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Designship 2024

参加目的

  1. ブランディングやコミュニケーションデザインの理解を深める

  2. デザインの未来動向を学ぶ・考える

  3. クリエイティブプロジェクトの管理手法の学習

  4. ネットワーキング

  5. 視座をあげ、自分の立ち位置を知る

印象に残ったコンテンツ

インハウスデザイナーは何をデザインしているか、するべきか(パネルディスカッション)

  • サイボウズ 樋田さん kintone プロダクトデザイン デザインリード

  • レイヤーX 上村さん プロダクトデザイングループ マネージャー

  • スタメン 松本さん コミュニケーションデザイン部長

【このセッションの印象ポイントと感想】

  • インハウスデザイナーは事業や会社に向き合いながら仕事ができることが魅力であると口を揃えてお話ししておりました。自分も皆様と同じ制作会社出身で、納期守って必死に制作作業を繰り返す日々に悶々としていた経験があり、それと比較すると、事業や会社が成長するにはどうするかという視点で仕事をする日々が自由かつ責任があり、刺激的で楽しいとのことをお話ししており、大変共感しました。

  • 「デザインの影響度が大きいものを見極め、大きいものからデザインを適用すること。それが大きな役割。とはいえ、何が重要なのかとか判断が難しい。事業の一次情報をとりにいくことが重要で、そうすることで徐々に判断力が上がる。」この話すごく刺さりました。事業について真剣に考えて、会社の代表や事業責任者とも会話していくことがデザイナーとしての仕事ぶりに大きく影響するのだと改めて感じ、すぐ行動に移していこうと思いました。

  • 「期待、これであってるよね?デザイナーがこういう状況つくれたら最高ですよね?」というコミュニケーションをとり、自分の立ち位置を把握し、やるべきこと(期待されていること)が見えている状態にしておくというお話。これもすぐ実践すべきだと感じました。

  • 「これからは歴史の長いSaaSプロダクトが増えていく中で、未来のユーザーを意識してデザインできる人が重要」 →直近のタスクに囚われることなく、実際にこのサービスを少し先の未来で使っている人はどんな使い方をしているのだろうか?という長期的な視点を持つ。その視点で考えることは、単純にワクワクするし、結果的に直近のタスクに対して新たなアイデアが生まれるかもしれない。現状の点で物事を考えるのではなく、過去も未来も結んだ線で考える習慣を身につけようと改めて感じました。

感情を喚起するブランディングデザイン

  • 株式会社タイミー 太田さん デザインマネージャー

  • レアゾンHD 山口さん アートディレクター

  • 株式会社モリサワ 貫さん リサーチャー

【このセッションの印象ポイントと感想】

  • 「エモーションではなく、アフェクト(小さな感情)」を大事にするという話。デザイン作業をやっていると、インパクトのあるものを作りたい衝動に駆られる時が結構あります。しかし、現実的にはそんなものはほとんどなくて、「ちょっと面白いな」「なんか素敵だな」みたいな日常の小さな出来事で生じる感情を大事にして、そういう仕掛けを制作の中でやっていくことが大切であると気づいた。すでにジャーナリングをちょこちょこやっているのですが、さらに細かい感情を捉えることができるように、振り返りを行ってまずは自分の微かな感情の動きに気づくようにします。 ※喜怒哀楽など言葉にしやすいのは「Emotion(エモーション)」で、日常の小さな出来事で生じる小さな感情は「Affect(アフェクト)」

  • 伝えたい相手が誰なのか?を解像度あげて強く意識することがすごく大事というお話。 当たり前だけど自分は忘れがち。仕事では1人で作るものはなく、誰かと一緒に作り上げることがほとんどで、いろんな要望が飛んでくるとだんだんそれに応えるのに必死になり、目的を忘れて制作に没頭してしまう時があります。それは最初の解像度が低いからなのかもしれない。まずは徹底的に、それはなんで作るのか?どんなことを誰に伝えたいのか?という目的の解像度を上げていきます。

問いが世界を拡げていく

菅 俊一さん(コグニティブデザイナー/多摩美術大学統合デザイン学科准教授)

