#40 10万人のリピーターを生み出した最強のツールを教えます
僕は飲食店とはリピーター獲得ビジネスだとずっと言い続けています。そのリピーターを獲得をする上で一番大事にしているアプリの話を今回はしていきます。
いろいろなことにコストをかけても、それが無駄になったり、効果が現れないとすごくもったいないです。
僕たちは日本で一番の日本酒専門店を作っていく中で、いろんな失敗をしながら、一番リピーターづくりに適しているかたちが分かってきました。
しっかりと読んで、皆さん自身のお店の経営に活かして、損をせず利益を出せるように勉強していただけたらと思っています。
アプリを運用する上で大事なこと
まず今日話すことは、
アプリを運用する上で大事なことは何か。
アプリで実現できることは何か。
アプリを運用していく中で気づいたこと。
クラウドファンディングの事例
についてです。
アプリを運用する上で大事なことは大きく分けて二つあります。
一つ目がアプリの取得率をKPIに設定することです。
KPIとはキーパフォーマンスインディケーターの略で経営重要指標と言ったりします。その数字を達成したら自分たちが目標としている売上や利益を実現できるものをKPIに設定しないといけません。
僕たちはいくつかKPIを設定して、店舗の達成基準としています。
その中でここ3~4年一番事業として力を入れてきたのがアプリの取得率です。
元々はアプリではなくて会員カードを使っていたのですが、しっかりと数字を管理するためにアプリに移行していきました。
アプリの取得率をKPIに設定することで、今後何ができるかということもしっかりと説明していきたいと思います。
スタッフにただ単にアプリを取得してねと言っても、1日2日は頑張ってくれるのですが、もう一つのことをしっかりやっておかないと、継続的にはできません。
二つ目。評価と完全に連動させることです。スタッフ自身はどうやったら給料や役職が上がるのかということを考えています。
このKPIの数字を達成したらあなたの給料はこうなりますよということを明確に提示してあげて、見える化することはすごく大事です。
僕たちはすべての評価に関して、今どこの段階にいて次これができたらこんな風に給料上がるよということを、すべて体系化して作っています。その中の大きなKPIの一つがアプリの取得です。
もちろん、KPI以外にも掲出物やきちんと返信しているかどうかなどマイナスもプラスも全部あります。
最初は難しく考えずにアプリをこれくらい取得したらこれくらいのインセンティブを渡しますよというところから始めて、すべてを体系化しなくてもいいと思います。
ただアプリの取得率をKPIに設定することと、評価と連動させることはアプリを運用する上ですごく大切です。
アプリで何が実現できるか?
アプリをしっかり取得できて、お客様にアプリをダウンロードしていただいたときに、何が実現できるかということもキーポイントになってくると思います。
アプリで実現できることの一つに、来店スタンプがあります。例えばうちでいうと"1回目から2回目の来店特典を付与します"などです。
3、5、8、10、30、50、100回と設定していて、お客様が来店するたびにプラスになるような来店スタンプを実装しています。
この来店スタンプ自体はどこの店舗アプリにもあるので大差ないですが、ないよりはあったほうが通う理由になります。
A店とB店を考えたときに、お客様としてはどちらの店でも変わらないけど、あと1回来店したらこの特典がもらえるというものがあれば、そちらの店に行こうと考えると思います。来店スタンプも、お客様の再来店の動機の一部になっています。
次にメニューを掲載したり、店舗別の入荷情報を伝えることが出来ます。
僕らは日本酒専門店なのでいろいろな日本酒を入手できます。お客様からこんな日本酒手に入れられない? と言われることもあるので、その入荷状況をアプリ上で告知しています。
何も情報が与えられないよりは、「こんな日本酒入りました」という情報が入ったほうが、再来店に繋がると思います。
こちらからメニューの更新や入荷情報というのをアプリ上でお知らせできるのは、すごく価値があります。
次に三点目はECサイトです。僕らはオンライン上で日本酒販売もしているので、それをアプリから購入することができます。
特に大事な2つの実現できること
ここから二つは特に大事なことで、一つ目はアンケートを使ったQSCチェックです。
飲食店の土台はQSCと言っても過言ではありません。クオリティ・サービス・クリーンの頭文字です。
定量的に物事を判断するのがすごく大事です。例えばアンケートを紙で取得する場合もありますが、紙で取得すると効果測定や数字を積み上げるのに時間がかかります。
例えば覆面調査でも価値はもちろんあるのですが、一件あたりの単価が高いので、そんなに数を入れられないです。ただアプリであればアプリのコストを払っているだけでアンケートを次から次へと取得できます。
実際にアンケートがどれくらい取得できたかというと、1回目もしくは2回目の来店したお客様のアンケート結果だけで月1千件取っていました。
なぜ1回目と2回目だけにしたかというと、アプリのシステム上、管理に時間を要してしまったのでお客様を絞ってアンケートを取得しようという経営判断をしたからです。
