気になる白髪を抜くと薄毛になる?美容師が伝える真実
美容師として働いているとよく聞かれる話題として多いのが、この3つ。
薄毛は何でなるの?
白髪は抜いたほうがいいの?
髪は抜いては駄目なのか?
まあほとんどの方がこの話題になります。
男性よりも女性の方が多いです。
結論として答えは
『髪を抜き続ければ薄毛になるし、白髪は増えます』
白髪に関しては厳密には増えるというよりは、
周りが薄毛になって増えたように見える、
が正しい答えになります。
今回のお話は気になる白髪を抜き続けたり、
お手入れとして毛を抜いたり剃ったりし続けると、
薄毛になってしまうよというお話です。
なのでAGAとはまた違う薄毛のお話です。
髪の毛・眉毛・まつ毛は抜き続けると生えなくなる
体のムダ毛はどんなに剃っても抜いても生えてきます。
それはそれはもう頑固なもの。
男性ならヒゲの手入れ。
女性なら脇や腕・足などの無駄毛のお手入れ。
脱毛でもしない限り頑固に頑固に生えてきますね。
ただし、全身で唯一生えてこなくなる場所が3箇所あります。
それが『髪の毛・眉毛・まつげ』です。
生えて来なくなる眉毛
特に分かりやすいのは眉毛で、
剃って形を整えると生えてくるんですが、
抜き続けていると全く生えてこなくなります。
多分世代的に今の40代50代の方はわかると思いますが、
平成の中期あたりに細い眉のブームがありました。
主に安室奈美恵やPUFFYが台頭していた時代です。
そこからしばらくは男性も女性も細い眉のブームがあり、
みんなこぞって眉のお手入れをしていました。
細い眉を維持するのに便利だったのが眉を抜くこと。
毎日剃るよりも確実で長持ちなので多くの人が抜いていました。
剃っていると、失敗して眉がなくなる人もいましたね(笑)
こう聞くと抜いた方がいいと思いますよね?
そこに落とし穴がありました。
抜き続けた眉毛はどうなったか?
全く生えてこなくなったのです。
産毛も全然生えてきません。
ほどほどに抜いてた人はましなのですが、
それはもう過度に抜いていた人は、
もはや古風な麻呂のような眉になってしまった人も。
ちなみにまつ毛も同じ感じです。
まつ毛を抜く人はあまりいませんが、
マスカラやビューラーで痛めつけてしまったり、
過剰にまつ毛パーマを行ってしまうことでストレスがかかり、抜け続けると生えづらくなります。
髪の毛は抜き続けると生えてこなくなる
これは本当に生えてこなくなります。
私がお客さんによく言うのが、
『髪を抜くと雑草を抜いた地面のように毛根がボロボロになる』
このように伝えています。
髪の毛は基本的に1つの毛根から1~3本生えています。
そこを無理やり抜くわけです。
残りの毛はどうなるでしょう?
運が悪ければ全て抜けを落ちてしまいますよね。
そうする毛母細胞が残っていれば生えてくることもあるでしょうが、
髪を生やすための土台である毛根はぐちゃぐちゃですね。
これを何度も繰り返すと…?
毛根たちが「もうやーめた!」となるわけです。
白髪は根元から抜くのは要注意
白髪は通常の髪よりも水分が少なく、硬く太い髪の毛が多いです。
これは髪を生成する時の栄養や水分が不足することで起こり、特に水分が不足すると硬くなってしまいます。
髪は元々は白いんですが、黒い色素の素であるメラニンがうまく作れなくなったり、注入できなくなったりしてそのまま出てきます。
水分がないために硬く弾力がない毛が生えて来るんです。
硬くなった白髪を根本から抜くということは、全部が一緒に無くなるから生えるものがなくなってしまいます。
AGA以外で髪の毛薄くなる人、特に女性はやりがち。
そして、そうやって抜き続けると髪全体の量が減ってしまいます。
そうすると目立つのが白髪です。
白髪は他の毛よりも水分が少なく硬いので立ち上がりやすく、しかも太い毛が多いのでかなり目立ちます。
これが白髪が増えて見える原因です。
白髪は水分が少ないためにくせ毛のように折れ曲がったように生えて来ることが多いです。
これは通常の髪より太く生えやすいがため、毛根を無理やり押し上げるように生えるためだとも言われています。
そしてそれこそが、白髪が入る前の頭皮がむずがゆくなる原因なんです。
むやみに毛は抜かない
毛母細胞を痛めつけ、毛根にダメージを負わせてしまうと髪の毛は生えてこなくなります。
同様に、眉毛・まつ毛も頻繁に抜くなどの過度のストレスで生えてこなくなるでしょう。
ストレスで髪を抜いてしまう抜毛症は頻繁に髪を抜いてしまうことで髪が生えづらくなっていきます。
自然に抜ける落ちるのではなく、無理やり抜いてしまうという行為は『毛』にとって相当ストレスがかかってしまうことでしょう。
髪の毛や体毛などには全て、適正な育毛サイクルがあります。
一番長いのは髪の毛で男性なら3~5年。女性なら4~6年。
眉毛は約5ヶ月。まつ毛だと1~3ヵ月だと言われています。
ここで怖いのはこれらは他の体毛と違い、生えてこなくなる可能性があるということ。
特に髪の毛は血管内の血流が悪いと、栄養と水分が届くのが後回しになってしまう場所です。
そのため育毛サイクルの周期は長いものの、一度乱れてしまうと改善するのが難しいことが多いです。
AGAとは違い改善の余地はありますが、元の状態に戻すためにはだいぶ根気が必要になります。
ちなみに髪を生やす育毛サイクルは限度があります。
これはAGAでも同じなんですが、大体髪の毛の発毛する回数は15~20回と言われており、それ以上生やすことは不可能です。
髪を生やすためには毛母細胞を大切に
髪を無理やり抜いてしまうと、髪を作るために重要な毛母細胞にダメージを負わせることにつながります。
毛母細胞に負担がかかると、髪が生えてきても細い毛になったり、抜けやすい気になったりといいことはありません。
もし白髪になった髪を抜きたくなってしまったら、できるだけ根元から切るか染めることをおすすめします。
髪をスキンヘッドにする場合の注意点
髪を抜かずに剃ってしまうスキンヘッドは毛母細胞を傷つけないという意味で優秀ではあります。
少しいかつく見えてしまいますが、髪を抜いたり染めたり負担になることがほとんどありません。
毛母細胞が残っていれば、髪を生やすことができるので、また髪型を楽しむことができます
ただし、髪がないということは頭皮を守るバリアが一つない状態。
頭皮を守るバリアとして皮脂がありますが、髪の毛がないことで紫外線から守ることが難しくなり、風や太陽の熱、エアコンの乾燥など実は対策が多いのもスキンヘッドの特徴です。
紫外線や乾燥で毛母細胞が傷ついてしまうと、髪が生えなくなってしまいます。
同様に、頭皮剃り続けることで負担がかかり、発毛ができなくなる方もいるようです。
スキンヘッドにする際は、頭皮を守るケアや対策をすることが大事になります。
まとめ
AGAではない薄毛になる原因は人それぞれ。
主にストレスからくるものがほとんどです。
特に気をつけるべきは自分で髪を抜いてしまうこと。
せっかくの髪を自分でダメにしちゃうのが抜いちゃうことなんですね。
ついつい抜いてしまう白髪。
しかも、その白髪は薄毛が進行しやすい生え際や分け目の周辺に増えやすいのが特徴。
思わず抜いてしまうのを我慢して、できる限り根元から切りましょう。
抜いてしまうのならば、もう二度と生えてこないと思って抜いてくださいね。