ハルカトミユキ-最愛の不要品
こんにちは。お久しぶりです。
さて、なるべく同じアーティストさんは取り上げないつもりでしたが、あまりにも名盤だったので今一度ハルカトミユキを取り上げます。
当作のepは目下コロナ渦の中で発表されました。中身も、明らかにその影響を受けつつ、練りに練られた楽曲ばかりです。はっきり言います。
とんでもない名盤です。
全体に漂う優しく、しかしそれだけではない、絶望や不安の中に取り残された希望へとひたむきに目を向けるその視線。歌詞の素晴らしさは今までのハルカトミユキ作品全てを通して特筆ものですが、この時期、これほど多くの人の心に刺さるであろう歌が詰め込まれた音楽はもはや素晴らしいとしか言い表しようがありません。ただただ希望を歌うのではなく、「SFみたいだ」という曲中に含まれる「明日どんな風に死んだって嘘だよと笑ってよ、それ以外、失くして困るものなんてないんだよ」と優しく歌う歌詞に代表されるように、この時代状況の絶望感、閉塞感をしかと見つめながら、それでも…と確かな希望の光を示してくれます。…正直、初めて再生した時に泣きかけました。
直接的に心を打つ歌詞ももちろんのこと、その背景に浮かぶ情景の美しさも、珠玉です。楽曲と歌詞のマッチング、言葉選び、音楽に内包されるあらゆる表現…全てが高次元で融合していると感じます。
ep故、たった5曲です。しかし、この5曲に救われる人がどれほどいる事でしょう。冒頭にも書きましたが、本当に名盤です。
同じ時代に生まれてよかった、生きていてよかったと心の底から思える音楽に出会えた事、ただただ感謝するばかりです。
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