数字を求めることがもう少し簡単であれば、すべてのお客様に対してアンケートを取得し続けることも実現できると思っていて、実際に僕たちはそのアプリを開発しました。※詳しくはこちら
今のアプリの仕様上は1回目か2回目にターゲットを絞らざるを得なかったのですが、それでも月1千件のアンケートは取得できています。
1千件とはどれくらいの価値があるのかということも考えていきたいと思います。例えばアンケートを1店舗4件や5件週1ペースで取ったとして、それがどれだけ信憑性があるかを判断するのは難しいです。
母数が多ければ多いほど、アンケートの信憑性や価値は上がります。ただコストも高いし、なかなか店舗あたり10件、20件と覆面調査を入れることは難しいです。
僕らは20店舗で、1回目と2回目のお客様のアンケートだけで月1千件以上取っていました。1店舗50件取っていると信憑性が増してきます。
アンケート結果の誤差を考えたときに、何件くらいのサンプルがあると信憑性があるかというデータが実際に出ています。
ある母集団で1千件アンケート取ると、誤差が3%以内になるというラインがあります。
例えばアンケート結果でコストパフォーマンスの項目が95%だとしたら、92~98%くらいの間で誤差があるだけなので、ある程度のラインを測れます。もちろん誤差1%だったらサンプル数がもっと必要になります。
この数字が今までの過去のデータで事実なのです。サンプル数が少ないと信憑性のあるアンケートが取れないので、最低限取らなくてはいけない数があります。
このサンプル数を手で取るアンケートや覆面調査で獲得できるか? そのコストをかけられるか? という話です。飲食店という利幅が小さいビジネスモデルで考えたときにコスト的に難しいと思います。
信憑性のあるアンケートを取るためには、アプリの活用以外にないのかなと僕たちは思っています。
我々が開発&販売しているリピつくという店舗アプリサービスでは、他のアンケートを取得するサービスに対して10分の1くらいのコストでアンケートを取得できて、さらにこれから話すもう一つの価値も提供できるかなと思っています。
このアンケートを使ったQSCチェックと、もう一つアプリを活用する上で素晴らしいものがあります。それが何かというと、プッシュ通知を使った徹底的な再認知です。
人は一回店に行ったくらいでは店の名前は覚えていません。どれだけお客様が「また来るね、最高だったよ」と言ったとしても、次の日には忘れています。
なので僕たちは、徹底的な再認知をしなくてはいけません。1回目に来たお客様に対して、次の日にアンケートに答えてくれたらこんな特典をあげますよということを再認知させます。それでも来なかったら1ヶ月後に新しいクーポンを提供して来店を促すのです。
そのために接触するチャネルが必要です。もちろんこれから話すInstagramやFacebookや他のものでも、接触自体はできます。しかしアンケートを取得したりECサイトにつなげたり、いろいろなことをトータルで考えるとアプリが最高です。なので僕らはアプリを提供しています。
そのプッシュ通知を使って様々な販促イベントを企画する事で再認知をかけています。
このプッシュ通知を使った徹底的な再認知の機能はどこの店舗アプリにもほぼついています。ただ、このプッシュ通知の前に○○という言葉がつかないとダメなのです。
それは何かというと「自動」です。1回目のお客様が来店したら、次の日決まった時間に全員に自動送信をしなくてはいけません。それが出来ないとプッシュ通知の活用ができないのです。
飲食店の現場の人たちは暇ではないので、自動ではなかったらやらなくなります。この自動プッシュ通知を実装している店舗アプリの会社はあまりないです。当然、我々のアプリでは
条件設定を満たしたお客様グループを毎日自動で更新し、任意の繰り返し条件で自動で配信を行えます。
アプリで実現できることは、来店スタンプやECサイト、メニューや店舗情報を載せられるということもありますが、一番大事な二つとは、アプリアンケートを活用したQSCチェックと、徹底的な再認知なのです。
アンケートで改善を徹底的に行って、再認知を徹底的に行うことで、LTV(ライフタイムバリュー)を伸ばしています。
飲食店はリピーター獲得ビジネスです。なので再認知をかけて徹底的な改善を繰り返し行うことによって、僕たちはリピーター売り上げ55%を達成してきました。そして昨年対比110%で回り続ける店舗を作ってきたのです。
これをやることによって、他の副次的効果もあります。徹底的にこのアンケートを評価するので、従業員もめちゃくちゃやる気になります。
どんどんお客様が溢れかえってきてリピーターのお客様も「また来たよ」と言ってくれたら従業員も喜びます。僕たちはそれを徹底的に評価して、フォーラムというイベントも行っています。
フォーラムでアンケート回答率を予選項目に入れて、それを誉めて表彰することをしています。
これはアプリを活用してリピーター獲得を目指すことによって、全員がWIN-WINになります。従業員も楽しいお客様も嬉しい会社も利益が出るということが実現できます。