【このセッションの印象ポイントと感想】

  • 「問いを立てることによって、自分の認識している世界の外にでる」 →問いによって、主観的な偏りを獲得することが、個々の創造性をつくりだす。そしてその個性がこれからもっと大切になる。
    問いを設定して注意の仕方を操作することで見過ごしていたものに気づくことができ、これが新たなアイデアに繋がる可能性がある。アイデアが出るのはセンスではなく問いを立てるスキルの問題であるだろうというお話。 確かに、「今どんな音が聞こえていますか?」という問いを立てると、耳に入っていたが意識されていなかった音が問いによって急に聞こえ出すように、この世界には見えているけど見ていないものがたくさんあることに気づきました。

    ・個性:経験や観測範囲に影響を受けた、収集される情報の偏り
    ・感性:情報の接触回数が形成した、情報の理解度・親密度の偏り
    この定義から、個性や感性は問いを立てるスキルによってどんどん磨くことができ、それが主観的な偏りになり、そしてそれが個々の創造性につながる。 では、どのように問いを立てる習慣を身につけていくか、答えは出てませんが、それはきちんと考えて行動に移していきます。
    また、人は何に心を動かされているのかという話の中で、マスカットをそのまま置くのではなく、「数個づつ紙コップに入れて、”おひとつずつどうぞ”」と食べようとしやすくすることですぐに全てなくなった→完全自由な判断ではなく、適度な条件や制約があると人は行動しやすいという話がありました。「食べやすい」→「食べようとしやすくする」。この「食べようとしやすくする」が重要で、こういった仕組みやデザインを考えて仕事に取り組もうと思いました。

全体を通した感想

いろんな方が日々、どんな志を持って、どのように仕事に取り組んでいるのか。それを知ることができるだけでも共感や発見などがあり、そして何より、デザインに対する視座が高まりました。デザインってこんなにもすごいんだぞという話でテンションを上げるのではなく、みんな一貫して、この事業を、会社を、そして社会を少しでもよくしようと日々努力している熱い方々でした。そういった意味でも、広がり過ぎた(神格化されてきた)デザインを、それはあくまで手法であり、目的ではないということに改めて気づき、原点に戻る感覚になりました。 「〜デザイン」「〜デザイン」とデザインの幅を広げすぎると、デザイナーっていろんなことができて当たり前で、そうではないと評価されないようになり、(すでにそうなっている?)自分たちの首を絞めるだけな気がします。どんな職種でも、会社や事業を成長させるためにあるはず。いろんな切り口からデザインについて語られていましたが、それはあくまで手段に過ぎないんだと改めて気づくと共に、デザインの可能性はまだまだあり、やりがいがあるということ心から思えたことが最大の収穫だったのかもしれません。

【各社スポンサーブースも盛り上がってました】

直感的に医療系のサービスだとわかるデザインかつカラフルで魅力的でした。

大きな街のパネルからキーワード探していく仕組み。どんなサービスを展開しているのかがわかる。問題がランダムになっていたので、混雑が避けられる仕組みになっていた!?

デザインの生産性可視化を行っている話を聞き、まだまだ試行錯誤中とのことでした。やはり成果評価って難しいのだろうな、、。

最後、箇条書きでその他思ったことを書きます。

  • オフラインでの参加は意味があるなと感じた。登壇している人たちと普通に話すことができるし、つながりもできるので。

  • デザインの成果評価はどの企業も苦労している印象。

  • お話を聞いたのは確かにすごい人なんだけど、特別ではないのかなとも感じた。日常にいろんなヒントがあって、どこに意識を向けるかで世界が変わってくるだろうなと感じた。

  • やっぱり一次情報をとりにいくことは必須。デザイナーとして、事業が、会社がどこに向かっているのかを把握、共感することはとても重要。その上で自分がやっていることの重要度を判断していく。

  • フォント、エモーショナルデザイン・・色々興味が湧いてしまうが、手をつけ過ぎずに、一つの武器を持つために絞って磨いていく。

  • 大阪万博に向けた大阪の街の変化(デザイン)を見にいこうと決意した。

このnoteは行き詰まった時や悩み始めた時などにも見返して、何かしらのヒントにしたいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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