つけてしまったのかな」と分かってもらうことが大切です。
感覚過敏からくるお子さんには、周囲の環境を調整してください。
あまり人が多い状況だと感覚がフルで働いてしまい、より攻撃的に
なりやすいです。本人が落ち着けるように毛布をわたして
心地よい感覚刺激を与えたり、本人が好きなぬいぐるみを持たせて
不安感を減らしていくことも有効です。
さいごに
暴言を吐く子どもについイライラしてしまうかもしれません。
その子が発達障害をお持ちですと、こちらがびっくりするような
一言も飛び出してきます。
でもそういった場面が出ると喜んでください。
そこでのやりとりが、その子の社会性を育む機会となるからです。