それにはやはり、経済的報酬と精神的報酬のバランスが大事だと思っています。僕たちは経済的報酬もこうしたら上がるということを明確にしていますし、精神的報酬としてしっかり評価したり誉めるということをしています。
SNS上やフォーラムというオフラインでも行っていますし、徹底的に誉め続けることを文化としてやり続けてきました。それによりリピーター率55%を達成できたのかなと思っています。
それのコアになっているのがアプリです。アプリを使えば徹底的に集客をすることができるようになります。これだけアプリがワークする会社はうち以外ないんじゃないかなと思っています。
1店舗あたりだとアプリの取得数が断トツ1位らしいです。全国1位でやってきました。
アプリを運用して気付いたこと
これからアプリを運用して気づいたことを話していきたいと思います。
元々アプリ取得率をKPIにしていたのですが、やはりスタッフも人間なので、アプリ取得で評価されると思うと、どうしてもそちらを優先してしまいます。
本来はお客様の満足度を上げることによってアプリをオススメしてダウンロードしてもらえるというのが一番いい流れです。しかしアプリ取得=評価になるとサービスや料理提供、コミュニケーションではなくて、ただ単にアプリのオススメをしてしまうことに繋がると分かりました。
それでは本末転倒です。元々はアプリの取得率を最重要KPIに置いていたのですが、今はアプリを取得した上でアンケートに答えてもらった点数をKPIにしています。
そしてその中でも一番重要である、あることを評価しています。そのあることとは、「人」です。どういうことかというと、一番リピーターになるかどうかに相関したアンケート項目というのが、素晴らしいスタッフが居たかという項目なのです。
その項目に名前を書かれると一番再来店しやすい事が分かりました。そこが一番相関関係が高かったのです。やはりどれだけブランド力があったとしても、人が人として接客するのが飲食店や居酒屋なので、そこの価値を忘れてはいけないなと思います。
なので僕たちは今、素晴らしいスタッフに名前を書かれたかどうかを最重要KPIに設定しています。それが一番再来店につながるということがわかったので、徹底的にそこを評価しています。
僕たちは徹底的にアプリを取得して、アンケートを集めて、母数を取ってきたので、一番大事なのは、料理のおいしさや、コミュニケーションを取ることではないということが分かりました。
どこまで行っても居酒屋の価値は人にあります。コミュニケーションや人が一番飲食店の再来店に繋がるとわかっていれば、そこを省くことは居酒屋という形態ではできないと思います。これがアプリを運用していく中で気づいたことです。
それ以外にもアプリを運用してきて気づいたことはたくさんあるのですが、アンケート内容、点数などの具体的な数字は有料版ですべて開示していきます。
具体的な数字やアプリに興味がある人は、ぜひ入って見ていただければと思います。
クラウドファンディングの事例
最後に、クラウドファンディングの実績を見ていきます。3月か4月くらいにキャンプファイヤーというプラットフォームを使って、クラウドファンディングを実施しました。
なぜこのアプリのときに話したかなのですが、今僕たちのアプリ会員様は23万人います。この23万人のお客様に対してアプローチを行いました。
この22万人のお客様というのは、僕たちが飲食店をやっていく中でスタッフがめちゃくちゃ頑張って、満足させてファンにさせて、積み上げてきたお客様です。
そのお客様に対して、クラウドファンディングのお知らせをしました。その結果支援数899名、総支援金額が635万円まで集まりました。
これはアプリを手段として、しっかりリピーター獲得、お客様に満足してもらうということを愚直に地道にやり続けてきたからこそ、緊急事態の中でも、多くのお客様が支援してくれたのかなと思います。
お客様と接触する場所を作っていくことによって、こういう緊急事態などで「このお店助けてあげたいな」と思ってもらえるのです。
この635万円はただ単にお金が集まっただけではないと思っています。2015年に1店舗目をオープンして5年間、お客様を作ろう、リピーターを作ろうという想いを持ってやり続けてきました。
それをアプリの中で結集させてコミュニティを作ってきたからこそ、この635万円に繋がったと思います。そこは今までやってくれたスタッフにももちろん感謝しています。
コミュニティを作って、接触するチャネルを作ることに価値があるということが、目に見える形で現れたのかなと思っています。
アプリは基本的には、アンケート取得やQSCチェック、再認知を徹底することに使いますが、このような別の使い方もあるのかなということをコロナのタイミングで教えてもらいましたし、すごく感謝の気持ちでいっぱいになりました。
今回はアプリを取得する上で大事なこと、アプリで実現できること、アプリを運用していく中で気づいたこと、そしてクラウドファンディングの事例の話をしてきました。皆さんのお店でもアプリを活用してリピーターを増やしていただければと思います。
※弊社開発販売のアプリについてはホームページよりお問い合わせください。
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